「日常をラクに」Notionタスク管理をAgentに少しお任せしてみた
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この記事でわかること
Claude × Notionで、自分専用のタスク管理AIエージェントを作った話です。
僕は普段アプリ開発をしているエンジニアなのですが、日々の作業管理をもっとラクにしたいと思い、Claudeの「スキル」という仕組みを使ってNotion連携の自動化に挑戦しました。
「スキルって何?」というところから、実際に動くものを作ってテストし、改善するところまでを1セッションで完了しています。プログラミングの知識がなくても、やりたいことを日本語で伝えるだけでAIが組み立ててくれるので、その過程で感じたことも含めてまとめました。
そもそも「スキル」とは何か
Claudeには「スキル」という仕組みがあります。ざっくり言うと、AIにやってほしいことの手順書です。
普段Claudeに何かを頼むとき、毎回「Notionのこのページに、こういう形式で、こんなトーンで記事を書いて」と細かく指示するのは正直めんどうです。スキルを作っておけば、「記事にしたい」と一言伝えるだけで、手順書に従ってClaudeが動いてくれます。
スキルの実体は SKILL.md というマークダウンファイル1つです。コードを書くわけではなく、「いつ発動するか」「何をするか」「どういう品質を目指すか」を自然言語で書くだけ。エンジニアとしてはコードを書かないことに最初少し違和感がありましたが、これが意外とうまく機能します。
今回作ったもの:Notion連携スキル
自分がNotionで日常的にやっている作業を自動化するスキルを作りました。具体的には4つの機能を持たせています。
機能1:記事の作成
「やったことを記事にしたい」と言うだけで、Notionのアウトプットページに子ページとして記事を追加してくれます。記事の品質は「凄腕ブロガーが書いたわかりやすい記事」を目指すように指示を入れてあります。
機能2:TodoBoardの参照
「TodoBoard見せて」で、Notion上のタスクボードを即座に参照できます。「進行中のタスクだけ見たい」といったフィルタリングにも対応しています。
機能3:タスクの作成
「タスクを作って」の一言で、ボードビューに新しいタスクを追加できます。タスク名とステータス(未着手 / 進行中)をサクッと選択して作成する流れです。
機能4:セッションからタスクを作成
「今日の作業をまとめて」で起動します。まず機能3と同様にタスクを作成し、続いて会話全体を振り返って「完了したこと」「これからやること」を網羅的に洗い出します。タスクページの本文には箇条書きの作業一覧と、デイリースクラムでそのまま読み上げられる粒度のサマリーが書き込まれます。仕事の抜け漏れ防止にかなり役立っています。
スキルを作った流れ
ステップ1:skill-creatorで骨格を作る
Claudeには「skill-creator」という、スキルを作るためのスキルが用意されています。入れ子のようで少し不思議ですが、これがスキル作りのベストプラクティスをまとめたガイドラインになっていて、構成やフォーマットの「型」を教えてくれます。
やったことはシンプルで、自分が欲しい機能を箇条書きで伝えただけです。
例えばこんな感じです:
「やったことを記事にしたい」と言ったらNotionに子ページを追加したい
記事の品質は凄腕ブロガーを目指すこと
「TodoBoard」でタスクボードを参照すること
これをもとに、Claudeがスキルファイルの形式に最適化してくれました。
ステップ2:テストで品質を確認する
作ったスキルが実際にうまく動くか、3つのテストケースを走らせました。
- 技術者向けの記事作成
- TodoBoardの参照(進行中タスクのフィルタリング)
- 初心者向けの記事作成
「スキルなし」と「スキルあり」の2パターンで実行した変化です。結果はかなり明確でした。
- 正確さ:50% → 100%(2倍)
- トークン消費:12%削減
- 処理時間:16%短縮
スキルなしだと、記事の保存先がわからず独立ページになってしまったり、TodoBoardを見つけるために余計な検索を繰り返したりします。スキルがあると、ページIDやデータソースの情報を最初から知っているので、迷いなく一直線に動けます。この差は地味に大きいです。
ステップ3:機能を追加してブラッシュアップ
最初のバージョンが動くことを確認したあと、追加で2つの機能を組み込みました。
- タスク作成機能:ボードビューへの新規タスク追加。ステータスは必ずユーザーに選んでもらう設計にしています
- セッションからタスク作成機能:会話内容から新規タスクを追加し、完了事項・次のアクションのサマリーも自動で記述する機能です
これも、やりたいことを箇条書きで伝えるだけで完成しました。Claudeがスキルの形式に最適化して書き込んでくれるので、自分はほとんど「何をしたいか」を考えることに集中できます。
作ってみて感じたこと
「こうしたい」を伝えるだけで最適化してくれる
自分の要望を伝えると、いい感じのマークダウンファイルを生成してくれるのは素直に助かります。さらに、タスクを指示している最中にClaude自ら「この要望もエージェント化しますか?」と提案してきて、スキルを動的に改善しようとしてくれるのは驚きました。
「型」があると品質が安定する
スキルの中に「冒頭で記事の価値を3秒で判断できるようにする」「一文一意を心がける」といった品質基準を書いておくと、毎回その基準で記事が生成されます。人間が毎回クオリティを一定に保つのは大変ですが、スキルに書いておけば忘れることがありません。プロンプトの永続化という感覚に近いです。
テスト比較が面白い
「スキルあり vs なし」の比較で、スキルの価値が数字で見えたのは良い体験でした。特にTodoBoard参照では、スキルなしだとNotion内を手探りで探し回る挙動になるのに対し、スキルありだとIDを直接指定してサッとアクセスします。この差は使えば使うほど効いてきます。
おわりに
AIに依存しすぎるリスクは感じる
もしこういったAIエージェント連携がデファクトスタンダードになるなら嬉しいですが、「急に使えなくなって仕事が回らない」という状況が起きたらと考えると、少し怖さもあります。便利さに頼りすぎず、あくまで生産性を上げるツールとして付き合うのが大事だと思っています。
エージェントやスキルの仕組みはまだまだこれから
ClaudeのエージェントスキルやClaude.mdといった仕組みはまだ発展途上の領域です。今回作ったスキルも完成形ではありません。コミュニティの知見や実際の使い込みを通じて、「作って終わり」ではなく育てていくものとして付き合っていきたいと考えています。
興味がある方は、ぜひ自分の業務に合わせたスキルを作ってみてください。思った以上にハードルは低いです。
今回作ったSKILL.md
長くなったのでgistに投稿しました。