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生鮮流通のOSアップデートに挑むフーディソンが目指す食の未来とは【代表取締役CEO 山本徹インタビュー】

2022年4月、株式会社フーディソンは10期目に突入します。

フーディソンをより多くの人に知ってもらうため、これから社内インタビューを公開していきます。企画第一弾は、代表取締役CEO 山本 徹さん

「魚」について知識がないところから立ち上げた会社、フーディソン。創業時の話や、フーディソンが掲げるミッション・ビジョン、今後の展望についてお伺いしました。ぜひお楽しみください!


--創業から携わっていた株式会社エス・エム・エスを退職されてから、東北の漁師さんとの出会いをきっかけに「魚」をテーマに起業することに決められたと伺いましたが、まず何から始められたのですか。

山本)最初は魚屋です。起業する直前に、水産流通で起業することを知った友人から自身が運営する施設で魚屋をやってみないかと声を掛けてもらい始めることになりました。本当ご縁ですよね。そのときその友人がいなかったら魚屋を出せなかったと思うんですよ。魚屋をやったことない人に魚屋を任せる人はいないじゃないですか。


--確かにそうですね。素人がいきなり魚屋を経営するなんて普通ではあり得ないですよね。

山本)そうなんです。魚を捌く以前に、創業時点では魚の知識はない、仕入先もない、売り先もないという状態でした。魚で商売しようとしてるんだけど正攻法で始めようがないわけです。

結局そのお店は2カ月で友人に売却したんですけど、最初に魚屋にチャレンジできたことで結果的に長崎県漁連(長崎県漁業協同組合連合会の略で、当時は築地に販売拠点があった)といった初期の仕入先と繋がることができました。


--それが飲食店向け生鮮EC「魚ポチ(うおぽち)」に繋がっていくんですね。

山本)仕入先があるなら次は飲食店へ売ろうということで魚ポチの前身が始まったのが2013年の7月です。築地の長崎県漁連から魚を仕入れて、飲食店まで送り届ける。注文第一号は電車を使って配達したんですけど、二件目以降は市場の配達サービスを使いました。それが好評だったので、”長崎県産の鮮魚ボックス○○円分“というチラシを作りFAXで飲食店に送りまくって、数百件くらい取引先を獲得しました。


--一気に規模拡大…すごいですね。

山本)当時はそれを三人でやっていたんですけど、誰も魚の知識がなかったので、日々飲食店さんから魚の事を教えてもらっていました。鮮魚ボックスについても仕入先は長崎県漁連だけで、鮮度は良いけど当日まで何が届くかわからない商品だったので、お客様にとって使いづらいサービスだったと思います。

鮮魚ボックスは飲食店にとって定番メニュー用の商品ではなく、いわゆる“本日のおすすめ”のような黒板に書かれるメニュー用の商品です。スポット使いになるので、店舗あたりの取引量は少なかったんです。そんな時に社員4人目としてエンジニアの社員と築地場内で競り人の仕事をされていた方が5人目の社員としてジョインしてくれました。


--その方々がジョインされてどう変わったんですか。

山本)現在の魚ポチというシステムを開発しネットで注文を受け付けることができるようになりました。また、築地場内の仲卸業者から仕入れられるようになり、定番メニュー用の商品も扱えるようになりました。それが大きな転換点となり、お客様が発注する量がどんどん増えていきました。



--築地市場に集まってくる全国の魚を扱えるようになったんですね。魚ポチは現在2万店以上が登録するサービスにまで成長していますが、魚ポチが対峙している生鮮流通の業界にはどのような課題があるのでしょうか?

山本)一つは大半の業務が属人的で労働集約的になっている点ですね。魚の流通は特に大変で、水揚げされた魚が夜中に産地から豊洲や大田市場などの中央卸売市場に大量に運ばれてきます。その大量の魚を短時間のうちに出荷先ごとに選別して振り分けて出荷していく必要があるんですが、市場では現在でもその仕事のほとんどを人力でやっているのが実情です。


--昨年末魚ポチの出荷センターに入って出荷業務を手伝わせてもらいましたが、時間に追われながらスピーディーに大量の商品を振り分けていくのはとても大変だったのを覚えています。

山本)本当に大変ですよね。このような労働集約的な流通システムでは数年後に人手不足が更に深刻になれば、立ち行かなくなってくると思うんですよ。

世の中には新鮮な魚を食べたいという需要があるのに、流通の都合で届けられなくなるかもしれない。そうならないように生鮮流通そのものをアップデートする必要があると思っていて、当社はエンジニアを自社で雇用し率先してITシステムの導入や機械化のための設備投資をしています。

目先の利益だけを考えるなら、大きな投資をしない方が当然儲かります。それでも設備投資をするのは”美味しい”流通を途絶えなくするためであって、このハードな環境を少しでも改善し、将来的な問題である担い手不足を解決するために、今積極的に取り組む必要があるんです。


--人手不足により新鮮な魚が食べられなくなるかもしれないというのは衝撃的な話ですね。他にも課題としてとらえていることはありますか?

山本)もう一つ構造的に大きな課題があると考えています。それは魚の供給側、漁師サイドが抱える“水揚量の少ない魚種は消費地に流通させにくい”という悩みです。

豊洲などの卸売市場にいるプレーヤーは、大量に魚を仕入れてくれるスーパー(量販店)を中心に商売を考えています。なぜなら飲食店のような小口のお客様の場合は個店ごとに魚を仕立てて梱包し配送する手間が発生しますが、スーパーの場合は取引量が大きいので仕入れを工夫すれば産地から届いた魚をそのまま出荷することができるからです。

またスーパー側は効率良く魚をさばこうとするため、種類を限定し大量に買い付けを行います。その結果、水揚量が少ない魚種だと業者やスーパーに買い取ってもらえない、いわゆる未利用魚や低利用魚と呼ばれるような魚種を生んでしまっています。


--なるほど、そのような中でフーディソンとしてはどのように課題を解決しようとしているのですか?

山本)日本には様々な漁師がいて大型船で大量に魚を獲る漁師もいれば、その地域に合った漁法で小規模な漁をする漁師もたくさんいます。

そうした漁師のおかげで食の多様性は守られているわけですが、当社はそういった漁師が小ロットでも適切な価格で出荷できるようにするためITを活用して産地と消費地を繋げようとしています。大きな需要のある消費地に売ることができれば、漁師の所得水準も間違いなく上げられると思っています。


--ITを活用して産地と消費地を繋げることで、ビジョンの「生鮮流通に新しい循環を」実現しようとしているわけですね。生鮮流通のあらゆる課題が解決され多様な食を享受できる未来を想像するとワクワクしますね。

山本)生鮮流通のOS(オペレーティングシステム)は実は100年くらい前から変わっていないんですよ。そのOSを今の時代に合うように新しくつくり替えることができれば、長期的に世の中の役に立てると信じています。

また食というテーマは日本だけでなく世界全体に関わってくるテーマでもあるので、日本以外の地域でも利用されることがあればより多くの人を幸せにできる。その可能性に僕もワクワクしています。


--それでは最後の質問になりますが、フーディソンはどのようにしてミッションである「世界の食をもっと楽しく」していこうとお考えですか。

山本)世界の食をもっと楽しくする会社として、100年、200年続く会社にしたいというのが前提としてあります。食に対する課題はその国において、またその時代によっても異なるじゃないですか。食を満足に食べられるようにすることが重要な国があるかもしれないし、日本のように食に対するニーズが多様化する国もあると思います。なので現段階においては、数ある課題の中から、まずは「生鮮流通に新しい循環を」というビジョンにフォーカスして日本にある美味しい食をちゃんと必要な人たちに繋いでいくということに課題を設定しました。

例えば流通の問題でこれまで産地でしか味わえなかった食材を魚ポチを通して東京で流通させたり、 sakana baccaのマグロ解体ショーを見て、「あのマグロ解体ショー楽しかったね」と言いながら実際にそのマグロを食卓で楽しむといった世界は少しずつですが実現できてきています。

ただ大量に効率的に流れていく一方通行の流通ではなく、産地と消費地の間で長期的に持続性のある繋がりをつくり、新たな美味しい食との出会いを食卓に届けることでまずは日本の食を楽しくしたいと考えています。


--ぜひ一緒にそのような世界を実現したいです。本日はありがとうございました。

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