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こんにちは、プロモーション担当の渡邊です。
5月6日から8日までの3日間、サンフランシスコで「Config2025」が開催されました。
Configは、Figma社が開催する国際カンファレンスです。毎年フェンリルから複数名が現地参加しており、今年はデザインセンターから3名、マーケティングセンターから1名の計4名が現地参加!
今回は、Config2025に現地参加したデザインセンターのメンバー3名に話を聞きました。
(写真左から)
小室:クライアントとの共創を強化する部門、デザイン戦略部のマネージャー。
三谷:大手ゲーム会社との共同開発部門でデザインを担当。
武中:大手グローバルメーカーのメインデザイナーを担当。現在はディレクター。
業務に欠かせないFigmaの最新情報やデザインのトレンドをつかむために
小室
私はFigmaやFigJamを活用して、UIデザインをはじめスタイルガイドやコンポーネントを作成したり、さまざまな情報を整理したりしています。今注力しているデザインシステムを構築するプロジェクトにおいても、Figmaは業務に欠かせないツールなので、最新情報をキャッチするためConfigに参加しました。
武中
普段はFigJamでUI設計書の作成やデザインの確認とフィードバックをしています。クライアントとのやり取りを含め、全ての業務がFigmaで完結しています。私も小室さんと同じプロジェクトに参画しており、最先端のナレッジを吸収するためにConfigに参加しました。また、現在フェンリルの新しいプロダクトを社内公募するプロジェクトにエントリーしています。プロダクト開発の知見を深めるために、Figma社のプロダクトはどのようにしてユーザーを惹きつけ、進化し続けているのかを直接肌で感じたいと思っていました。
三谷
私はFigmaを使ってUIカンプやバナーのビジュアル作成などをしています。FigJamはブレストや企画検討に活用しています。Configへの参加目的は、Figmaのブランディング展開がどう作り上げられているのかを学ぶため、現地の熱量やデザイナーとの交流を通して知見を広げ刺激を受けるため、そして、Figmaのオフィスを見学し、アートはオフィスでどのように扱われているのかをこの目で確かめ学ぶためです。
小室
それぞれの目的を達成させるため、そして有意義な海外出張にするために、あらかじめ3人でスケジュールを作成して渡米しました。
(当日までに3人で作ったスケジュール)
サンフランシスコで繰り広げられる、Figmaの世界
三谷
会場内は、細かい部分までクリエイティブが行き届いていて圧巻でした。スタンプを押してオリジナルのポスターを作るワークショップエリアや、大きな音楽プレーヤーのオブジェを操作できるエリア、ソファでくつろげるランチスポットなど、要素が盛りだくさんで、セッション以外にも楽しませる工夫が効いていると感じました。
小室
会場のサインや演出、スワッグ(ノベルティ)など、全てにおいてしっかりブランディングされていたのが素敵でした。グッズもかわいくてついついたくさん買ってしまいました。
三谷
無料でもらえるノベルティの豊富さに驚いたのと、どれも普段使いできるほどおしゃれでうれしかったです。スウェットまでもらえました!
武中
来場者をワクワクさせる仕掛け作りが見事でしたね。1プロダクトのイベントですが、来場者は8500人! 会場は広大で、想像していたよりも大規模な祭典でした。私たちが泊まったビジネスホテルでも、Configの参加者と思われる宿泊客を多く見かけました。街でもConfigのエコバッグを持ち歩く方が大勢いて、街そのものがConfig一色になっていました。
興味深かったFigmaのアプローチ
小室
今回、Figmaから4つの新しい機能が発表されました。4つを一気にリリースする開発スピードには驚きです。開発やマーケティングのツールが強化され、FigmaがUIデザインツールから開発プラットフォームになろうとしている勢いを感じました。また、ツールの幅を広げるだけでなく、Figma自体のアップデートもきちんとできており、領域拡大とUX向上の両面からアプローチしている点が興味深かったです。
三谷
新機能の紹介では会場のあちこちで湧き上がる反応を目の当たりにして、多くのユーザーに愛されているツールであることを現地の熱量で体感できました。また、会場全体のクリエイティブの質はもちろん、室内外ともにフリースペースやアクティビティが多く、会話の生まれやすい空間が作られていました。初対面の人とのコミュニケーションが活発な様子を見て、Figma社のコミュニケーションを生む工夫が愛されるプロダクトにつながっているように感じました。
武中
Configの規模の大きさに圧倒されて、Figmaが正式リリースされてからまだ10年しか経っていないことを忘れてしまいます。また、カラフルな世界観のFigmaには決まったブランドカラーはないですが、それでも各アイテムから「Figmaっぽさ」を感じ取れるのは興味深かったです。
Configの初日にFigma社のオフィスツアーにも参加させていただいたのですが、オフィスがただ業務をする場所ではなくクリエイティブが生まれる場所になっていたのが印象的です。
三谷
Figmaオフィスには憧れる要素が詰まっていましたね。オフィス自体がFigmaのプロダクトを表しているかのように、とにかくカラフルで遊び心が満載でした! 美術館と錯覚するほど、至るところにアートが飾られていて、クリエイティブな企業としてのブランディングしかり、社員の感性を刺激する場として作り上げられているなと感心しました。
セッションのテーマは幅広く、デザインの専門的なことから広義のものづくりまで
小室
デザインや開発の話では、やはりAI(LLM)の活用に関する話題が多かったですね。デザインシステムの観点では、構築したデザインシステムをどのようにして社内に広めるか、どのようにガバナンスを効かせるかなど、運用や活用の話が参考になりました。
武中
デザインシステム関連で特に関心を持ったのは、「coda」のプロダクトマネージャーによるセッションです。codaはFigmaと連携してデータベースを管理するツールで、バリアブル機能の数値管理ができるため、デザインシステムとの相性がとても良いと感じました。
三谷
私が印象に残っているのはマデリン・ギャノン博士のセッションです。巨大な産業用ロボットが、生き物のように人々に好かれるものへと変貌していく様が印象深かったです。AIロボットと共存する未来をどう描くのか、デザイナーも介入していくべき必要があるなと感じました。SF映画を観ているとテクノロジーの進化は人類にとって脅威となったりしますが(笑)。どう発展させ、良い未来を築いていくのか、考えさせられるセッションでした!
小室
Figma社のツールやUIデザインに関する話だけでなく、ユニバーサルデザインやロボット、アップサイクルなど色んな角度から見たデザインのセッションがあり、面白かったですよね。
三谷
さまざまな登壇者が、これまでの経験を通じてクリエイティブはどうあるべきか、どうプロジェクトと向き合うかを語っていましたね。熱意や想いが込められたセッションは会場の反応も大きく、どれも印象に強く残りました。
武中
Figmaに直接関連しないものも含め、広い間口でスピーカーを選出していることに驚きました。
現地の親しみやすい空間や人に触れて
小室
欧米の方々はスピーカーに対する反応がいいので盛り上がりますね。それを現地で、同じ空間で体験することで、翻訳なしでも理解できた気になります。動画で視聴するよりも興味の湧き方が全然違いました。
三谷
海外のカンファレンスだと感じたのは、隣に座っている人が気軽に喋りかけてきたときです。「新機能はどれが興味深かった?」とか「どのセッションが良かった?」とか、議論したい!という気持ちを表してくれる姿勢が印象に残りました。私のFigmaネイルに気付き、声を掛けてくださる方もいました(笑)。
武中
Configとは関係なく「Trader Joe's」というスーパーを訪れたときの話ですが、アロハシャツを着た店員さんのフレンドリーな接客が印象に残っています。サンフランシスコには誰とでも気さくに話せる人が多いのかもしれません(笑)。
Configで得たもの、生かしたいもの
武中
今回のFigmaのアップデート内容は、機能追加というより業務の可能性を広げるものが多いと感じました。ディレクターとして気になったのは、Figmaの全機能を熟知して使いこなせるデザイナーがどれだけいるのかということ。また、そのデザイナーを育成するのは大変そうだな、と身が引き締まる思いがしました。
小室
Figmaの新しいツールはどれも興味深いですが、これだけ並行した開発にどのようなスピード感を持って取り組んでいるのか、Figma社の開発姿勢に驚かされ、刺激を受けました。
武中
Figma以外にも、世の中には本当にたくさんのツールがあって、日々挑戦しているクリエイターたちがたくさんいます。日々の業務に追われて視野が狭くなりがちですが、世界は本当に広いのでもっと広い視野で物を見るべきだと改めて感じました。
小室
そうですね。ロボット開発のセッションで、「Amateurism(素人の心)」「Playfulism(遊び心や好奇心)」「Optimism(楽観主義)」の3つを大切にしていると語られていましたが、それは全てのデザインに通じる考えで、忘れてはいけないことだと思います。
今、フェンリルでもAIの活用について研究を進めていますが、AIを活用しつつ、同時に人間がやるべき仕事としての判断や意思決定も迅速にし、開発スピードを上げていきたいです。いち早く情報をキャッチし、仕事の幅を広げるためにも英語力を磨きたいと思っています。この熱意が冷めないようにしたいです!
三谷
私も、AIとの協働スキルを磨いていくことの必要性を再認識しました。Figmaの新機能は作業を効率化し、より創造的な活動に集中するための強力なサポートツールとなるため、デザイナー自身が持つべき本質的なスキルや思考力をより高いレベルで発揮することが求められると感じました。
「より良い体験を創造する」というデザイナーの役割を常に意識し、スキルを磨き続ける姿勢を持つことの大切さを学びました。まずは、新機能をフェンリルのメンバーが使いこなせるように働きかけたいです。
最後にサンフランシスコでの思い出をご紹介
小室
サンフランシスコ市内では、完全自動運転タクシー「Waymo」に乗りました。乗る前は少し怖かったけど、乗ってみたら運転がとてもスムーズで快適でした。迎えに来るときや立ち去るときの姿になぜか愛嬌があり、気に入って何度も乗りました。
武中
貴重な体験でしたね。人の運転とは変え難い安定した運転スピードで、人や障害物があれば感知して避けたり、ドアの解錠もアプリでできるようになっていたり、とにかく技術に圧倒されました!
三谷
最後はWaymoが生き物のように思えて、みんなで手を振ってお見送りしていましたよね(笑)。
小室
旅の後半は、フェンリルの北米オフィスがあるシリコンバレーにも立ち寄りました。IT企業が集まる場所であることは知っていましたが、実際に企業や政府が運営する施設などを訪れて、シリコンバレーの成り立ちやそのエコシステムの理解が深まりました。
また、Figmaへの現地参加は、例年デザインセンターのメンバーのみでしたが、今回はマーケティングセンターの山田さんも同行。Figmaを通じた新たなビジネス展開を求め、現地ではFigma社をはじめさまざまな企業の方とコミュニケーションを取っていました。
(Fenrir North America オフィスがあるPLUG AND PLAYにて。左から三谷、山田、小室、武中)
武中
北米オフィスはもちろん、AppleやGoogleのビジターセンターにも行くことができてよかったです。サンフランシスコとはまた違う街の雰囲気が見れて大満足な滞在となりました。
フェンリルには海外出張の費用を負担してくれる「カンファレンス・社外勉強会参加費補助制度」があるので、円安や物価高でもそこまで負担を感じずに出張できました。このような機会を与えてくれたフェンリルに感謝しています!