じぶん未来クラブでは、米国NPO団体のHEARTGlobalを招聘して活動しています。HEARTGlobalは世界各国からボランティアの若者が集い、子ども達に歌やダンスを通して「やってみよう!」「自分にもできた!」を体感してもらうワークショップを行っています。現在日本では、春、夏、秋の年に3回、全国を周るツアーを開催。
そのツアーで運営責任者として活躍されている、ゆみさんにお話を聞きました。
――――ゆみさんのバックグランドをお聞きしてもいいですか?
私は中学生ぐらいの時から舞台に興味を持つようになり、高校生の時に見たミュージカル「モーツァルト!」で衝撃を受け、自分も舞台に立ってみたいと思うようになりました。高校3年生の文化祭で初めて舞台に立ち、それまで目立つタイプではなかった私が、スポットライトを浴び観客から拍手をもらった時の感動は今でも原体験として心に残っています。
そして大学入学後はもっとミュージカルをやりたいと、ミュージカルサークルに入り、裏方の仕事も経験し、ますます舞台が好きになっていきました。
そんな大好きな舞台を通して社会に貢献するようなことがしたいとぼんやりながら思うようになっていたころ、サークルの先輩が子供たちに歌やダンスを教える劇団を作るというので、その立ち上げの手伝いをしたことがあります。その時はボランティアでしたが将来的にはこういう仕事をしてみたいと考えるようになりました。
ただ、就職活動を考えるにあたって、一度海外にも出てみたいと思い、せっかく海外に行くなら何かを得たいと、留学を検討しました。調べてみると芸術や舞台を社会に活かす学問があることを知り、それが勉強できるイギリスの大学院に留学しました。ここでは語学やコミュニケーションの壁で相当苦労しましたが、一年間何とか乗り切り、成長して帰国できたと思います。
そして、帰国後たまたま、じぶん未来クラブの求人を見つけ、「舞台×社会貢献×英語」のやりたいことが揃っている団体だと思い入社することになりました。
――――実際に入社してみてどうでしたか?
最初は大変でした。入社して2~3年はツアーの備品、宿、バスの手配などツアー運営に関わる諸々の実務をしていましたが、先輩とのコミュニケーションがうまくいかなかったり、自分がうまくやれていないという葛藤を抱えていました。それでも続けていくうちに、自分の得意な領域が分かるようになり、仕事に慣れてくると、今度はもっとステップアップした仕事がしたいと思うようになりました。
そこで、現場の運営を統括する運営責任者をやってみたいと申し出たところ、まだ早いのでは?という声もある中、「やってみたら」と後押ししてくれた上司がいて責任者としてツアーを回ることが出来るようになりました。責任者として仕事をするのは、それまで以上に大変な事もありましたが、言われたことをやるだけじゃなくて、自分で主体的に動いている、作っているという感覚が強く、とてもやりがいを感じました。
―――ゆみさんは実は一年ほどじぶん未来クラブを離れまた戻ってきてくれましたが、それはどういった経緯でそうなったのですか?
入社してからこの活動が好きで仕事を頑張っていましたが、10年経とうとする頃に他の仕事も経験してみたいと思うようになりました。そんな時、世界的にコロナ禍となり対面でのワークショップを開催することが出来なくなったのです。大好きなワークショップが出来ないというのは私にとってとても辛いことでした。
でも、このワークショップの出来ない時期だからこそ、他の仕事を経験する機会ととらえ転職することにしました。
そちらの職場では教育コンテンツを海外に広める仕事をしていましたが、HEARTGlobalほど扱っているものに共感が出来ないジレンマを抱えることになりました。
私は本当に心の底からいいと思える活動のためなら、仕事が大変でも頑張れるけど、そこまで共感できないとたとえ待遇がよくてもなにか違和感を感じてしまう・・。そういう意味では器用に立ち回ることができるタイプではないのかもしれません。
そんなことを感じているうちにコロナ禍が落ち着き、対面ワークショップが出来るようになり、じぶん未来クラブに戻ってきて欲しいとの声が掛かりました。
新しい職場でもう少しやってみたい気持ちもありとっても迷いましたが、やっぱりこの活動を広めたい!!その一心でじぶん未来クラブに戻ることを決めました。
―――なるほど。ゆみさんの器用ではないけれどこの活動に対する芯の強さを感じました。
最後にこの仕事をする上で大切にしていることはありますか?
大人のボランティア、学生ボランティア、世界から集まるキャスト、子ども達、その保護者の方、職員など本当に色々な人と関わるので、それぞれの立場に立ったらどう思うか?そこは常に意識してお互いが気持ちよくコミュニケーションとれるように心がけ、自分の意見と相手の意見の間を取る時にどこがベストなのか考えることは忘れないようにしています。
そしてその軸はしっかり持ちつつ、HEARTGlobalがずっと言い続けている、「私は私らしくいればいい」という感覚や「ポジティブに考える」という意識は持ち続けていこうと思っています。
それと一番大切なのはよく寝て、よく食べて、嫌なことはすぐ忘れる。これに尽きると思います。(笑)