一年に一度しか会えない関係はロマンティックなのだろうか。
子どもの頃は何の疑いもなくそれがロマンティックだと思っていたが、大人になるといささか疑問が生じてくる。
「一年もあればどこかで隙を見て浮気してるんだろうなあ...」などと、汚い大人の考えが脳裏をよぎってしまうからである。
信じていたサンタクロースの正体も知ってしまった。
コウノトリが運んでくると思っていた赤ちゃんの出どころも知ってしまった。
大人になって色々知っていけば知っていくほど、魔法が解けてしまったかのように世界が色を変える。
足の速い男の子が好きだったユカコちゃんが、今では国家公務員と付き合っている。
それくらいの変化だ。
皆、ピーターパンにはなれなかった。
おはようぐもにん。インターン生の高木です。
株式会社ハイウェル夏の三大イベントの一つ、七夕の時期が訪れた。
弊社では毎年七夕になると、各々が願い事を書き連ねた短冊を吊るすために笹を設置している。(らしい)
「なんてお願い事書いたのー?」
「やだよー、教えなーい」
付き合いたてのカップルが初詣に行ってもしないようなベッタベタなやりとりをしながら、短冊を吊るす。(らしい)
子どもの頃は「野球選手になりたい」とか「ケーキ屋さんになりたい」とか、夢と希望で満ち溢れていた笹が、大人になると現実的な願い事に溢れたどこか哀愁漂う笹になってしまう。
ということで、ハイウェルのピーターパンこと私が、弊社の大人の短冊を覗いていこうと思う。
マサラタウンから来た、素敵な夢を持ったポケモントレーナーが弊社にはいるようだ。
まずはカントー地方のリーグ制覇を目指して頑張ってもらいたいものだ。
お金のお願い事をする人や
健康のお願い事をする人
大人になるとお金や健康や将来のことなど、願っても願い足りない欲求が増えてしまう。
きっとそれぞれ悩みや心配があり、ここぞとばかりに短冊に願いを込めるのだろう。
おっと、ここにも一人ピーターパンがいた。
人間が語彙を失う時には2つのパターンがある。
1つ目は幸せの絶頂を迎えた時だ。身に余る幸せを享受したり、過度の興奮を覚えた人間は途端にその感情をどう表現すればよいかわからなくなり、語彙を失う。
2つ目は安心した時だ。自宅のベッドに飛び込んだ時。過度の恐怖から解放された時。張り詰めた糸がゆるんだ時に人間の語彙力がその変化に追いつかず、語彙を失う。
彼の短冊はたった4文字だが、たった4文字からこの2つの要素の両方を見出すことができる。
元カノとのプリクラのように捨てきれなかった童心と、元カノとの思い出のように忘れられない純粋な感情が滲み出ている。