こんにちは!GREAT WORKSの根本です。
今回は、みなさんにぜひ知っていただきたい、弊社初となる自社メディア「Creative Journey 〜あいまいな世界の歩き方〜」についてお伝えしていきたいと思います!noteにて配信しているこちらのメディアでは、弊社CEOの山下が話してみたいと思う、各分野のプロフェッショナルと対談する記事を連載。タイトルにある「あいまいな世界」とは、予測不能かつ正解もないとされている今の時代を指しており、クリエイティブを生業とするわたしたちがどのようにこの世界をすすんでいくべきなのか、そのヒントを探っていく企画です。
……という説明をしても、正直どんな内容なのか分からないという方も多いはず。まずは手始めに、実際の記事を読んでみてください。第一回目では、80歳を超えた今もなおクリエイティブの第一線に立つ、株式会社北山創造研究所の代表・北山孝雄さんをお招きしました。
このメディアを立ち上げるにあたり、GREAT WORKS社内では制作チームが発足しました。企画・デザイン・ライティング・進行管理など、メディアを運営する上で必要な役割を社内にて調達し、試行錯誤していく過程は、まさに「クリエイティブジャーニー」そのもの。その旅の中で、一体どんな議論が巻き起こり、どのように舵を切っていったのか、皆さんに少しお見せしたいと思います。
メディアのコンセプトに込めたCEO山下の想い
"Creative Journey" という言葉を聞いて、皆さんはどのようなものを想像しますか?このタイトルに行き着いた背景には、実は「旅」というものに山下自身が長年抱いている想いが隠されていました。
もともと旅が好きだった山下は、世界一周旅行をした経験の持ち主でもあります。訪れた先でさまざまな予期せぬ出来事に遭遇し、右脳を開花させるきっかけになったことから、それが自分の人生にとっての大きな転機となったと話します。山下は「旅」を自身がもつアイデンティティのひとつとして捉えており、その後のクリエイティブに対する考え方の原点でもあるとしています。
↑世界一周旅行中、当時の写真
クライアントの想いを汲み取ったり、制作チームで意見を交換しあったり。わたしたちが日頃クライアントワークを通して向き合っている「コミュニケーション」というものは、人と人の間で成り立つものだからこそ、相手や状況によって常に変化し続け、日々揺れ動いています。自分が信じていたことに対して、相手はちがう答えを持っていたり。ある日突然、これまでの常識が覆されたり。クリエイティブに携わる人でなくても、きっと多くの人がそうした正解のなさに頭を悩まし、葛藤しているはずです。
「世の中の "あいまいさ" がもたらす不確実性は、いつも私たちにセレンディピティを与えてくれる」
山下は、そんなときに必要なのが「あいまいさの許容」だといいます。世の中には絶対的な答えがないからこそ、自分と他者の間にある、目に見えない曖昧さを受け入れる。そこに宿っているものを丁寧に言語化し、相手と共有しながらたしかめ合うことが、自分たちにとっての答えを導く上での大事なプロセスなのです。時には道に迷ったり、寄り道をしながらも、ゴールをめざして仲間たちと共に地図を持たない旅をする……そんな感覚を味わえるのが、クリエイティブを生業にする私たちにとっての喜びのひとつ。Creative Journeyは、旅とクリエイティブの深い結びつきを感じながら、そのプロセスを読者の皆さんにも体験してもらいたいという想いから誕生したメディアなのです。
いかがでしょうか?少しむずかしい話だと感じる方もいるかもしれませんね。コンセプトの話はこのくらいにして、続いては、そのコンセプトをもとに作り上げたビジュアルの制作過程を見ていきましょう。
制作チームが振り返る、ビジュアル制作の道のり
皆さん、お気づきでしょうか?実はこのメディアのプロフィール画面に表示されるヘッダーは、ここでしか見られない特別なデザインになっているのです!それが、こちらのビジュアル。
GREAT WORKSのブランドカラーである水色とピンクをメインとし、その真ん中にはメガネのモチーフ。よく見てみると、左右のレンズの中にはそれぞれ違ったアイテムが散りばめられています。一体ここには、どんな意味があるのか?そして、どのような議論が交わされてこのアウトプットに至ったのか?
ここからは、ビジュアル制作チームのメンバーである、CEOの山下、クリエイティブディレクターのエリック、アートディレクターの伊藤、そしてわたし(根本)の4人による座談会形式でお届けしたいと思います!
山下 コンセプトが決定してからさっそく、アートディレクターの伊藤さんに、オリジナルnoteの基盤となるビジュアルデザインを制作してほしいと伝えました。
伊藤 まずは、note上での各種画像のサイズや見え方、よく利用しているユーザー層などをわかる範囲でリサーチするところから始めました。たとえばPC版とスマホ版でも見える部分が異なったり、SNSにシェアした時の表示のされ方だったり……その上で、まずは私なりのデザインアイデアを考えてみたんです。
根本 それが、あのエアメールをモチーフにしたデザインですよね!まさに「旅」という感じの。
↑当初のデザイン案
伊藤 つい読みたくなるような、親近感の持てるデザインにしたいと山下さんとも話していました。今回は「旅」がメインのテーマになるので、誰もが旅を連想できるようなデザインにしようと思い、エアメールや消印といった要素を取り入れてみました。けれども、これを山下さんに提案したところ、私と山下さんの間でイメージしている方向性が違うということが分かったんです。
山下 もちろん、伊藤さんが旅をテーマに世界観を表現してくれようとしているのは伝わりました。でも私が今回コンセプトに決めた "Creative Journey" という言葉は、いわゆる一般的な「旅」ではないということを、ビジュアルでも伝える必要があると思っていて。その感覚を言語化して伊藤さんに伝え、アイデアを考え直してもらうことにしました。
伊藤 山下さんの意見を聞いた時、たしかにそうだなと納得はしたものの、そのコンセプトをビジュアル化するには今よりもっとジャンプした発想が必要だと思ったんです。 Creative Journeyというコンセプトに対して、みんなが共通したイメージを持てるようなデザインアイデア。そこで私は、クリエイティブディレクターのエリックに相談しました。エリックならきっと、何かアイデアをくれるんじゃないかと。
エリック 私は、伊藤さんからコンセプトに込められた想いを聞いた時「あいまいさ」をいかに表現できるかが重要だと考えました。旅とクリエイティブをあいまいさという共通項で結びつけているという、今回のコンセプトにおいて最もエモーショナルな部分をデザインに落とし込めば、きっとそれは一般的な旅とは違う表現になる。そう確信したんです。
根本 そこからは、私がエリックと伊藤さんのチームに加わり、あいまいさをテーマにした世界観をどう表現するかを考えました。まずは、私がエリックと出した2つの案をスケッチの形で落とし込み、山下さんに見てもらいました。
A案
B案
山下 もうこれは、見てすぐにB案がいいと思いました。私のイメージしているあいまいさにとても近いのは、こっちだなと。
エリック このB案にはいくつかポイントがあるんです。まず、自社のブランドをたずさえて発信する記事だからこそ、GREAT WORKSらしさというのはどこかに取り入れたいなと。昨年リリースしたコーポレートサイトのデザインにも全面的に取り入れている「ロジカル思考とクリエイティブ思考の両立」という概念は、このメディアにも可視化されている方がいいと思いました。一方で、これは山下さん自身が主役のメディアであるということも忘れちゃいけない。会社としてのブランドイメージに、山下さん個人のイメージも加えられると良いのではないかと思い、みんなでアイデアを出し合いました。
根本 山下さんといえば、やっぱりいつも着けている個性的なメガネが印象的ですよね。あとはコーヒーとか、仕事をする時のパソコンとか、万年筆、レコード……それらのモチーフを散りばめたいなと。
エリック そこで思いついたのが、メガネの左右のレンズを「ロジカル思考」と「クリエイティブ思考」に見立て、そこに山下さんが見ているあいまいな世界を映し出そうという案でした。そうすれば、GREAT WORKSらしさと山下さんの個性を、同時に伝えることができる。さらに「世界のあいまいさ」と「山下さんに見えている世界」を融合させたデザインにすることで、Creative Journeyならではの世界観を充分に表現できるのではないかと思いました。
伊藤 こうしてデザインの方向性が決まったところで、実際にどのように制作するかについて話し合いました。最初は想定していませんでしたが、やはりこれらの議論を重ねた上ですと、コーポレートサイトの制作も担当していただいたデザイン会社さんにお願いしようと、満場一致で決まりました。ここまでアイデアを深く考えられていたので、デザイン会社さんへのオリエンテーションも、とてもスムーズでした。あとはコーポレートサイトと同じトーンにするために、モチーフに実写の素材を使ったり、ブランドカラーを反映させてほしいという部分をお願いしました。
エリック ぜひ皆さんに注目してほしいのが、メガネのフレームです。実はこれ、山下さんが実際にいつもかけているメガネをiPhoneで撮影させてもらい、加工したものなんです。そこはやっぱり本物を使いたかった。ちょっとした遊び心です(笑)
↑モチーフとして撮影したメガネ
山下 ここまで社内のチームで動けるのも、GREAT WORKSの強さだなと改めて思いました。プロデューサーがいて、クリエイティブディレクターがいて、プランナーがいて……という風に、少人数の会社でありながらも個々の強みを活かしたチームを作って素早く動けるのは、やっぱりクライアントワークにおいてかなり有利なのだろうなと。
伊藤 社内でここまでちゃんとアイデアを詰められれば、外部の制作会社に最終的な落とし込みを依頼した時にも、細かいやりとりをする回数が減ります。そうすると、もうそのフェーズでは彼らがプロフェッショナルなので、その領域にだけに集中してもらうことができますよね。クライアントワークにおいてももちろん、できるだけそうありたいなと思います。
いかがでしたでしょうか?コンセプトの決定からビジュアルへの落とし込みまで、その過程こそがまさに "Creative Journey" と言えるのではないかと、わたし自身も改めて実感しました。1人ではなく、みんなで意見を出し合いながら作るからこそ、そこには多くの試行錯誤があります。しかしそんな道のりを経て辿り着いたアウトプットは、これから先も自分たちが原点を振り返る際に必要な、共通の旗印になる。そう思えるようなクリエイティブを生み出すことが、GREAT WORKSの仕事においての目指すべき姿であり、コミュニケーションを何よりも大切にしていることの意味なのだと思います。
さて、次はどんなクリエイティブな旅が待っているのか?今後もさまざまなプロフェッショナルをお招きして、記事をお届けします。どうぞお楽しみに!
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