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【wwwaap報03】文字にもキャラクターがある。「ロゴデザイン」は、数ミリの調整で個性が生まれる

コンテンツへの向き合い方のノウハウを詰め込んだ『wwwaap報』。第3弾のテーマは「ロゴのデザイン」です。

wwwaapに入社し、まだ1ヶ月だというコヤマさんは、デザイン事務所で3年間、グラフィックデザイナーとして本やパンフレットなどを手がけてきました。
wwwaapのメンバーでもっともデザイン経験があるコヤマさんは、wwwaap社員にデザインに関する基本事項を共有したり、前職の経験を活かしてデザインを行なっています。
その中の「ロゴデザイン」についてご紹介します。

▼一つの文字が与えるイメージは千差万別

限られた文字数で表現され、一見単純に見えることも多いロゴ。
しかし、その実態はやはり奥深く、文字の並びや、たった数ミリの違いでも異なった印象を与えると、コヤマさんは言います。


例えば、アルファベットの『O』と『I』では、文字幅が違うので、隣に『A』のような左右対称の文字を置くと、印象に差が出るんですよね。
だから文字間を小刻みに調整しながら、本当に地道に仕上げていくんです。

このような些細なズレや違和感について、普段あまり意識しないという人もたくさんいると思います。
でも、妥協して作ったものは見返した時に妥協してしまったときの気持ちを思い出して、自分が作ったと自信を持って言えなくなるし、「時間がなかったからちゃんと作れなかったんだ」といった格好悪い言い訳をしたくなります。

作り終えた後も「良い物ができた」と制作物への愛情を持っていたいからこそ、妥協せず作るんです


また、バランス以外に、文字自体にもロゴデザインをするうえで、重要な意味があると言います。
普段、私たちは文字を文字としてしか認識しないことが多いですが、実は文字にもキャラクターや個性があって、それを使い分けているそうです。


例えば『ゴ』という文字、これってゴツゴツして角張ってるように見えませんか? 同じカタカナでも、たとえば『ヌ』であれば、もう少し丸みを帯びて柔らかい印象。平仮名の『ご』なら、もっと柔らかい。このように、文字が与えるイメージは千差万別なんです 。


ロゴは、会社や商品の「顔」となるだけあって、文字一つとっても、間隔や角度、丸のサイズなど、すべてが計算されて作られているようです。
デザインについて詳しくなくとも、なんとなくロゴがしっくりきたり、変だなと感じたりする理由はここにあります。

▼暗闇のなかを手探りで歩く「アイディア出し」

通常、全くのゼロからはじめる場合、1〜2週間の製作期間を要することが多く、その半分以上の時間が「アイディア出し」に割かれることが多いデザイン。

特に、どういうデザインにするか、フォントは、色は、と大枠を決めるまでが「とても苦しい期間」なんだそうです。


企業やサービスなど、そもそも表現したいものを、ロゴに意味づけすることが必要なので、その部分にはやはり時間がかかります。
構想段階では、暗闇のなかを手探りで歩いているような感覚ですね。
「これだ!」と思ったものを拾い上げても、そのまま突き進んでいいのか…と不安になることもあります。


アイデアの方向性が決まると、あとはそこに向かって走っていくのみ。
アイデアが固まっている状態で、細かいところを調整していく期間は、苦しいけれどワクワクする期間なんだそうです。

そうした一連の流れは、漫画家にも当てはまるのではないか、とコヤマさんは話します。


漫画家さんも、ストーリーを考えたり、ラフを描いたりという制作物の方向性を探る期間は、やはり苦しいんじゃないでしょうか。
そこが固まれば、実際にペン入れしたり、ベタ塗りしたり、絵を描く作業に入り、手を動かすのみなので、もう少し気楽に、楽しくできるんじゃないかと思います。

▼「もうこの辺でいいんじゃない?」という悪魔のささやきとの戦い

苦しみの「アイデア出し」を終え、楽しい制作期間に入っても、クリエイターの飽くなき努力は続きます。


やはり、作品はクリエイターにとって名刺になるものなので、きちんと向き合って制作していきたいです。

『もうこの辺でいいんじゃない? 誰にも分からないだろうし』

というささやきを無視して、納得がいくところまで触りつづけることによって、結果的にクオリティが上がり、制作物への愛情も芽生えます。

その点、wwwaapは、クリエイターの表現を一番に考え、社内でスキルを共有して、みんなで成長しようとしています。
作品をどんどん良くいていこうという気持ちは、みんなの共通認識。
「これぐらいにしておこうよ」という妥協点を設ける社員がいない点も、私がwwwaapを好きな理由ですね。

この『細かくこだわった部分』がなかなか伝わないのですが、たまに分かってくれる人がいて、そういう人は無条件で好きになりがちです(笑)。

自分も漫画家さんとお仕事をするときに、その『細かくこだわった部分』を発見して理解し、触れていきたいなと思っています。


これだけクオリティを追求するコヤマさんですが、一方で「デザイナーは我を出しすぎちゃいけない」とも思っているそう。


デザイナーはアーティストではないので、やはりクライアントさんありきというか…。クライアントさんが漠然と持っているイメージを、デザイナーというフィルターを通して形作り、世の中にアウトプットしていく。そういう調整や補填みたいな作業が、本来の仕事なんじゃないかと思ってます。


あくまで「情報の整理整頓」が仕事だと話すコヤマさん。
「私なんかが偉そうに…」と終始、謙遜している様子でしたが、「デザイン」に対する熱は並々ならぬものがあるように感じます。

街中に溢れるさまざまなロゴ。
ふとした瞬間に少し気を配って見てみると、なにか新たな発見があるかもしれません。

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