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エンジニアの目線が〇〇に向いていることーー強いチームを作るたった一つの視点

こんにちは。メドピア株式会社で採用担当をしています、加藤百合子です。

様々なサービスを生み出し世に提供することで、ヘルステック業界を牽引する当社ですが、サービス開発にはエンジニアメンバーの力が不可欠です。

当社では、エンジニアの働き方やキャリア形成をとても大事にしています。

今回はエンジニアのチーム作りやマネジメントの舵を取ってきたCTOの福村とエンジニアリーダーの平川にインタビューし、❝最強のチーム❞を目指すための試行錯誤の道のりとアクションの数々を聞いてみました。
ぜひメドピアの❝伸びしろ❞を感じて頂けたらと思います!


IT×医療をテーマに事業を展開するメドピアには、エンジニアが欠かせません。エンジニアがいかに活躍できる環境をつくるかは、メドピアの事業成長に直結する、私たちが長年向き合い続けている課題です。

今では、働き方に裁量や自由を設けたり、テックサポート制度や勉強会参加費用の負担、開発合宿の定期開催など、技術研鑽をサポートするための色々な制度が整ってきましたが、こうなるまでには苦労の道のりがありました。

エンジニアが最大限に能力を発揮して、成長する組織をつくるために、メドピアが大事にしてきたことは何なのか。何をきっかけに変わることができたのか。エンジニアの組織づくりを長年率いてきたCTOの福村と、エンジニアリーダーとして採用や育成も担うエンジニアの平川に語ってもらいました。


“働き放題”になりがちだった裁量労働が、変わったきっかけ

ーー今日はメドピアのエンジニア文化について聞いていきたいと思います。平川さんは、昨年メドピアに入社しましたが、メドピアでの働き方はどうですか?

平川 弘通(ひらかわ ひろみち)
ビジネスディベロップメント部(エンジニアリーダー)
@arihh

2002年に大学卒業後、SIerとして各種システム開発を経験。その後SNSを運営する会社を経て、2010年にソーシャルアプリ・ソーシャルゲームの開発を行う会社に入社。アプリ開発のリードやエンジニア組織のマネジメント、プロジェクトマネージャーなどを歴任。2018年にメドピアへ入社し、新規サービスの開発のリードを行う。


平川:エンジニアが皆よく言っていますが、裁量労働が”ちゃんと裁量労働になっている”のは、すごくいいですね。自分の裁量で業務を調整して、朝遅めに出社したり、勉強会や外部イベントなどに参加するときには早めに帰ったりもできる。

会社によっては、裁量労働制をとってはいるものの、例えば毎朝9時から定例ミーティングがあって結局定時に出社しないといけなかったり、残業代が出ないだけの定額働かせ放題が実態であるケースもあります。そんな中で、しっかり「裁量」で仕事ができるのは、メドピアのいいところだなと。

ーー裁量で仕事ができるというのは、どういうところで感じますか?

平川:エンジニアたちが裁量をもって、タスクの割振りができているところです。例えばタスク調整にエンジニアの裁量がなくて、当日に「今日まで」というタスクが急に降ってくるような世界だと、自分で時間の使い方なんて決められないですよね。

でもメドピアでは、企画・見積もりからエンジニアが入っていき、実装する際にもコードレビューやテストが必要だという文化が根付いています。どのくらいの期間でどうやって開発するかは自分たちで考えてディレクター等と調整した上で、期間内で開発するために自分で調整します。

ーーなるほど。でも、メドピアも最初からそうではなかったですよね?

福村:僕が入社した2012年は上場前でしたが、制度としてはすでに裁量労働を採用していました。ただ、実態としては、正直働き放題になりがちでしたね…。普通にみんな定時の9時半より前に来て、夜は遅くまで働いて。

事業を黒字化するために必死だったのもありますが、朝の出社時間などは、暗黙の了解で定時までに来ていた感じです。でも、大型の案件もとれ始めてようやく黒字化してきたときで、みんなそんなに違和感なく働いてました。

ーーそこから、いつ、どんなきっかけで変わったのでしょうか?

福村:2013年頃にいよいよ上場を目指すという段階で、「こんな働き方のままではダメでしょう」と。成長はしないといけないけど、皆が生産性を落とさず継続的に働いていかないと良くないですし。

あとはもう一つ、「アウトプットを最大化」するために働く形を変えたいなと思ったんです。優秀なエンジニアは、例えば8時間で作ったプログラムをもう一度作ろうとすると、わずかな時間で作れてしまったりします。そういったアウトプットは適正に評価してあげたいなと。 それで、裁量労働のあり方を、少しずつ変えていきました。

エンジニアの働き方を適正化するために、大事にしたこと

ーーとはいえ、働き方って組織に“習慣”として根付いていますし、変えるのはそんなに簡単じゃないと思います。どうやって変えていったのでしょうか?

福村 彰展(ふくむら あきのり)
執行役員 CTO
@fukumura

2004年に横浜市立大学理学部卒業後、SIerに入社。主に大手ISPのサービス開発に従事。2006年に株式会社ミクシィに入社。同社の転職サイト「Find Job!」の開発責任者を務めた後、新規事業室に移り、新サービスの開発をリード。2012年3月に当社に入社し、2014年に当社執行役員に就任。「MedPeer」をはじめとした、当社のサービス開発を統括する。


福村:徐々にではありますが、時間よりも「アウトプット」に意識を向けてもらうようにしていった感じですね。その中で、短時間でもすごいアウトプットを出してくれるエンジニアが現れたことは、変わるきっかけとしては大きかったかなと思います。

ただ、皆に意識してもらったのは、短時間でアウトプットを出すことではなくて、”同じ時間でアウトプットをより高く出すこと”です。想定より早くできたとしたら、残った時間は、より事業が成長していくために使ってほしいので。

ーー評価の仕方も変えていったのでしょうか?

福村:そうですね。評価の軸を「事業」に寄せていきました。エンジニアって、作り上げることだけに意識が向いて、事業の数字(成果)から意識が離れてしまいがちなんです。でも、エンジニアもセールスもディレクターも皆、役割が違うだけで、事業の成功のためにやってることには変わりない。

なので、事業を軸にしながら、「技術」で貢献するのか「マネジメント」で貢献するのかは、その両輪で評価するようにしました。その比重は、ジョブグレードや個人の志向によっても変えていますが。

平川:僕からは、そこに「サービス」での貢献も加えたいと話しています。自分たちでサービスをつくって育てているという意識がある人ですね。ディレクターなどに言われて動くのではなく、自分でサービスの改善点を見つけて成長させていくという貢献のあり方もあるかなと思っているので。

ーー方法は色々あれど、「事業への貢献」を重要視しているんですね。

福村:あとは、何をやったかだけでなく、どのようにやったかも重視しています。例えば、ただ目標を達成したから高評価をするというだけではなくて、そのプロセスの中で「自発的にこんなことをしてくれた」「こうした挑戦をして、これだけ成長した」という部分もちゃんと評価をしています。

例えば、エンジニアの組織づくりに関して、採用をこんな風にやったらいいんじゃないかとか、今自分たちが弱いこの部分で勉強会をやりたい、ということを率先して提案してくれたり。そういう自発性や行動力があるエンジニアが多いのは頼もしいですし、会社の成長に寄与する行動はちゃんと評価したい。

ーーエンジニアの評価って、エンジニアではない経営陣にとっては理解しにくいところもあるはずです。その点で苦労することは無かったんですか?

福村:そのあたりは、コミュニケーションを積み重ねてすり合わせていきましたね。エンジニアの多くは、自宅でも作業していたり、何かトラブルがあったときにはすぐに自宅からリモートで対応したりしています。そういう、オフィスでの勤務時間だけで判断できないところなどは、丁寧に伝えていくしかない。

でも、それよりも一番苦労したのは、上場後1・2年、やってもやっても成果がでなかった時期です。何時間働いても、サイトのアクティブ率も上がらないし、業績も伸びない。結果として働き過ぎて体調を崩すエンジニアも出てしまいました。裁量労働は働きすぎをしっかり管理しないといけない、それを痛感しました。

ーーそれはどうやって乗り越えたのでしょうか?

福村:2016年にCOOの林がメドピアに参画したことが大きなきっかけでしたが、その時に各事業ラインでやるべきことやKPIが明確になったんですね。エンジニアもやるべきことをちゃんと決めて取り組んでいけたし、結果として事業が成長してきたので、上手く抜けられました。

ちょうど言語をRuby化(Rails化)するタイミングが重なったのも、大きかったです。Railsを採用することで、共通系の機能の大部分はRailsにまかせることができました。

ーー他に、裁量労働制をうまく機能させるために、工夫したことなどありますか?

福村:エンジニアを「労働力」として見るような文化にはしないようにしてきました。よく、5人分で開発工数を見積もると、「なんで4人でできないの?」と何の根拠もなく言われることがあります。もちろん健全な調整である場合もありますが、ただ“値切る”感覚でそういう発言になるケースも結構多いんですよ。

そういったときには、僕を信じてもらえるように説得してきました。人数をかけ過ぎな場合はちゃんと僕がレビューして指摘しますから、と。

平川:無理した人数でつくると、借金ができてしまうんですよね。技術的負債ができると、後々に痛い目にあうことになります。今のメドピアには、そういったことは無いなと思います。

ーー信じてもらえるようにって、そうはいっても難しそうです。

福村:そうなんですよね。だから結局は、成果をもって地道に伝えていくしかないんです。僕らエンジニアも、楽するために人数を増やそうとしてる訳じゃなくて、事業の成功のためにやってるんだと証明するというか。

それが伝わった分かりやすい例としては、2年前くらいに、見積もった工数よりも早くできて、予定より早くサービスリリースしたことがありました。メドピアではたぶん初めて。担当したエンジニアが、いち早くサービスを届けたくて、ディレクターたちと色々工夫した結果です。全社のMVPも受賞したプロジェクトでしたね。

すべては事業成長のため。これから創りたいエンジニア組織とは?

ーーメドピアのエンジニアってみんな、いいサービスを作りたい想いが強いですよね。

平川:自分たちでサービスを作っているという意識があることは、メドピアのエンジニアの強みだと思います。メドピアは事業を生み出す会社である以上、エンジニアもきちんと「事業」に目を向ける必要があります。開発を請け負っているような感覚と、自分たちが事業をつくっているという感覚はかなり違うはずです。

福村:そうやって「エンジニアが事業に向いている」という安心感がないと、裁量労働はうまく機能しないですよね。だから、エンジニアの意識が事業に向くようには、日々意識してます。

例えば、週に1回グループのエンジニア全員が集まる開発定例では、各事業の進捗や、エンジニアの採用状況など、開発以外のこともかなり共有します。それぞれの事業・サービスを担当しているエンジニアから、会員数DAUや売上などを発表してもらって、目標達成した報告があったときにはみんなで拍手して喜んだり。

平川:開発定例は、そうやって全社の事業のことを知れるし、誰が何をやってるかが知れるので、とてもいいですね。

ーーエンジニアの採用において、意識していることはありますか?

平川:やっぱり、事業にコミットできる人に来て欲しいとは思っています。もちろん、技術力や成長意欲も重要視していますが、根本で事業に興味があるかどうかは見ていますね。

福村:最近、エンジニアのスキルアップサポートがかなり手厚くなってきたんですけど、それで、サポート環境が充実していることだけに目を向けられてしまうことも出てきました。でも、勘違いはして欲しくなくて。

全部、事業成長のためにやっていることで、技術研鑽の機会を提供する分、成長しているかどうかはちゃんと見て評価します。裁量労働も、自由で楽園だというのは間違い。裁量が与えられてるからこそ、逆に責任があって厳しい環境であることも理解して欲しい。

ちなみに、Ruby Kaigiの参加も宿泊・交通費から会社で負担していますが、「遊びに行くんじゃないよ」と喝は入れてます。

ーー喝を入れながらも、いつも福村さんが率先して楽しんでますよね。

福村:つい浮かれて写真撮ってしまう(笑)。でも開発合宿とかもそうで、写真はふざけてるけど、実際はみんな真剣ですから。

「Ruby Kaigi 2019」にプラチナスポンサーとして参加したとき


平川:開発合宿は、みんなちゃんとアウトプットを出していますからね。実際にサービスの新機能として使われたり、社内ツールとして使ったり。そこで試したことは、開発ブログでも発信したりしています。

ーー最後に、メドピアのエンジニア組織をこれからこんな風にしていきたい、という想いはありますか?

平川:事業成長はもちろん、エンジニアが活躍しやすい環境という面で、絶対に他社に負けたくないと思っています。これは今、ある程度自分へのプレッシャーにしているところですね。外のイベントや勉強会などで会った人に、「メドピアのエンジニアですか!すごい!」とか言われるようになったら、いいですよね。

福村:エンジニアの数も今、50人くらいにまで増えてきたので、当然僕一人では見きれないんですね。なので、昨年エンジニアリーダーという役割をつくって、若手の育成も担ってもらうようにしました。

エンジニア組織が階層になってやりやすくなったものの、まだ十分にリーダーたちに権限を与えられていないと思っているので、そこはこれから役割と共に調整していきたいところです。責任と権限は一緒に渡さないと上手くいかないので。

あとは、エンジニア一人ひとりが“事業を成長させていく目線”をもって、積極的に開発をしていく組織にしていきたいです。それが、マネジメント目線であれ技術目線であれ、事業成長に向かって同じ方向を向いているのが強い組織だと思っています。


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