あの経験が、今につながる。
学生時代、クジラでインターンをしていたあの人は、今どんな仕事をしているんだろう。
インターンを経てどんな会社や仕事を選び、社会人として数年働いた今、何を考え、どんな選択をしているのか。そして、これからどんなキャリアを歩んでいこうとしているのか。
本企画では、クジラでインターンを経験した20代〜30代前半の社会人にインタビュー。仕事の面白さや難しさ、自分なりの価値観、キャリアの転機、そしてこれからの展望まで、現在進行形のリアルを聞いていきます。
社会人として経験を重ね、自分の得意なことや大切にしたいことが見えてくる一方で、まだまだ挑戦の途中でもある。そんな、一人ひとりの等身大のキャリアに迫ります。
学生時代、クジラ株式会社が運営する「SEKAI HOTEL」でインターンをしていた川口宙也さん。
大学卒業後はセールスフォースに入社し、現在は株式会社SENRIのBusiness Developmentとして、インドネシアをはじめとする周辺国の日系企業に、販売・流通管理システムを提案しています。
観光やホテルへの興味から始まったインターン。そこで経験した失敗や学びは、その後の就職先選びや、海外で働く現在にどのようにつながっているのでしょうか。川口さんに、これまでのキャリアを振り返ってもらいました。
観光への興味から始まった、SEKAI HOTELでのインターン
─ 学生時代は、どんなきっかけでSEKAI HOTELのインターンを始めたのでしょうか?
もともと観光やホテルに興味があって、インターン先を探していました。そのなかで見つけたのがSEKAI HOTELです。
ホテルの中だけで滞在が完結するのではなく、まち全体をホテルに見立て、地域のお店や銭湯などをホテルの機能としてつなぐ「まちごとホテル」という考え方に惹かれました。
インターンでは、フロントでの接客やゲストの案内、清掃といったホテルの仕事だけでなく、Facebookへの投稿、地域のお店への取材や記事の執筆、子ども向けイベントの企画など、さまざまな業務を経験しました。
例えば、地域のカレー屋さんを訪ねてお話を聞き、お店について記事を書くこともありました。ホテルの中だけで仕事が完結するのではなく、まちに出て、地域の人と関わりながら仕事を進めることも多かったです。
決まった業務だけを担当するのではなく、いろいろな仕事に関わるなかで、仕事の進め方や人との関わり方を学んでいきました。
人の時間をもらうことの重みを知った日
─ いろいろな業務を経験するなかで、今でも印象に残っている出来事はありますか?
クジラの地下室で、矢野さんに向けてプレゼンをする機会があったんです。朝9時からの予定だったのですが、6人ほどのチームのうち、半分くらいが遅刻してしまって。
そのとき、矢野さんから厳しく叱られました。
当時は学生だったこともあり、仕事に対する意識がまだ足りていなかったんだと思います。この経験を通して実感したのが、相手の時間をもらうことの重みでした。
誰かに相談したり、意見をもらったりすることは、当たり前にできることではありません。相手にも仕事があるし、使える時間には限りがあります。
その時間を使ってもらうのであれば、自分なりに準備をして、相手にとっても意味のある時間にしなければいけない。
単に時間どおりに集まるという話だけではなく、相手の時間をもらうことに対して、自分はどれだけ準備ができているのか。そこまで考える必要があるのだと学びました。
─ その経験は、社会人になった今の仕事にもつながっていますか?
そうですね。仕事を進めるうえでも、大切な考え方の一つになっています。
誰かに協力してもらったり、何かを教えてもらったりするときも、相手が時間を使ってくれることを前提に考える必要があります。
自分が何を聞きたいのか、何を伝えたいのかを整理しておく。相手に時間をもらうからには、その時間を無駄にしないようにする。
インターン時代に経験したことですが、社会人になった今だからこそ、その大切さを改めて感じています。
目の前の仕事だけでなく、その先を見る
─ インターンでは、チームをまとめる立場も経験したそうですね。難しかったことはありましたか?
3〜4人ほどのメンバーと一緒に仕事を進めるなかで、チームとして何を目指し、どんな成果を出すべきなのかを考えることが難しかったです。
当時は、目の前のタスクを進めることに意識が向きがちでした。一つひとつの仕事がSEKAI HOTELやクジラの目標にどうつながるのか、売上や集客にどんな意味があるのか。そこまで考えきれていなかったと思います。
─ 目の前の仕事をこなすことと、チームとして成果を出すことは違うんですね。
そうですね。
例えば、誰かに仕事を任せるときも、何をするかだけでなく、なぜそれをするのかを自分が理解していないと、相手にうまく伝えられません。
目的がわからなければ、任された側も何を目指して動けばいいのか判断できないですよね。
それに、チームで働いていると、人によって考え方や物事の捉え方が違うことも実感しました。自分にとってやりやすい進め方が、必ずしもほかの人にとってもやりやすいとは限りません。
当時はうまくできなかったことも多かったですが、チームで仕事をする難しさを知る機会になりました。
目の前の作業だけでなく、その仕事が何につながっているのかを考えること。そして、一緒に働く人がどう考えているのかを知ろうとすること。そうした視点は、仕事を進めるうえで大切だと感じています。
自分がどうありたいかを考えて、キャリアを選ぶ
─ 大学卒業後はセールスフォースに入社されています。就職先を選ぶときは、どんなことを重視していたのでしょうか?
特に重視していたのは、業界の先頭を走る企業で働けること、仕事の幅を広げて将来の可能性を増やせること、そして社会への貢献とビジネスを両立できることでした。
そうした軸で企業を見ていくなかで、入社を決めたのがセールスフォースです。
製品への魅力もありましたし、そこで働くことで仕事の幅や、その先のキャリアを広げられそうだと感じました。採用イベントなどで出会った社員の姿も、進路を考えるうえで印象に残っています。
─ 就職活動では、自分から積極的に動くこともあったそうですね。
自分をアピールするためのプレゼン資料を自分で作って、人事担当者に直接送ったこともありました。
一方で、P&Gの適性検査に落ちたこともあります。もちろん、何でも思いどおりにいくわけではありませんでした。
ただ、就職先を考えるときには、会社の知名度や条件だけで決めるのではなく、自分がどんな大人になりたいのか、どんな選択をかっこいいと思うのか、ということも大切にしていました。
自分がどうありたいのかを考えながら、選択肢を絞っていったんだと思います。
インドネシアで働いて気づく、文化とビジネスのつながり
─ セールスフォースへの入社後、現在はインドネシアで働いています。海外で働くことには、もともと興味があったのでしょうか?
異なる文化や価値観を持つ人たちと仕事をしてみたい、これまで知らなかった世界を見てみたい、という思いがありました。
現在は株式会社SENRIのBusiness Developmentとして、インドネシアを拠点に働いています。
SENRIが扱っているのは、日本で開発された販売・流通管理システムです。インドネシアをはじめとする周辺国の日系企業などに向けて、システムを提案しています。
─ 実際に海外で働いてみて、面白いと感じるのはどんなところですか?
国や地域によって、人の考え方や行動、ものの買い方が違うところですね。
文化や宗教、国ごとの特徴は、日常生活だけでなく、ビジネスの進め方にも関わってきます。
日本では当たり前だと思っていたことが、別の国ではそうではない。そうした違いを知ることが面白いですし、なぜそのような考え方や行動になるのかを理解していくことにも興味があります。
同じような商品やサービスを提案する場合でも、相手の文化や価値観によって受け止め方は変わります。
実際に現地で働くからこそわかることもありますし、自分がこれまで当たり前だと思っていたことを見直すきっかけにもなっています。
─ これからも、海外で働き続けたいと考えていますか?
そうですね。インドネシアだけにとどまらず、さまざまな国や地域で働くことに関心があります。
例えば、アフリカや南米、キリスト教徒が多い地域など、これまでとは異なる文化や環境に身を置いてみたいという思いもあります。
一つの場所や価値観だけにとどまらず、自分の知らない世界に触れ続けたいですね。
経験を重ねることで、選べる道が増えていく
─ 最後に、これから進路を選ぶ学生に伝えたいことはありますか?
もともと僕は、何かを選ぶときに慎重で、できるだけ失敗しない安全な道を選びたいと思うタイプでした。
でも、学生団体での活動やSEKAI HOTELでのインターンを通じて、少しずつ考え方が変わっていきました。
仮に選んだ道がうまくいかなかったとしても、また挑戦すればいい。経験したことは、きっと次の選択に生かせる。そう思えるようになったんです。
インターンでは、うまくいかなかったことも、叱られたこともありました。でも、そこで学んだことは、今の自分の仕事への向き合い方につながっています。
これから何かを選ぼうとしている学生の皆さんにも、興味を持ったことがあれば、まずは一歩踏み出してみてほしいです。
その経験が、すぐに将来の仕事につながるとは限りません。それでも、経験を重ねることで、自分が大切にしたいことや、できることが少しずつ見えてくると思います。そうすれば、将来選べる道も増えていくはずです。
僕自身も、これからさまざまな場所で人と出会い、経験を重ねながら、自分の進みたい道を探していきたいと思っています。
※本記事は、YouTubeで公開しているインタビューをもとに再構成したものです。動画では、記事では伝えきれない川口さんの人柄や当時のエピソードもご覧いただけます。
インタビュー動画はこちら