「 “飽きないエンジニア人生” は創れる。」── CTO古谷伸二が語る、フレアリンクの“ワンプレートランチ的な技術者環境”
「技術者を育成する事業」を営むフレアリンク。そこで活躍するエンジニアたちの環境もまた、普通のIT企業の環境とはひと味違う。自社で開発運用するプロダクトは、どれもシンプルで小粒だが、実に多彩。触れる技術領域が幅広く、新技術も導入されやすい経営的背景から、次々と新しい挑戦が生まれる。
そんなエンジニアリング環境を「ワンプレートランチ」に例えるCTO古谷伸二は、この“多様な一皿”の中心で、開発組織の成長を牽引している。
ベンチャーから外資大手ITまで:技術者環境を巡る旅
── 現在、古谷さんはフレアリンクの開発全体を管掌する立場ですが、これまでどんなキャリアを歩まれてきたのでしょうか。
古谷:
大学院でコンピュータサイエンスを専攻した後、IBM、Microsoft、freee とさまざまな企業を経験してきました。代表の中山はIBM時代の同僚で、当時から業後や休日に一緒にアプリ開発したり、いろいろ連んでましたね(笑)。
その後、互いに別の道を歩みましたが、自分は結果として、大企業からベンチャーまでいろんな環境を歩んだキャリアになりました。
── ビッグテックとスタートアップを経験してみて、どうでしたか。
古谷:
どちらも一長一短がありましたが、楽しかったですよ。
大企業には、安定性や大規模開発の醍醐味がありましたし、スタートアップにはスピード感や自由度があります。同じIT企業でも文化や価値観がまったく違うので、様々なエンジニアリング環境を経験できたことは自分にとって大きな財産です。
── そんな古谷さんから見て、フレアリンクという環境はどう見えますか?
古谷:
正直に言うと、結構「珍しい」のではないかと思ってます。
いわゆるSIerや受託開発企業と違い、自社プロダクト開発業務しかない企業の場合、当社規模だと、普通はマネタイズの関係で「自社名と同じ名称の1つのプロダクト」の開発に集中特化していることが多いんですよね。
ところがフレアリンクの場合、技術特性や適用分野が異なる多数の小型プロダクトを自社で開発運用していて、しかも次から次へと新技術を取り込んでいく。
例えるなら、一皿に「いろんな旬のおいしさ」が少しずつ盛り付けられた“ワンプレートランチ”のようで、幅広く旬の技術に触れながら飽きずに開発できる点が特徴的だと感じています。
「自分のこの手が、今、技術を駆っている」実感
── エンジニアにとっての「季節のワンプレートランチ」って、なんだか面白そうですね。もう少し詳しく教えてくださいますか?
古谷:
フレアリンクでは、人材育成を支えるためのさまざまなプロダクトを並行で開発運用しています。
具体的には、人材育成支援システム(LMS: learning management system)や、スキル診断AI、学習用クラウドIDE、経営シミュレータなどがありますが、いずれも1つひとつは小型でシンプル。
つまり、小さなSaaSをたくさん作って運用しているイメージです。さらに、そのアプリから基盤、運用保守までを一気通貫で見ます。まさにフルスタックですね。
── でもフルスタックエンジニアって、一般的なSaaSベンチャーにも居ますよね?
古谷:
もちろんです。たださっき言ったように、普通のベンチャーは1つの巨大SaaSを運営していることが多いんですよ。だから1人のエンジニアは、「ある機能」だけ、「ある工程」だけ、のように担当領域が狭まりやすく、長年同じ箇所を見続けることもあります。
毎日は充実しているし、楽しいんだけど、ふと不思議な「飽き」を感じる瞬間があるって言ったらいいんでしょうかね。
── 「俺って、いつまでこのシステムの一部を見続けるのかな...」みたいな?
古谷:
そうですね。その点、フレアリンクは各プロダクトが小さいから全部を見られる。設計から開発・運用までまるっと携わることになるから、俯瞰的かつ総合的な「エンジニアとしての本質的な実力」のようなものが自然に身につきますし、「自分のこの頭とこの手が、システムを創り、動かしている」実感があります。
加えて、フレアリンクには、一般のIT企業にはない、最新技術を次々と自社プロダクトに取り込みやすい事情があって。
── 古谷さんが「新しもの好き」とか、そういうんじゃないですよね?
古谷:
いや、それもあるけど(笑)。
フレアリンクは「技術人材を育成する企業」だから、自社としても次から次に登場する技術を常に試し・学んで、実践的ノウハウを蓄積していく必要があるんです。たとえば、AI関連についても、昨今のブームよりずいぶん前から自社サービスに取り込んでいたことは、そのうち須藤さんがストーリーに書いてくれるかなと思います。
「自社開発で得た技術的知見」が指導に役立てられる一方、「指導によって生まれるフィードバックやデータ」が開発に活かされる、ユニークな事業構造をしていると思います。
「飽きないエンジニア人生」:その先へ
── 「指導のためにも、次々と新技術を採用する使命がある」って、飽きる暇がなさそうですね。
古谷:
はい。技術領域だけに限っても飽きる暇がありませんが、さらにフレアリンクに特徴的なのは「技術領域以外にも、エンジニア人生の可能性が広がっている」点です。
当社は、1つの会社の中に「研修会社」「コンサル会社」「システム会社」「出版社」が同居しているような会社です。だから、隣接する業務領域で活動する「技術指導者」や「教材編集者」とやりとりしたり、支援したりすることが当たり前の日常なんですよ。
指導に興味がわいてきたら技術指導の道にも進めるし、執筆に興味がある人は出版系の道もある。社内副業的に、さまざまな業務に参画することで、エンジニアとしての視野が広がったりすることもあると思います。
── なるほど、きっと「技術指導者を技術的に指導する」役割もあるんですね。
古谷:
そんなに立派なものではないですが、技術的な基盤や裏付け、最新動向やノウハウをしっかりと提供できるよう常に考えています。
そもそもフレアリンクは技術指導集団なので、全社員が「一般レベルのエンジニア」以上のITスキルを持ってます。総務担当でさえ、毎日 Git や TeX 使ってますから(笑)。
そんなフレアリンクの中で、あえて専業エンジニアとして価値を出し、プロダクト面でも技術移転でも貢献できるというのは、普通のSaaSベンチャーにはあまりないミッションだと思います。
── 最後に、ジョインを検討しているエンジニアに、CTOとして一言お願いします。
古谷:
技術が好きで、成長し続けたいという意志を持つ方にとって、フレアリンクはきっと心地よい場所になると思います。小さくても多様なプロダクトに触れながら、最新技術にも常に向き合える、そんな場所です。
ぜひ一緒に、技術の力で「新しい人材育成」を創り、世のエンジニアの成長に貢献していきましょう。