氏名: マンディア・ラムサ・アイナ・ピトライパ(Mandia Lamoussa Aina PITROIPA)
所属/役職: 海外事業部 ― データチーム インターン
専門分野/担当業務: カーボンクレジット案件におけるデータモニタリングおよびQA/QCチェック業務。特に水稲のAWD(Alternate Wetting and Drying:間断灌漑)プロジェクトを中心に担当。報告・ドキュメンテーション支援、ならびに他プロジェクトへの横断的なオペレーション支援。
大学: 上智大学
学部・専攻: 大学院 地球環境学研究科(国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)との連携プログラム)
Green Carbonに入社した理由: カーボンクレジット案件が実際にどのように運営・実行されているのかを、現場レベルで実践的に学ぶため。将来的には、新興のカーボン市場における国際的な貢献を視野に入れています。
経歴: ブルキナファソにて水理・環境工学を専攻し、エンジニアとしての教育を受けた後、西アフリカ全域で水・衛生(WASH)および水資源プロジェクトに数年間従事しました。主な業務には、Eau Vive Internationaleとの「SONGO LAM」衛生事業(11自治体、約15億FCFA規模)、Global Water Partnership – West Africaとの「統合的干ばつ管理プログラム」、WaterAidとの短期コンサルティング業務が含まれます。現在は東京にて、循環型システムと持続可能な都市開発を研究テーマとする修士課程に在籍する一方、AINA、JCI、Youth TICADでのリーダーシップ活動を通じて、アフリカと日本の架け橋となる活動にも取り組んでいます。
趣味/休日の過ごし方: アート、新しいことを学ぶこと、地政学や最新テクノロジーの動向を追うこと。
学生活動/所属団体:
- 会長 ― アフリカ板橋ネットワーキング協会(AINA)東京
- 広報・財務担当(2025年)/現メンバー ― JCI東京板橋委員会
- ラポルトゥール ― 模擬アフリカ連合 日本会議 2026
- 政府・パートナーシップ・プロトコル委員会 メンバー ― Youth TICAD 事務局 2026(プラチナスポンサー賞 2025年受賞)
SNS: www.linkedin.com/in/mandia-aina-pitroipa
Q. これまでの経歴を含め、自己紹介をお願いします。
私は、「高潔な人々の国」を意味する西アフリカの内陸国、ブルキナファソの出身です。私のキャリアは、水と衛生のエンジニアリングからスタートしました。水理・環境工学の学士号を取得した後、ブルキナファソ国内で数年間にわたり、Eau Vive Internationale、Global Water Partnership – West Africa、WaterAidなどの団体とともにWASHおよび水資源プロジェクトに携わってきました。こうした現場経験を通じて、サステナビリティとは「理念」ではなく「実装の現場」で成否が決まるものだという考えを深めてきました。
その後、上智大学大学院 地球環境学研究科に進学するため東京に移り、現在はアフリカ都市における持続可能な固形廃棄物管理システムを研究テーマとしています。一つの大陸でインフラ事業に携わりながら、もう一つの大陸でその対応する課題を研究するという経験は、これまでの自身のトレーニングの中でも特に有意義なものとなっています。
Green Carbonへの参加は、カーボンクレジットという新しい領域へ踏み出すための意図的な選択でした。世界の気候戦略においてますます中心的な役割を担いつつあるこの市場の実態 ― データがどのように扱われ、どこに誤差が生じ、アジアの水田における手法がどのようにして国際市場で検証済みクレジットへと変換されていくのか ― を自分の目で確かめたかったのです。
Q. 現在どのような業務に携わっていますか?担当業務についてお聞かせください。
私は海外事業部のデータチームのインターンとして、主に同社のAlternate Wetting and Drying(AWD:間断灌漑)カーボンクレジット案件を担当しています。
AWDとは、水田を常時湛水状態に保つのではなく、定期的に水を抜くことで栽培を行う稲作手法です。常時湛水された水田は、世界的に見ても農業由来のメタン排出の最大級の発生源の一つとされており、AWDの導入によって、これらの排出量を大幅に削減しつつ、使用水量も節約することが可能になります。カーボンクレジットは、この排出削減量に基づいて創出されるものですが、その信頼性は基礎となるデータの質によって完全に左右されます。
私の役割は、まさにこのデータの部分にあります。各プロジェクト現場から送られてくる運用データのモニタリング、QA/QCチェックの実施、そして案件成果物および社内進捗報告につながる報告・ドキュメンテーション業務を支援しています。また、技術チームとオペレーションスタッフの間の情報連携をサポートし、バイオ炭、マングローブ植林などの他のカーボン市場関連プロジェクトに対しても、必要に応じて横断的な支援を提供しています。
この業務を通じて、ブルキナファソでのWASH事業の現場で最初に学んだことが、改めて強く実感されています。それは、「サステナビリティに関するあらゆる主張は、その背後にあるデータの信頼性以上にはなり得ない」ということです。詳細さ、一貫性、そしてトレーサビリティ ― これらは単なる事務的な要件ではなく、提供する成果物そのものの「品質」を支える根幹なのです。
Q. Green Carbonで働こうと思った理由は何ですか?
「具体性」です。サステナビリティを語る企業は数多くありますが、具体的な案件・方法論・測定可能な排出削減成果まで明示できる企業は限られています。Green CarbonのAWDをはじめとするカーボンクレジット事業は、その点において稀に見る「具体的な事業」だと感じました。また、西アフリカでの水・衛生エンジニアリングという背景を持つ私にとって、環境への影響が「取引可能かつ検証可能なプロダクト」としてどのように構造化されるのかを、国際的なポートフォリオを持つ日本企業の中で学べるという点も、大きな魅力でした。
Q. 仕事のやりがいは何ですか?
私が担当しているQA/QC業務が、同社が発行するクレジットの信頼性に直接つながっているという実感です。カーボン市場は世界的に「信頼性」の課題を抱えており、その信頼性はまさにデータレイヤーで築かれ、また失われます。インターンという立場であっても、その重要なレイヤーに関わっているということに、深い意義を感じています。
Q. これまでに直面した課題は何ですか?
学術研究やフィールド調査のタイムスケジュールから、実務のタイムスケジュールへの切り替えです。論文や地域コミュニティとの協議は、ある程度の反復・修正を許容しますが、報告サイクルに直結するデータセットはそうはいきません。「精度を落とさずに、いかにスピードを上げるか」 ― これが日々の課題となっています。・今後挑戦したいことは何ですか? 中長期的には、ブルキナファソをはじめとするアフリカ諸国においてカーボンクレジット案件の構築に貢献していきたいと考えています。アフリカのカーボン市場はまだ初期段階にありますが、今後10年で急速に拡大していくことが予想されます。東南アジアの稲作のような文脈で開発された手法のうち、どれがそのまま転用可能で、どれがアフリカの農業・ガバナンス・データ環境に合わせて再設計が必要なのか ― これは今後数年単位で取り組むべき課題だと考えています。Green Carbonで現在築いている技術的基盤は、その目標に直接結びついています。
Q. 最後に、Green Carbonで働きたい方へのメッセージをお願いします。
率直に二つお伝えしたいことがあります。
第一に、Green Carbonではインターンにも本当の意味での「実務」が任されます。私自身、雑用や形式的なリサーチではなく、同社の主力案件における実際のプロジェクトデータを扱っています。カーボン市場が現場でどのように機能しているのかを内側から学びたいと考えている方にとって、ここはその実態を見ることのできる場所です。
第二に、職場環境は国際的でありながら、極めて実践的です。理論や善意だけでは通用しません。求められるのは、正確さ、主体性、そしてプロジェクトの変化に柔軟に対応できる適応力です。これらの資質を備えている方であれば ― 学術的なバックグラウンドや国籍に関係なく ― Green Carbonは大きく成長できる環境だと感じています。
最後に個人的な思いとして、ここで働く中で、本格的なカーボンプロジェクトの実行とは何かについて、よりはっきりとしたイメージを持つことができるようになりました。将来的には、この経験をブルキナファソをはじめとするアフリカ諸国にも還元していきたいと考えています。アフリカ大陸のカーボン市場が今後成熟していく過程で、必要とされるのはまさにここで実践されているような手法だと確信しているからです。