「Mellowの“三方よし”のビジネスモデルに魅力を感じた」。Mellow開発チームのエンジニア橋本(写真・左)と高橋(写真・右)は、声をそろえてこう言います。店舗型モビリティビジネスのプラットフォーマーとして、自社だけでなくフードトラック事業者、社会、それぞれを豊かにする。「エンジニアリングはその目的のための手段である」と話す橋本・高橋に、Mellowで働くやりがいや成長について聞きました。
Mellowが描く世界観の実現に向けて「熱量の高いメンバー」がそろっている
——まず、橋本さんがMellowに参画した経緯から教えてください。
橋本:Mellowに入社する前は、大学院を卒業後、新卒で大手企業に就職して基幹業務のアプリケーションの導入コンサルをしていました。自社の複雑なパッケージ製品の仕様と、導入先のクライアントの要件の双方を深く理解したうえで導入をコンサルティングしていくという仕事です。
Mellowに転職したきっかけは、エンジニアリングのスキルを深掘りしたいという理由からです。大学、大学院と情報工学系で「つくること」が好きだというのを実感していたんですが、1社目ではあまり開発に携わることができていなくて。
それと、食の領域に興味がありました。特にフードロスの問題に関心があって、将来的に、たとえば需要予測を高精度化してフードトラック事業者さんに提供するといったことでフードロスの削減に貢献できるのではないかという思いもあったんです。
WantedlyでMellowを見つけたときに、SHOP STOPの「三方よし」のビジネスモデルや、実際に応募してメンバーに会ったときの人柄に惹かれたというのも理由の1つですね。
——高橋さんは業務委託という形でMellowに参画しているということですが、ここに至るまでどんな経緯があったのでしょうか。
高橋:大学卒業後大手ネット企業に入社して、広告の入稿アカウント管理などバックエンド側の仕組みの開発をしていました。その後転職して、7年ほどマッチングサービスやゲーム、スマホアプリなどのフロント・バックエンドの開発をしていました。
今度は介護医療関連のシステムを開発している会社に転職し、介護や医療の請求ソフトの開発や、溜まっていく行動データを分析してプロダクトの改善開発などをしていましたが、2年ほど前から副業でMellowに携わるようになったんです。
そこで、社員にならないかと誘っていただいたんですが、自ら起こしたい事業があったため、前職を辞めて業務委託としてフルコミットに近い形でMellowに参画することになったという経緯です。
なぜ前職を辞めてMellowに参画したかというと、「日本の金融リテラシーを向上させたい」という自分の人生の目標に近いことができると思ったからです。
金融リテラシーを向上させるというと資産形成・資産運用をイメージする人も多いかもしれませんが、それだけではありません。事業者さんがうまく経営をして、自分だけでなく世の中を幸せにする。それも金融リテラシーの1つではないかと捉えています。
もう1つ、Mellowのメンバーのみなさんが、その世界観の実現に対してものすごく熱量を持っているのを感じていました。ビジネスとしての側面ばかりを追うのではなく、ショップモビリティやフードトラックビジネスにおいて、何をすれば三方よしになるのか、常に改善を考えて仕事をしている印象がありましたね。
エンジニアリングだけでなく、業務改善や経営企画などに幅広く携わる
——橋本さん、高橋さんの業務内容を教えてください。
橋本:具体的には、大きく2つの動きをしています。
1つは、セールスやカスタマーサクセスのチームで使っているSHOP STOP管理画面の開発です。現場のオペレーションを観察して、ボトルネックになっている部分を吸い上げ、要件定義してエンジニアリングチームに渡したり、自分で実装したりといったことをしています。セールスチームではSalesforceを使っていますので、そこに関しても同じような動きをしています。
もう1つは経営企画ですね。会社としての事業計画を立てたり、イシュー分析をしたり、それに対するソリューションをリードしたりといったことをしています。それにはデータが重要ですが、もともと実装の経験もあってある程度複雑なデータ構造も理解しているので、データの抽出といったところのアウトプットもスピーディーに行っています。
エンジニアリングスキルを深掘りしたくて転職したといいながら、実はいま、純粋にエンジニアとしての動きは10%にも満たないんです。それはネガティブな意味ではなくて、事業改善や成長をしていくために自身がやるべきだと感じたことを進めていった結果ですね。
高橋:副業で参画していた当時だと、要件定義をもとに実際にどう実装していくか、データベースをどう設計していくか、非同期で処理するときに、どういう仕組みであったら今後の拡張を見据えた開発ができるのかといった、バックエンドエンジニア寄りの動きをしていました。
フルコミットになってからはエンジニア寄りの仕事に加え、要件定義をするところから参加しています。
ほかにも、前々職のゲームやマッチングアプリの開発をしていた頃に取り組んでいたデータ分析の経験を活かして、今後は橋本さんと一緒にデータ分析を通して、事業の施策提案や予実管理などをしていきたいと思っています。
——Mellowのエンジニアとしてどんなところにやりがいを感じていますか?
橋本:業務のボトルネック部分を見つけ出して、そこの改善に対する要件定義、時には実装まで行い、実際に業務や事業が改善していくところを一気通貫で見られるのが楽しいですね。
この1年でSHOP STOP管理画面というコアな業務システムを大幅に改善してきました。振り返ってみれば10項目、20項目と改善したところが並んでいて。もちろんすべて私が関わっているわけではなく、チームで積み重ねて、大きな成果になったと実感しています。
高橋:リアルに紐づいたビジネスの開発ができるところですね。
ゲーム開発では、バーチャルの世界で商圏を作るので、ある程度自由にルールを作ることができるんです。ですが、Mellowのようなリアルに紐付いたビジネスでは、世の中のルールが変わったり、事業規模が変わったりすることで流動的に変化していきます。
いままでしてきたことが正ではなく、いまの状況であれば次はこうしたほうがいいというふうに、常にアップデートしながら開発をしていける。いろいろ課題は出てきますが、そこがおもしろいし、やりがいを感じていますね。
あと、Mellowの「三方よし」の考え方にも共感しています。Mellowのシステムを開発すれば世の中も、Mellowも、パートナー事業者さんもよくなる。みんながハッピーになる仕組みなんです。だから、やればやるほどやりがいを感じます。
特に、最近取り組みを始めたパートナージャーニープログラムは本当によい仕組みができそうで、モチベーション高く取り組んでいました。
事業者選考を透明化するためのパートナージャーニープログラム開発プロセス
——そのパートナージャーニープログラムについて詳しく聞かせてください。
橋本:日々私たちが触れるサービスにおいて、なんらかの行動をするとポイントやバッジがもらえるような仕組みがありますよね。それによって特典を獲得したり、なんとなく嬉しくなってエンゲージメントが高まったり。こうした仕組みをゲーミフィケーションと呼びます。
このゲーミフィケーションをSHOP STOPのプラットフォームに導入して、パートナー事業者さんのモチベーションを上げたり、プラットフォームの透明性を向上させたりする取り組みが、パートナージャーニープログラムです。
パートナー事業者さんの「出店する」「売上を上げる」といった日々の行動に対してポイントやバッジを付与して、その数などに応じてよりよい場所に出店できるといった特典が蓄積する仕組みになっています。
Mellowのビジネスプロセスの1つに、ある出店場所に対して、応募してきたパートナー事業者さんの中から出店者を選考するという作業があります。この作業は、SHOP STOPという場所をコーディネートする上で非常に重要なプロセスです。運営担当者が様々なデータや知見を用いて行なっていましたが、変数が多すぎて属人的な業務となっていました。今後出店場所や出店者が増えていくと、すべてを人がやりきるのは不可能です。
この作業をAIで自動化するとなると、パートナー事業者さんが選考の中身を理解できないまま出店できる・できないが決まってしまいます。どうすればパートナー事業者さんにとって透明性が高くて納得感のある中で選考ができるか。そう考えていたときにゲーミフィケーションに行き着きました。
SHOP STOPでは「努力が報われる仕組みに」という運営ポリシーを掲げていますが、ゲーミフィケーションであればパートナー事業者さんにも「どうやって努力すればいいか」がわかりやすいと思ったんです。
——具体的に、どんなプロセスで進めたのでしょうか。
橋本:私がプロジェクトマネージャーを務めて、ビジネスサイドのメンバー4〜5人で3ヶ月ほどかけて仕様策定を行いました。それをシステムとしてどう実現するか、設計をある程度自分でして、実装する段階で高橋さんに参画してもらいました。
仕様策定の段階では、先ほど挙げたメンバー以外に、パートナー事業者さんにどう伝えるかという視点で広報のメンバーに話を聞いたり、プログラムの点数配分やルールについてマーケット運営の担当者が入ったり。共同代表の石澤や、パートナー事業者さんとよく接するメンバーたちにも集まってもらって、「そもそもこのプログラムを進めるか」など、幅広く意見を聞く会を開きました。
さらに、パートナー事業者さんが実際どう思っているかをヒアリングする機会も設けました。パートナー事業者さんにとって「どういう場所に出店できるか」は生活がかかった問題なので、ベテランの方から新人の方まで、さまざまな角度から意見を聞きましたね。
——高橋さんはパートナージャーニープログラムのどういった部分を担当したのでしょうか。
高橋:ある条件を達成したらバッジやポイントを付与したり、ステージが上がったりする仕組みを作りたいという話があって、それを具体的にどう実装に落とし込もうかというタイミングでパートナープログラムに参画しました。
もともと私はゲームの開発をしていたこともあり、こういったゲーミフィケーションの仕組みは過去に何度も実装した経験があったんです。ですから「ここはこういうステータスにしておくといい」「不具合についてこういう運用フローがあるといい」といった提案をして、ディスカッションで懸念が払拭されたら、実装するといったことをしていました。
役割や就業形態を限定されないから、やりたいことにチャレンジできる
――Mellowで働くことで、どんな成長機会が得られていますか?
橋本:役割を限定されないというのがMellowのいいところだと思っています。それによって自分の業務内容が広がりすぎて、少なからず浅くなってしまっている部分はありますが、一方で、広く業務領域を見ることによって初めて得られる視座やスキルがあります。それが自分の成長につながっていますね。
自分が適していると思うものに対してチャレンジする機会が与えられるというのは、すごくいい環境だと思っています。
高橋: 橋本さんから役割が限定されないという話がありましたが、参画の形も限定されないですね。業務委託ではありますが、やれることはあまり社員と変わらないのではないかと思います。
副業で参画していたときは夜・休日しか稼働できなかったので、みなさんと時間が合わず要件定義には参加できませんでした。業務委託でフルコミットすることで、今後はそういったところにも参加できるようになるので、やりがいや成長機会をより感じられそうです。
——業務委託という立場から客観的に見て、Mellowの開発チームのカルチャーをどう思いますか?
高橋:技術選定をするときに、エンジニアにとっては当たり前に使われている技術だとしても、「Mellowの事業規模や今後やりたいことに照らして適切なのか」までを含めて考えるカルチャーがありますね。
たとえば、一般的にはコードでインフラの構成をしますが、私たちのシステムは新しくインフラ環境を構築したり変更することはあまりなく、現フェーズでは機能実装や要件定義をしたり、業務プロセスの改善をしたりするほうが企業価値を高められるんです。
インフラをきれいにすることに時間を割くよりも、パートナー事業者さんやMellowが与える価値を最大化するところに、技術のリソースを割くことを重視している印象があります。
もちろん、環境毎にAWSアカウントを分ける、等といったメリットが上回ることはやっています。どちらにリソースを割くかを開発チームで判断していますが、これはなかなかできないことだと思いますね。
——Mellowで働く魅力をどこに感じていますか?
橋本:先ほどメンバーの熱量が高いという話がありましたが、そもそも意識していなくても熱量が高くて、それが当たり前の状態になっているんです。同じように、役割が固定化されない、限定されないということも当たり前になっている。そんなところにMellowの魅力を感じていますね。
高橋:パートナー事業者さんに対して「この技術、この機能、この実装で解決したいイシューは何か」を出発点として、機能開発する前に社内メンバーから広く意見をもらえる文化ですね。また、機能開発の途中でも「やりたいこと」に対してもっとよい方法があれば、臨機応変に動けるところは魅力ですね。
「エンジニアリングは目的ではなく手段」事業成長のために何ができるか
——2人は今後、どんな人と一緒に働きたいですか?
橋本:しっかりと目標を見据えて動ける人ですね。テクノロジーはあくまで手段であって、目的ではありません。
私のようにエンジニアリングをやりたくて入社しながら違う役割をしているという、そんな状態を推奨するわけではありませんが、事業成長という目的のために自分が何をすべきかを常に考えられるひとと一緒に働きたいと思っています。
高橋:「自分はエンジニアだから」と壁をつくらずに、たとえばAPIの開発をしているのであれば、ネイティブのアプリの挙動を見て、このAPIの叩き方で本当にユーザー体験があがるのかを考えることができるような人がいいですね。
それが事業に向いてくると、橋本さんのお話であがった「事業成長に対してどうアプローチするか」といった領域まで広く見られるようになります。そういう思考ができて、かつ熱量が高い方だと楽しく働けるのではないかなと思っています。
橋本:あとは、私も含め、Mellowのメンバーは本当に純粋にフードトラックが好きだからこそ、パートナー事業者さんの方向を向いたり、エンドユーザーとしての体験を考慮しながら行動できたりするのではないかと思っています。
そういう意味では、フードトラックやモビリティの領域が好きな人が強いのではないでしょうか。
Mellowではそもそもエンジニアの人数が少ないので、しっかりと固まった文化があるわけではありません。事業はもちろん、文化も一緒に作っていける方と一緒に働きたいと思っています。