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EV開発の仕事について

ワクワクすること・楽しいことばかりと思われがちなベンチャー企業での自動車開発ですが、正直に書くと99%はしんどい仕事です。自分が目標とすることを何としてでもやり遂げたいという強い意志と行動力、諦めない粘り強さ、メンタルの強さが無いと、仕事のしんどさに負けてしまいそうになります。

私は16年ほど大手カーメーカーや大手バイクメーカーで車両開発に従事してきました。私が経験した大手での16年間もいろいろな意味でしんどいことが多かったです。 ・時間や工数に限りがある中で結果を出さなければならないこと ・短縮開発日程の中で失敗が出来ないこと ・ボデーシェル・フレーム設計という担当の中で、内製の生産技術の厳しい方々を説得・納得させながら高性能で、作りやすくて、コストが安くて、長い年数にわたって使い続けられる部品を開発しなければならないこと

など、周りにたくさんいる優秀なエンジニアと違って不器用な人間ですので色々と苦労しました。

前置きが長くなりましたが、そんな大手自動車メーカーでの車両開発とGLMでの車両開発は大きく異なります。

・取引先様と取引できない(部品購入はおろか、会っていただけない)  =つまり、必要な部品が手に入らない ・予算が少ない ・工数がない ・設備が無い ・基準、データベース、他車情報、法規動向などの情報が無い  など。

ここが設計する我々の現実であり、スタート地点です。

自分たちが作りたいクルマのイメージはいくらでもあります。 でも、工場もなく、お金も人も少なく、マニュアルやデータベースもなく、 「お前らなんかにクルマが作れるのか」と懐疑的な目も多くあります。

でも自分たちがコントロールできないことには一切気を留めず、環境の不利さを気にせず、自分たちがやりたいことを実行するために真っ暗闇を全力で走りながら一筋の光を見つけ出し、そこを全力で突破しながら何とか解決し、地道に一歩一歩進めていく。時にはミスや失敗をして大きく後退しながら、諦めずにまた走っていく。 そんなスプリントレースのように全力で走りながら耐久レースをするような、 しんどい環境です。

でも、大手のような決まった枠はありません。制限は全くありません。全力で走った結果失敗したとしても誰も責めません。自分たちのやりたいことに向かって全力で走っていくことに対して、メンバー全員がそれを認め、応援してくれる仲間たちばかりです。もちろん喧嘩もよくします。意見を言い合うことも、声を荒げることもあります。個人個人の想いが強ければ当然だと思います。間違いなく、やりたいことに向かって全力で走っていける環境だと思います。

まだまだ若いベンチャー企業なので、方向性が変わったりすることもあります。 思うように結果が出ず、落ち込むことも多々あります。うまくいかないことが続いて諦めたくなる時もあります。 でも、強い志を持つ方なら、きっとやりがいを感じられる場所だと思います。

そんな熱い思いを持つ方と、一緒に走っていけたらと思っています。

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