こんにちは、ラワンセのいしかわです。
Azure でインフラを構築していた際、「ゾーン冗長リソースが作れない」という現象に
遭遇しました。
結論から言うとリソース作成予定のリージョンでクォータ制限が実施されていたのが
原因で、Azure サポートに申請して緩和してもらうことで解決しました。
Azureにがっつり触れるのが初めてだったので、備忘録としてまとめておきます。
■ 発生した問題
ゾーン冗長構成の App Service、Functions、Logic Apps を作成しようとしたところ、
以下のようなエラーが表示されました。
Operation cannot be completed without additional AZ quota. Please file a support ticket to request a limit increase.
複数のサブスクリプションで同じ操作を試しましたが、同様のエラーで
ゾーン冗長リソースが作成不可でした。
■ ポータルでクォータ状況を確認
Azure におけるクォータとは、作成できるリソース数の上限値のことです。
Azure ポータルで対象リージョンのクォータを確認しましたが、
リソースは未作成のため使用量は0であり、当然上限に到達してはいません。
それにも関わらず作成できなかったため、エラーの案内に従いサポートリクエストを
提出することにしました。
■ サポートにクォータ緩和を申請
サポートに問い合わせたところ、
対象のリージョンでは急激な需要増加により動的にクォータ制限が実施されており、
一時的に作成の制限がかかっているとのことでした。
制限緩和の申請にあたり、サポートから求められた情報は以下です。
- 対象サブスクリプションID
- 作成予定のリソース、リージョン、ゾーン冗長構成の有無
- 当該リソースで展開予定のサービスの概要
- 当該サービスを今後利用見込みのユーザ数
- 開発規模(開発費用など差支えない範囲)
- 代替リージョンの採用が難しい理由
- ホスティングプラン、必要なインスタンス数
- ホスティングプランのOS
- 対象のリソースを作成予定のリソースグループ名
- 当該リージョンで将来的に必要となる追加のプラン、インスタンスの台数
- リソースが必要となるスケジュール
必要な情報を共有後、制限緩和完了までは約 1 週間かかりました。
■ まとめ
今回のケースを通じて、Azure のクォータ制限は必要なリソースを確保するために
早めの確認が非常に重要だと痛感しました。
特に本番環境ではデプロイ直前に制限が発覚すると影響が大きく、余裕のある準備が
欠かせません。
また、申請が必ずしも受理されるとは限らず、対応に時間を要することもあります。
本記事はあくまで私自身の経験をもとにした内容ですが、同じ状況に遭遇された方の参考になれば幸いです。