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採用実話 第一話 9年間で3回フラれた岩田君が、ようやく、、入社する話(前編w)


「山田さん、申し訳ありません。やはり、今の会社に2年くらいは残ろうと思います、、、」

下を向きながら沈痛な面持ちの岩田くんは言った。



2018年12月。クリスマス前のハッピーな時期に、彼からこの言葉を聞いた瞬間、


なんとも言えないようなショック


あ〜なんか若い頃に味わったような


失恋に似たショック ?


えっ 35を超えてこの類のショックを味わうの?


つい最近結婚7年になったのだが、その妻でさえ交際してから1年半くらいで入籍した。

岩田くんは私の妻よりも付き合いが長い。妻以上に

そんなショックを9年で3回も味わせてくれる岩田くん。

君は一体何者なんだ!




私はその時どういう顔をしていたのかは彼のみぞ知る。



「もう彼とは一生仕事することはない」


直感的にそう思うと悲しいというより、残念というより

脱力感。虚無感に近いものがあった。



ただ違和感もあった。






話は4年前に戻る


彼が大学3年次に世界最大手のコンサルティング会社に内定した際に

一度振られ、

その1年後にも現在の会社である世界最大手の外資系デロイトに行くことで振られているw


私も基本潔いタイプで一度ふられた学生

去って行った社員を追いかけたりはしない


去る者は追わない


ただ彼に対してだけは違った。


「去って欲しくない。醜くとも、無様でも追いたい」


そう思えるような人材だった。


それはココロ・ミルという塾の創設から関わっていたこと。


彼の人格。指導者としての才能。


最高の人材だ。とココロから思える。




彼との出会いは9年前に遡る。

私が起業した年

彼は18歳の大学生で、当時私が働いていたベンチャー企業のアルバイトとして

遅刻して面談しにきた。


「遅刻したものは基本落とせ」


と社長に言われていたが、なぜかピンと来るものがあり、採用とすることにした。

それが岩田君との出会いである。

9年間という歳月は人ひとりの人生が劇的に変われる時間である。

岩田くんと出会った頃の私は自分で会社を持つようになり、

結婚もし、子供もできた。

私の教え子だった中学生も立派に就職している。

そのくらい変化できる時間である。

彼とは何度食事に行き、

何千時間子供達の指導にあたったのか、

何度喜び、

何度悲しい思いを共有してきたのだろう。。。






話は現在に戻る。



彼が今、沈痛な面持ちで私の前にいる。


ただ私はもっと沈痛な面持ちでいたのかもしれないし、

笑顔だったのかもしれない。

一瞬にしてこれまでの彼とのおもいでを一瞬バーっと

頭の中を駆け巡る。




岩田君が今働いているデロイトは世界150ヵ国に展開する

世界でも有数のビッグカンパニーだ。

知名度、規模はもちろん

報酬や福利厚生なども最高の日本でも有数の優良企業だ。

そんな良い会社にせっかく入社した彼を引き留めることはできない。



少なくとも1年前の私にはできなかった。



しかし今の私は違った。

会社の状況も違う。

ステージも成長度合いも当時の比ではないし、

何よりチャレンジングな土壌を築けている。


自分の仕事に自信はある。

ココロ・ミルという塾も急成長している。

社員も成長しているし、良い人材が一層増えている。

さらに日本最大手の学校との提携にも合意ができ、今後ますます発展していくだろう。

さらには医療や精神分野にも入り込む。


今後どうなっちゃうの?と私はココロ踊らせている。


彼が大手で1年過ごしている間に私、会社はそれ以上に成長を遂げた実感があった。

大手企業には描けない、成長と夢と希望が持てる会社に自分の中ではなりつつもある。


新入社員の1年過ごした彼以上に私の方が成長したんじゃない?

と彼との会話をしていくうちに感じた。

そしてあの輝いていた岩田くんに少し陰りが見えたので思ったことを告げた。



「もし岩田くんが今回のオファーを蹴ったなら、君と二度と仕事できないだろう。

1年、2年経ったらというがそれは無理だ。

会社も次のステージにいっているだろうし、岩田くんもベンチャーで勝負するには

気持ち的に衰えているだろう。

経験って何?それより大事なことってココロイキなんじゃないの?

ココロが入って仕事をする1年と、ココロを入れないで1年こなした仕事をした人

の差は大きい。

なぜなら岩田君は自分でも気づいていないが、すでに大企業病みたいな思考になっている。

サラリーマンのおじさんの思考。

仕事は与えられたものをやるだけで、自分で生み出そう、獲得しようという感覚がない。

それが染み付いた岩田くんはうちの会社では必要ではないんだよ」


思い切って、本心を言った。

追いたいとは思ったが、嘘はつきたくもないし、

彼の魅力もなくなることへの残念さがそう言わしめたのかもしれない。


その時の岩田くんは驚いた顔をしていた。



〜〜〜次回へ続くw〜〜〜

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