こんにちは! Cloud1課の太田直希です。
2026年6月25日から2日間にわたり、千葉県の幕張メッセで「AWS Summit Japan 2026」が開催されました!
AWS Summit Japanは、Amazon Web Services(以下AWS)に関する最新技術の学習や、さまざまな事例を通した課題解決のヒントが得られる日本最大級のコミュニティイベントです。念願だったこのカンファレンスに、今回初めて参加しました。
2日間の一般来場者数は、およそ4万3000人を記録。初日はあいにくの雨模様でしたが、会場はそんな天気を吹き飛ばすほどの熱気にあふれていました。
今回は、初参加の私が現地で肌で感じた興奮や注目したセッション、そして急速に進化するAI技術から得た深い学びをレポートします!
朝5時起きの成果! 現地の様子とノベルティ
今回のサミットへの参加にあたり、私には密かな「個人的ミッション」がありました。
それは、先着5,000名限定の特製クッションを獲得すること。
ミッションを達成するため、当日は朝5時に起床して会場へ直行しました。その甲斐あって、無事にクッションと朝食のお弁当をいただくことができました!
基調講演:S3の「500兆」オブジェクトと新時代のAIエージェント
セッションに先立って行われた基調講演では、AWSの圧倒的なスケール感と進化のスピードに驚かされました。
特に衝撃的だったのが、Amazon S3に関する数字です。現在、S3にはなんと「500兆」ものオブジェクトが存在しているとのこと。想像がつかないほど膨大なデータ量から、AWSが支える世界の巨大なインフラの重みを改めて実感しました。
さらにこの基調講演では、「KIRO」のiOSアプリがリリースされるという最新情報の発表や、注目の新サービス「Amazon Quick」の解説もありました。会場全体が新時代のテクノロジーへの期待感で包まれていくのを感じました。
臨場感に圧倒された注目セッションと、技術がもたらす未来への刺激
ここからは、印象に残っているセッションを2つご紹介します。
1. TBSテレビ「ラヴィット!」大規模配信の裏側とAWSサーバーレス設計
数あるセッションの中でも、私が特に注目していたプログラムです。TBSが独自開発し、番組『ラヴィット!』の大規模イベントでも活用されている双方向プラットフォーム「Kustamie」の裏側が明かされました。数万人規模のユーザーが同時に参加するシステムの技術構造は、エンジニアとして大いに刺激を受けるものでした。特に印象的だったのは以下の2点です。
・圧倒的なパフォーマンス改善(12秒が150msに)
従来は配信参加時の応答時間(APIレスポンス)に最長12秒かかっていたそうです。これを解決するため、多段キャッシュの導入やAmazon SQSによる非同期化を徹底。
結果として、平均150ms(0.15秒)程度まで処理時間を短縮できたとのこと! キャッシュ戦略にはAPI GatewayやLambdaのグローバル変数を活用し、Amazon ElastiCacheも連動させる見事な設計でした。
・Amazon Nova Microによる高速モデレーション
生放送チャットの不適切発言チェックには、最新の「Amazon Nova Micro」を活用。
多言語対応のチェックを、わずか1.6秒のレイテンシーで実現しているそうです。AI技術をエンタメの現場へこれほど実用的、かつ超高速に組み込んでいる技術力に驚かされました。
2. 【リアルタイム実装実況!】AWS Summitを案内する:AIエージェントの実装を15分で実装からデプロイまでRTA(解説付き)
このセッションに強烈な刺激を受けました。15分という短時間でAIエージェントを作り上げていく様子は、まさにRTA(Real Time Attack)そのもので圧巻でした。
しかし、この圧倒的な開発スピードに感動すると同時に、私はエンジニアとして一つの「危機感」を覚えました。
AI時代、人間は「承認ボタンを押すだけの係」になってはいけない
「これだけAIが数分でコードを自動生成してくれる時代、人間はどこまでその中身を理解し、責任を持てるのだろうか」
別のセッションでもまさにこの点が議論されており、「AIでコードは書けても、レビューできる人がいなくなる」という深刻な問題が指摘されていました。AIに頼りすぎて人間が楽を極めると、システムの構造をブラックボックス化させてしまうリスクがあります。
AIエージェントを中心とした開発がこれからの標準になるからこそ、私たち人間はコードの妥当性を見極め、バグやリスクを弾き出す力をより強く求められているのだと、現場で強く実感しました。今後は、一つの汎用型AIに丸投げするのではなく、タスクを細かく分解して「特化型エージェントを並列駆動させる」マルチエージェント設計が主流になるとのことで、設計思想自体のアップデートが必要だと感じています。
大盛況だったフェンリルのブース![]()
会場内の展示エリアでは、フェンリルもブースを出展し、AWSを活用したインフラ構築ソリューションや豊富な開発実績をご紹介しました。ブースには多くの方にお立ち寄りいただき、大盛況の様子を目の当たりにしました。私は今回ブース対応をしていませんが、次回はブースに立って来場者の方々とお話したいです。
AIの良きパートナーであるために
今回のAWS Summitへの参加は、最新の技術トレンドを知るだけでなく、「急速に進むAI導入のうねりの中で、エンジニアはどうあるべきか」を深く考える最高のきっかけになりました。
AIができることは爆発的に増えています。だからこそ、人間にしかできない「妥当性の見極め」や「設計の取捨選択」の価値が上がっていくはずです。
今後は、新サービスやマルチエージェントの思想、AI-DLCといった新しい波にしっかりと乗りながら、AIの良きパートナーであれるよう自己研鑽を続けます。そして、今回学んだ知識を日々の業務の効率化や、より良いシステム提案に生かします!