NatureでHR/組織企画をリードしている木村です。
先日、Natureでは組織体制の変更を行いました。
この組織体制の変更について、なぜ「今」この形を選んだのかを、少し立ち止まって書いてみようと思います。
私たちが今、組織の形をアップデートする理由
Natureではこの4年間、ホラクラシーをベースにした組織運営を行ってきました。
役職を置かず、権限を分散し、「自由と自律」を組織の前提にする。
それは、私たちのValuesにもっとも正直な選択だったと思っています。
一方で、組織は固定化された設計物ではなく、
事業や人・環境の変化に応じて調整され変化し続けるものでもあります。
今回、NatureがHybrid組織へ移行するのは、その自然な延長線上にある判断です。
なぜ今、体制を変えるのか
理由はシンプルです。
組織のフェーズが変わったからです。
4年前に比較して社員や関係者数が増え、プロダクト、事業、専門性の分化・複雑化が進みました。
同時に、意思決定・育成・リソース配分といった領域で、
「構造として引き受けるべき論点」が明確になってきました。
これらは、誰かがうまくやれていないから起きた問題ではありません。
むしろ、個々人の自律性に多くを委ねてきたからこそ、組織としての調整コストが表面化した、と捉えています。
これまでの組織運営で見えてきたこと
ホラクラシーは、
・現場での判断を早める
・役割への当事者意識を高める
という点で、大きな価値がありました。
一方で、組織規模が一定を超えると、
- コミュニケーションコスト / 調整コストが高まりやすい
- 育成やケアの責任所在が曖昧になりやすい
- 成果が属人的になりやすく、結果に環境が作用しにくい
といった性質も併せ持ちます。
これは制度の良し悪しというより、どの前提を強く置くかの問題です。
Natureではこれまで、「自律」を強く前提に置いてきました。
そして今、その前提を支えるための補助線が必要だと判断しました。
変わらないもの・変えるもの
まず明確にしておきたいのは、変わらないものです。
- For Nature
- Liberty & Responsibility
- Creativity
このValuesと、「自由と自律」を尊重する文化は変えません。
一方で、変えるものもあります。
- 職能ごとに、育成・リソース・労務管理を引き受ける役割を明確にする
- 組織としての意思決定を、より見通しのよい形にする
これにより曖昧さや個人への依存を取り除いていく。
自由を前提にしたまま、それを持続させるための構造を足す。
それが今回のアップデートです。
新しい体制について(概要)
Natureは、職能型サークルにマネージャーを配置するHybrid型組織へ移行します。
- プロダクト開発・プロジェクト型サークルは、引き続きホラクラシーで運営
- 職能サークルでは、マネージャーが以下を担います
- 育成・フィードバック
- リソース配分
- 労務・チーム状態の把握
- 組織的な意思決定の補助
マネージャーは「現場を管理する存在」ではなく、
チームの成果を最大化させるための環境を整える役割と位置付けています。
この形を選んだ理由
完全なヒエラルキーに戻す、という選択肢もありました。
しかしそれは、Natureがこれまで培ってきた
現場主導の意思決定や自律性を弱める可能性があります。
一方で、完全なフラット構造を維持し続けることは、
今後の事業成長に対して、組織の耐久性を下げるリスクもあります。
そこで私たちは、
どちらかを正解として選ぶのではなく、両立させるという判断をしました。
矛盾は残ります。
境界も揺れるでしょう。
ただ、それを前提に設計し直すことが、今の私たちにとっては現実的だと考えました。
Natureは「問い続ける会社」でありたい
組織設計に完成形はありません。
今回のHybrid体制も、最終形ではありません。
私たちは、
「この組織は今の事業やフェーズに合っているか」
「この前提は、まだ有効か」
という問いを、定期的に更新し続けたいと思っています。
これからについて
今回のHybrid体制への移行は、「こうあるべき」という完成形を示すものではありません。
今の事業、今のメンバー、今の環境条件の中で、
現時点で最も妥当だと考えた形を選んだ、というだけです。
組織は生き物のようなもので、成長すれば、必要な骨格も変わります。
変化に合わせて、調整し、また試す。
その繰り返しの中でしか、健やかさは保てません。
Natureはこれからも、
うまくいっている部分も、うまくいっていない部分も含めて、
組織を止めずに、更新し続けていくつもりです。
この選択が正しかったかどうかは、少し先の未来にならないと分かりません。
ただ、変化を避けるより、
変化を引き受ける方を選び続けたい。挑戦し続けたい。
その時々の最適解を選びながら、
Natureはこれからも組織をアップデートし続けていきます。