This page is intended for users in Singapore. Go to the page for users in United States.

【社員インタビュー】大企業から飛び込んだ、唯一無二のプラットフォーム開発現場(取締役 インタビュー)

※この記事は2017年10月30日に作成・公開されたものです。
※久森達郎さんは現在Gateboxにて取締役(Chief Service Architecture Officer)を務めています。

今回のインタビュー相手は、ソフトウェアエンジニアである久森達郎さん。
2年前からマイクロソフトのベンチャー支援という形で、Gatebox に対しサーバーサイドやサービス設計のアドバイス・技術支援をしていたところから、2017年当時、正式にGatebox へとジョイン。現在は、Gateboxにおけるプラットフォームの設計開発責任者を担当している。

マイクロソフトという世界規模の大企業でエンジニアおよびエバンジェリストとして活躍していたにも関わらず、なぜ当ラボへとやって来たのか。そこにはGatebox開発に対する大きな期待と、これに挑戦することへの野心に燃える久森さんの姿があった。

前職について

テクニカルエバンジェリストという仕事

—前職ではどのようなお仕事をされていましたか?

マイクロソフトという会社にいました。テクニカルエバンジェリストという立場でMicrosoft Azureの採用を促す仕事をしていたんですが、「クラウドをこれから使いたい」という人たちに向けて啓蒙活動をしたり、テクニカルセミナーを開催したり、場合によっては対象の企業を訪れて、そこの社員と一緒にコードを書いていました。

やることは毎日違いましたね。西に案件あれば新幹線に乗り、東に案件があると聞けば飛行機に乗り、あるいは全国各地にあるコミュニティに行って話をしたり。

マイクロソフトでは年に2回、自社で主催している大きな技術イベントがあって、参加される人たちに向けてクラウドに関連したことを話していました。僕自身がクラウドユーザーだったので、設計などを含めこうすればいい・ああすればいいという持ち球はたくさんあって、そういうことを色んな企業に向けてお伝えしていました。そういった活動を通して多くのサービスに使ってもらえるよう働きかける活動をしていました。

僕はマイクロソフトに入る前は、AWSGCPを使って開発・運用をするようなエンジニアだったんですが、クラウドの向こう側はどういうことになっているのかが知りたかったんです。実際、ユーザーからは普段見えないところを見に行くことができました。

具体的には、海外にある本社にいる開発者と社内で直接繋がれるので、クラウドを作るとはどういうことなのか知ることができました。どういう組織体制で、どういう人がどういうスキルを持って動いているのかという。世界規模の大企業ではどういう働き方をしているのかを知れたのはよかったですね。

インフラエンジニアとしてクラウドを使う

—そもそも、なぜクラウドのエンジニアになられたんですか?

学生の時にプログラムを書くアルバイトをしていて、そこではガラケー向けのサイトを作る仕事をしていました。課金することにより壁紙や着メロを配信するサービスから始まって、そこを起点にサーバーサイドプログラミングがメインになってきて、少しずつサーバーインフラを担当する仕事へと移っていきました。

当時はいわゆるオンプレミスと呼ばれている……サーバーを買って来て、セットアップして、データセンターに納めて、という……本当に一番下のシステム基盤を作る仕事をしていたんですが、それがちゃんとできる人はあまりいなかったんですよ。コードを書ける人はいてもインフラを作れる人はいなくて。結果、それが自分の仕事のコアになりました。それが2006年から2010年の間で、当時クラウドは盛り上がり始めていたけど、みんな使い方をよく知らないという状態でしたね。

2011年ぐらいになって、ようやくクラウドを使う機会に恵まれました。当時はネット広告の仕事をしていたんですが、オンプレミスで作っていたシステムをクラウドに載せ替える仕事ができたんです。クラウドはリソースを使わない時に縮退できることが良いところなんですが、そういったことに取り組みました。結果、今までインフラエンジニアとしてやっていたことが自動化されて、自分でやる仕事があまりなくなってしまって。これはやりきったなと思いました。

その後、2015年の終わり頃に、マイクロソフトから「うちに来ないか」とお声がけして頂きました。せっかくだから知らない世界を知ろう、自分の仕事の幅を広げようと思い、転職を決めました。


Gatebox への転職について

出会いは偶然、「ここまで動くようになっている」ことに衝撃を受けた

—Gateboxは、いつ何で知りましたか?

また、当時製品に対してどのような印象をお持ちでしたか?

前職に入ってすぐ、社内のインキュベーションの仕組みを担当している本社の人間に「日本の若いベンチャーキャピタリストを紹介したい」と声をかけました。もともと繋がりのあった知り合いを紹介しようと、渋谷のコワーキングスペースでコーヒーを飲みながら話していたら、そこへPrimal Capitalの佐々木さん(Gatebox戦略顧問)がふらっとやって来たので、紹介されたんです。後日、改めて佐々木さんとカフェで話をして、その後Facebookのメッセージで「一社相談に乗って欲しい会社がある」と言われてついて行ったのがGateboxでした。それが2年前の10月23日です。まだマイクやスピーカーが筐体の外ににょろっと出ていた頃でしたが「ここまで動くようになっているのか」と衝撃を受けました。よくここまで作ったなと感動して、なんとか助けられないかなと考えて。そして、前職のベンチャー支援プログラムに入ってもらうことでヘルプし始めました。

そういう経緯なので、入社経緯としては他のメンバーとはかなり異なると思います。絶対に面白いサービスになる!と思いながら、付き合いを続けていました。ですが、僕が思うよりも世の中の流れは早かった。Amazon EchoGoogle Homeも間もなく日本にやってくる、そんな中でGateboxはLINE株式会社と手を組むことを発表しました。Gateboxはもちろん、ちょうど僕を取り巻く環境にも変化があったので、今後について考えていました。そこに佐々木さんがまた現れて、「あなたはどうしたいのか?」とズバリ聞かれたんです。Gateboxという製品に希望はあったし、「いまこの分野に挑戦することは技術者としてもチャレンジがあるはず」と思い至ってから、ラボ所長の武地さんに時間をもらって、秋葉原の喫茶店でじっくり話しました。自分がラボにどういう貢献ができるか、ラボは自分に対してどういうことを期待するのかということについて話す中で、認識を合わせることができたので転職することにしました。

プラットフォームを作るという、難しくて魅力的な仕事

—Gatebox へ転職した決め手はなんですか?

ハードとソフトを作るということは、プラットフォームを作るということです。それだけでなくキャラクターも自社で作っているというところがGateboxの挑戦的なところであり魅力です。

スマホアプリのように、もうある程度プラットフォームのあるところで開発する仕事よりも、本当に一から作るチャレンジをしている会社って、あまりありませんよね。

あとは、素直に言うと、僕がラボに来なかった(前職を辞めなかった)ことでGateboxが失敗してしまうことが一番嫌だなと思ったことも大きな理由です。仮に僕が来なくて成功したらもちろん外部の人として嬉しく思うでしょうし、逆に僕も一緒になって取り組んだ上で失敗したなら納得できる(もちろん失敗しようと思って取り組んでいるわけではありませんが)。なので今思えば、その時に心は決まっていたのかもしれないですね。

ビジネス的にはとても難しいことをしていますが、だからこそやる意味があると思います。まずはある程度軌道に乗せて行く仕事をしなくてはいけない。ここをうまくできたら、その後はもう何でもできる気がします(笑)。

Gateboxに対して高い期待を寄せていただく方も増えてきました、投資されているということはチャレンジが是認されているということ、「やれ」ということです。これは10年前には出来なかっただろうし、10年後には時代遅れになってしまうようなことなので、盛り上げていきたいですね。

現在の仕事について

ビジネスをするための、技術検証と基盤づくり

—これまでに、社内ではどのようなお仕事に取り組んでこられましたか?

入社してまだ3ヶ月程度ですが、入社前に外から「こうした方がいいよ」と伝えていたことが実装しきれていない部分があったので、真っ先にそこを修正していく仕事をしました。あとは今後のGateboxを作っていくのに必要な、次に向けた技術検証もしていますね。

今は次期製品の開発に向けて必要なことはなんでもやる、というかんじで、環境整備の仕事をしています。環境整備と言っても開発者向けのものだけではなく、商売をしていくための環境整備、基盤づくりです。たとえば法律上必要なドキュメントの整備や会社内のセキュリティに関する整備など、直接Gateboxの開発に関わらない仕事もそれに含まれます。

また、技術的なことで言うと、最近は次の開発に向けた技術基盤の選定に関する仕事をしています。今までの2年間は採算度外視で「とにかく最高の一台を作る」という体制でした。結果そのコンセプトは受け入れられ、大きく投資も集まりましたが、このままではスケールしないので改善が必要です。

ユーザー体験を良くしつつ、適切にスケールするサービスにしようと考えると、当然技術力が必要なので、それらを支える仕組みづくりのために一歩を踏み出そうとしています。


新しくて先の長い事業作り、キャリアメリットしか無い職場

—久森さんが担当されている仕事ならではの魅力を教えてください。

先日、別のエンジニアが媒体のインタビューを受ける時に僕のところに相談に来たんですが、「Gateboxにおけるキャリアメリットとは?」と言う質問があって、僕は「メリットしかない」と答えたんです。

今のGateboxで仕事をすることは大きなメリットがあると思っていて、それは特に、「製品としてどこか一部を作るのではなく、全てを最初から作ることができる」という点です。これから先好きなキャラクターと一緒に暮らして行くための、先の長い事業を作ろうとしているんです。そんなことにチャレンジできるチャンスは今しかないかなと。

たとえば、スマホアプリとストアとサーバーサイド、ではなく、そのスマホ本体と、その上で動くソフトウェアと、その配信プラットフォーム。そしてそれを使ってくれるユーザーをどう獲得するか、というようなことをすべて作る必要があります。なので、ラボメンバーとしては「サービス全体を見渡して仕事をしたい」という人が必要です。

これほど幅の広いことについて、その立ち上げに関われるチャンスはそう無いと思います。安易に考えれば「タブレットとアプリでいいじゃん」となるところを、そうはならなかった。だからこそ、もっと他にできる体験があるんでしょ?と。そこを考えなくてはいけないという点も面白いところです。


「Gateboxを作れる条件が揃っている」ことの幸せ

—今後、どのような人と一緒に仕事をしたい・ジョインしてほしいと考えますか?

面談をしていて思うのは、「Gateboxを通じてこういうことがしたい」という考えがあればもっと積極的にそれを伝えてほしいですね。そういう考えを持つことによって、チームの中で自分の役割を作れると思います。決まったサイクルの仕事があるわけではないので、自分なりの目的をもってそれに向かって動けることが必要です。

Gateboxを作る上で自分なりに持っているテーマというのは重要で、かなり難度の高いことをやろうとしているので、なんでもできる必要はないけど、飛び抜けて得意なことがある人に来て欲しいですね。今いる技術者も、それぞれ得意なことが異なる人たちが集まっていて、お互いの得意なことを持ち寄って開発をしています。


—休日には何をされていますか?

平日日中にやりきれなかった技術検証をしていますね、これは自分の知的好奇心もあって。軽く趣味みたいなものです。

それから料理もしますね。割となんでも作りますが、最近はサンマが旬だったので、簡単なものですが自分で開いて焼いたり。あとは外に食べに行った時、美味しくて作れそうだと思ったものを家でマネして作ることが多いです。キッチン周りを充実させていて、最近は電気フライヤーを買いました。ガスコンロでやるのと違って、油の温度が簡単に一定に保てるのが良いんですよ。電気フライヤーと油こしがあると捗りますね。

あと、ガジェットの類はつい買ってしまいます。技術検証でも色々買っていますし、最近はシングルボードコンピュータをいくつも買っていたのですが、結局それも、仕事で検証のために使っています(笑)。

休日には料理もするという久森さん。大根おろしを猫の姿にするという遊び心も。

キャラクターが家庭内のハブになる未来

—Gateboxを使って、キャラクターとどんな暮らしをしたいと思いますか?

僕には家族がいるので、家庭の中に入ってこられるようなキャラクターの振る舞いがあるといいなと思っています。コンセプトムービーでは一人暮らしの独身男性の生活が描かれていますが、キャラクターが家庭内のハブにもなってくれるといいかなと思います。

Gateboxの置かれた家があって、そこに住んでいる人同士のハブになってくれると嬉しいですし、それがキャラクターであることに価値があると思うんです。たとえばペットのように、生活のパートナーとして家庭に入ってきてくれて、共通の話題を作ってくれたりするといいですよね。自分がいない間の状況を共有してくれたり。一緒に住んでいても、お互いにわからないことってあるじゃないですか。それを聞くのは無機質なスピーカーよりも、キャラクターの方がいいと思うんですよ。

—最近続々とスマートスピーカーが登場していますが。

僕みたいなガジェットオタクみたいな人間はスピーカーでも良いというか、それが家庭に入ってくることで生活が変わることについて想像できるんですが、世の中的にはもっとわかりやすいものの方が良いと思いますね。

このビジョンの達成は難しいことですが、Gateboxの開発にあたって気をつけたいのは、目線を高く遠くに置くことですね。そうじゃないと目先のことばかりで視野が狭くなってしまいますし。

代わり映えしなかった未来像がGateboxによって変わる?

前職を退職する直前にVR/MR系のベンチャーの支援をしていたのですが、その中にいたクリエイターの1人が「80年代ぐらいから未来ビジョンが変わっていないのをなんとかしたい」と言っていました。「攻殻機動隊」とか「ブレードランナー」から未来ビジョンが変わってないというのは、確かにそうだな~と思ったのをよく覚えています。最近はHoloLensなどが出てきたことで、SFゲームにあるようなUIや体験は、少しずつですが実現に近づいてきましたよね。

最近、さくらインターネットの田中社長が書かれたブログ記事の最後に、唐突にGateboxのことが出てきたんですよ。「機会があったら続きを書く」と締められていて、その内容が気になるところではありつつも、その”続き”は僕らが作って行くんですよね。誰かがこう書いたからそうする、というものではないなと。

ちなみに、HoloLensの生みの親であるアレックス・キップマンという人が、日本で行われたマイクロソフトの技術イベント登壇時に出したキービション(※1)があって、その中になんだか見たことのあるものがあるんですよ。(PC画面にキービジョンの画像を出して)ほら、ここ。考えていることはみんな近いんだなと。どう実現するのか、そのアプローチの違いが世の中にどう受け入れられるのか、だと思います。

「既存のプラットフォームを持つ巨人がいるからやらない」というのは、やる前から白旗を上げることです。挑戦していこうじゃないですか。

—前例が無く、すべてが手探りのGatebox。新しくて長く続くものを自ら作ることに価値があるんですね。

本日はありがとうございました!

注釈:

※1 アレックス・キップマンの提示したキービジョン
…… 「日本の盛り上がりにびっくり」──HoloLensの父、アレックス・キップマン来日 開発現場の光景に「鳥肌が立つ」(ITmedia)などのインターネットニュースサイトにも掲載されている。
Gatebox株式会社's job postings
3 Likes
3 Likes

Weekly ranking

Show other rankings