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人材紹介サービスをもっと良いものにするためにコンサルタントが日々考えていること

こんにちは!エムスリーキャリア人事の横山です。今回は当社コンサルタントの独自視点での「これからの人材紹介業の在り方」について話を聞きました!


人材紹介サービスのポテンシャルをもっと活かしたい

横山:早速ですが、野村さんの医師の人材紹介についての考えや想いについて聞かせてください。

野村:実は今回のインタビュー依頼をもらってから、あらためて考えていたのですが、人材紹介サービスはまだまだ不完全というか、もっとよくできる余地があるなと。

横山:具体的にはどういうことでしょうか?

野村:単に医師を紹介するだけで終わらせたくないと考えています。私自身、人材紹介エージェントを通じてエムスリーキャリアに転職しました。エージェントを利用するということは、会社には紹介手数料が発生するわけです。

まだ活躍してもいない人材に対して費用が生じるということは、よくよく考えると、採用側にとって常に大きな負担とリスクが伴うことなんだと、と私自身が転職をするときに改めて感じたんです。

今は私も人材紹介サービスを提供する立場です。しっかりと成果を出したい気持ちに加え、紹介サービスの付加価値をもっと高めたいと思っています。

私たちが目指すのは医療への貢献です。人材紹介によって医師と医療機関に新しい接点が生まれます。その価値は大きいと思いますが、それだけで終わらせないために何ができるのかという視点は大事にしていきたいですね。




人材という切り口から病院の「経営」にアプローチできるようにしたい

横山:単なる紹介で終わらないために、普段から具体的に取り組まれていることはありますか?

野村:自身のレベルアップのために医療経営士1級の取得に向けて勉強をしています(※1)。

横山:資格取得にも取り組まれているんですね!

野村:はい。人材紹介を通じて、「経営」という側面からも、医療機関に貢献したいと考えているので、医療経営に関する知識のインプットに努めています。例えば現在の人材紹介においても、どのような医師を採用すると、どれだけ病院経営にメリットをもたらすか、根拠を持って説明することができれば、採用側の納得感が増し、より具体的に経営上のメリットをイメージできます。

また、日本には医師不足はもちろん、赤字経営に悩む病院が多くあります(※2)。自分自身のスキルアップを通じて、病院が抱える問題に対して、解決提案できる幅を広げ、医療への貢献度をさらに高めていきたいと考えています。

横山:仮に赤字経営が改善できず病院が存続できなくなると、その地域に住んでいる人たちが医療サービスを受けることが難しくなるので、社会的にも大きな問題ですね。

野村:そのとおりです。そうした地域医療の問題も含め、貢献できるよう頑張っていきたいと思います。

※1医療経営士とは、医療機関をマネジメントする上で必要な医療および経営に関する知識と、経営課題を解決する能力を有し、実践的な経営能力を備えた人材です。この資格には、1~3級があり、当社の医師コンサルタントは3級取得が必須です。なお、日本医療経営実践協会によると、直近で実施された試験の合格率は、3級:39.8%、2級:29.5%、1級:28.3%(一次試験)です。
※2全国公私病院連盟が発表した「平成30年病院運営実態分析調査の概要」によると、調査に回答した644病院のうち、73.6%(474病院)が赤字(平成30年6月に調査。1ヶ月分の総収益から総費用を差し引いた金額がマイナス)と回答しています。



良いマッチングの実現によって病院の経営が向上

横山:病院経営への貢献を実感した例を教えてください。

野村:建て替え後のリニューアルオープンをする病院に対して、整形外科の先生を紹介した事例が該当するかもしれません。

紹介した先生のご活躍により病院の患者数が大幅に増え、先生一人では対応しきれなくなり、新たな募集依頼をいただけたのはとてもうれしかったです。

横山:追加採用が必要になるほどの変化はすごいですね!どのようにしてマッチングが成立しましたか?

野村:この先生は結婚を機に地元に戻り、生まれ育った地域への貢献がしたいという考えを持っていました。また、経験が豊富なこともあり、ご自身が考える診療方針に基づいた医療提供をしたいという強い要望もありました。

病院側は、当初は整形外科の医師の新たな採用を検討していませんでしたが、この先生の持つスキルや実績を踏まえて、ご紹介・相談をしたところ、是非ともお会いしたいとの返答をいただき、面接をする運びとなりました。

施設が新しくなっても内部の体制(診療科目や職員の人数など)は変わらないことが一般的です。そこに対して、整形外科の中でも高い専門スキルを持つ医師であること、採用が実現した場合のメリットをうまくお伝えできたことが、マッチングが成立したポイントだったと思います。




転職の不安解消のためにあらゆる情報を提供


横山:今回の事例はかなり珍しいケースだと思いますが、通常とは異なるやり取りもありましたか?

野村:先生には建設中の病院の診察室の写真を送って、実際に働くイメージが持てるようにしました。これは「今回の事例ならでは」だと思います。

また引っ越しを伴う転職でしたので、不動産や地域のショッピングセンターに関する情報提供など、生活面でも安心していただけるようなサポートを意識していましたね。

横山:病院施設の情報や周辺環境の情報は、かなりの安心材料になりそうです。

野村:転職に際して生じるであろう不安を考え、解消できるように行動することはとても大事だと思います。

他に特徴的だったことは、面接に先生の奥様も同行されたということです。ご家族の方が同席して面接を行うケースは一般的にはあまりないですよね?

横山:ご家族の方が同席されることもあるんですね!

野村:もちろん稀な事例ですが、医師の場合は、結婚相手が医師というケースも多々あります。同じ医師の視点で、どう思ったかを話し合うことで、慎重に判断する手助けになったりします。

今回のように引っ越しを伴う場合は、施設や周辺環境を一緒に見て回ることは、最終的な意思決定をスムーズにするポイントだと思います。


また、夫婦一緒に来ることで転職に対する意欲を見せることにもつながるため、採用する病院側にも好意的な印象を与えます。


仕事のモチベーションはとてもシンプル。「ありがとう」

横山:ここまで具体的な事例について伺いましたが、野村さんの仕事に対するモチベーションはどこから生まれているのでしょうか?

野村:私の仕事のモチベーションは割とシンプルです。病院や先生から喜ばれるとうれしい。それが一番ですね。そのためにはミスマッチを防ぐことが重要です。



あとは稀なケースとして、一緒に働く同僚の家族や知人が、自分が転職に関わった先生の診察を受けることがあるんです。「とてもいい先生だったよ」と同僚が話してくれた先生が、実は自分が転職支援をした先生だと、あとで気付いたときはうれしかったです。

横山:そんなこともあるんですね!

野村:世間は狭いなと思いました(笑)。患者さんからの評価が高い先生を紹介できたと思うと、社会に貢献できてるんだと、実感が湧きました。

私たちの仕事は、患者さんと直接やり取りをするものではありません。それでも病院や医師に対して良い仕事を続けていくことで、これからも社会にいい影響を与え続けられるよう、頑張りたいですね。

横山:貴重なお話ありがとうございました!自分もこうした魅力を伝えていけるように頑張ります!

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