東北食べる通信誌面で、解剖学者の養老孟司さんと、総理夫人の安倍昭恵さんの特別対談をかつてやりました。話は、養老孟司さんが数年前から提唱している平成の参勤交代論に及びました。
東京の大企業の金持ち社長は、休みになるとみんな地方のゴルフ場にでかける。あれは、本能的に自然を求めている証拠。社長だけじゃなく、社員もみんなそうして有給を消化するように会社で決まりをつくってしまえばいい。しかも、鉄棒振り回して玉を飛ばすくらいだったら、桑で畑を耕せばいい。田舎は人がいないのが問題の根源だから、そうやって都市住民が一年のある一定期間、田舎で暮らすようになれば、都市住民の心は元気になり、田舎も救われ、日本はよくなる。まずは官庁が率先してやれば、みんな続く。
養老さんの参勤交代論を簡単に解説すると、こういうことなんですが、東北食べる通信を発刊している私たちNPO法人東北開墾が目指すのも、まさにこれです。私たちは、「食」でやろうと思ってます。食べる人は都市にいて、つくる人は地方にいる。食を介して、都市と地方をつなぎ、かき混ぜることで、日本を元気にしたいと考えています。そのビジョンがこれです。
◎東北開墾が目指す社会 http://kaikon.jp/concept.html
東北開墾代表 高橋博之