ラテンアメリカを舞台に飲食店の運営と広告代理店・制作事業を行うEncounter Japanの社員対談インタビュー!日々一緒に働く、メキシコ人と日本人メンバーの本音に迫ります。
今回の対談インタビューに協力してくれたのはこの2人!
現在お二人がどんな仕事をしているか教えてください!
ハイロ : Encounter Japanでは現在、メキシコ国内で3店舗の日本食レストランを運営しています。レオン市とケレタロ市に各一店舗ずつある、GOENという本格的な日本食を提供するレストランと、グアナファトという都市にあり、お惣菜などの家庭的な日本食を提供するDelica Mitsuという2つのブランドがあります。
この3店舗のレストランを運営していくために必要な様々な仕組みづくりや経営戦略を練ることが主な仕事です。日々レストランで発生する問題解決や、今後の新店舗の進出などに向けても、メキシコの各都市を行ったり来たりしています。
ヒデさん: 私は現在、弊社が運営するレストランの一つのGOENレオン店で、料理長を務めています。実際にキッチンで手を動かすこともあれば、メニュー開発や原価計算なども行っています。また、マネジメント側の業務にも携わっていて、GOENレオン店のメキシコ人マネージャーと一緒にイベントや新規事業の考案も行っています。
(GONE レオン店)
現在メキシコで日本食はどのような立ち位置なのでしょうか?
ハイロ: SushiやRamenといった料理がメキシコでポピュラーになってきているのは確かですが、まだまだ多くのメキシコ人は、日本料理を中華料理や韓国料理などとまとめて「アジアの料理」として一括りに捉えているのも、また事実です。
ヒデさん: 確かに…。寿司は寿司でもメキシコナイズされたものが多いと思いませんか?メキシコ人の間では、SUSHI=ROLLO(ロジョ)と呼ばれるカリフォルニアロールがイメージされているのをすごく感じますね。
ハイロ: 地理的にアメリカが近いからこそ、カリフォルニアロールなどが多いんだろうね。まだまだ日本で食べられているオーセンティックな日本食を知らない人が多いのも事実です。確かにメキシコ人の僕からすると、Encounter Japanで今の仕事をするまでは、Tonkatsu や Chicken Namban がどんな料理なのか名前からは想像もつかなかったです。
ヒデさん: メキシコ人が好む日本食を提供しながら、オーセンティックな日本食を知ってもらうこと、そのバランスが非常に難しいなと感じています。
ハイロ: ただ最近は、日本のアニメなどの影響によりSushiやRamenなどの日本食を小さなお子さんから大人まで、沢山の人が認知するようになってきていることは間違いないよね。実際にメキシコ国内でも日本食レストランは増えているし。
メキシコに他にもたくさん日本食レストランがある中で、Encounter Japanの強みはどんなところでしょうか?
ヒデさん : やはりメキシコ人と日本人が一つのチームとなって一緒に働いているところでしょうか。
ハイロ: そうだね。現在Encounter Japanには日本の味を再現できる日本人シェフが4名いて、彼らがメキシコ人スタッフに調理を教えることで、日本の味が実現できることは非常に強みだと思います。弊社のレストランの他にもいくつか本格的な日本食を提供するレストランが各都市にありますが、そこに負けないためにもよりオーセンティックな日本食の提供に注力していきたいと思っています。
ヒデさん: オーセンティックな日本食…言語の壁もありますし、メキシコ人スタッフからしたら知らない味を作ることになりますから、難しいことも多いですが、もっとGOENを通じてオーセンティックな日本食がメキシコに広まるといいと思いますね。
メキシコで日本食を提供する上でのやりがいはなんでしょうか?
ヒデさん: 自分はシェフだからこそ、メキシコ人のお客様に「美味しい」という言葉をいただいたり、日本人のお客様に「懐かしい」と言っていただいたりするとシンプルにやりがいを感じます。さらに一緒に働くメキシコ人メンバーが初めて食べる日本食を美味しいと言ってくれたり、オーセンティックな日本の食文化を伝えるて知ってもらうことにやりがいを感じますね。
ハイロ: SushiやRamenがポピュラーになってきているとは言えど、メキシコでの日本食はまだまだ「異国の料理」という位置づけ。地球の裏側にある日本で食べられている日本食をEncounter Japanの素敵なメンバーと一緒に、今よりさらにメキシコ人にとって身近なものにできることが私のやりがいです。
反対に苦労はどんなところでしょうか?
ヒデさん: 苦労は…もう全てですね(笑) 日本の当たり前がまったく当たり前でないのがメキシコ。遅刻や業者の急な欠品や仕入れ価格の変更などは日常茶飯事です。
料理に関しては、日本食を知らないメキシコ人の調理人達にどういった作り方で、どのようなテクスチャーにしたいのか、その「ニュアンスの部分」を伝えることがとても難しいです。でもだからこそ、メキシコ人シェフ達が刺身を綺麗に切れるようになったり、餃子を綺麗に包めるようになったり、寿司を上手に握れるようになっているところを見ると、とてもやりがいを感じますね。
ハイロ: ヒデさんの言った通り、お客さんもメキシコ人の料理人も日本食をまだまだ知らない人が多いことや日本食材コスト面の課題など、乗り越えなければならない壁は山ほどあります。
ヒデさん: 食材面で言えば、流通も日本のように整っていないし、加えて店があるレオンという都市はメキシコの内陸部に位置しているので、魚や野菜の鮮度をいかにして保つのかがとても難しい。日本の野菜などもなかなか手に入らないですしね...。
ハイロ: 本当にそうだね。品質とコストのマネジメントがとても難しい。あるものでやるしかない現状でいかにオーセンティックな日本食を提供し続けていくかが、とても大変でもあり、面白くもあります。
言語の違いによるコミュニケーションの苦労はありましたか?
ヒデさん: 私自身、初めは”Hola”(こんにちは)と ”Gracias”(ありがとう)しかスペイン語は話せませんでした。幸い英語は話せて、当時のメキシコ人の副料理長とも英語でなんとかコミュニケーションをとることができましたが、もちろんメキシコ人、日本人共に全員が全員英語を話せるわけではありません。
ハイロ: ヒデさんがメキシコの空港に到着した時、”Hola”以外話せなかったのを思い出した、懐かしいね(笑)
ヒデさん: 言語面では苦労することも多かったですが、チームのみんなに助けられてきたと感じます。言語、文化、考え方の違いに戸惑うこともありましたが、なぜかベトナムでIT企業に勤めていた時よりも習慣の違いによる障害をあまり感じないんですよね。違いがあるのは当たり前ですが、日々互いへのリスペクトを強く感じています。
二人が一緒に仕事をする上で、お互いの印象は?
ヒデさん: かっこいい、やさしい!(笑)
ハイロ: それはヒデさんも。(笑) 冗談は置いといて…
初めはスペイン語でコミュニケーションが取れず戸惑ったことも沢山ありました。でもお互いに英語でコミュニケーションを取ることができたので、仕事をしていく上でとても助かりました。そして、時を重ね一緒に仕事をしていくうちにヒデさんの仕事の仕方や人間味に触れ、とても大切な仲間になりましたね。これからのEncounter Japanの将来に向けて、同じ目線で仕事をしていると感じています。
真面目な話もくだらない話もできる関係になることができ、とても嬉しいです。
ヒデさん: なんか照れますね…(笑)ハイロは、お店のファイナンシャル面ですごくサポートしてくれているからこそ、私たちが自由なアイディアで企画などを考えることができています。加えてEncounter Japanの初期メンバーでもあるので、これまでの軌跡や会社としての考え方、Encounter Japanのあるべき姿、GOENのあるべき姿を根幹に持っている。その軸からは決してブレずに物事を考えるハイロの言葉だからこそ自分がまだ分からないことにも気づくことができます。
何より優しさがあり、言語能力に関係なくリスペクトを持って話を聞いてくれる。だからこそ、働いていく上で必要不可欠な信頼関係を築くことができたと思っています。とても頼りにしている存在です。
Food & Beverage事業部として、今後どんなことに取り組んでいく予定ですか?
ハイロ: さらに多くのレストランの店舗を展開し、沢山の縁を繋いでいきたいですね。これはEncounter Japanの理念にも繋がります。将来的にはメキシコだけでなくラテンアメリカの他の国にも進出していきたいと考えています。今は約80人ほどの従業員ですが、これからも沢山の仲間を増やし、共に成長していきたいですね。
ヒデさん: 店舗数を増やす=従業員が増える、会社が大きくなるということ。そのためにも今は会社の体制・組織作りを整えることに取り組んでいます。そして、サービスやスタッフの意識、料理のクオリティの向上、何が正解かは正直誰にもわかりませんがGOENでできることはこれまで同様ノンストップで続けていきます。
今回の対談で常にリスペクトを持ちながら働くことの大切さや日本とラテンアメリカの架け橋となり、日本食だけでなく人・文化がそれぞれ行き交うようになれば…という2人の強い思いが伝わってきました。
「食」を軸に日本とラテンアメリカの新たな歴史を創ることを目指すEncounter Japanでは、一緒に働く仲間を募集しています。
料理が好きな方、海外で挑戦してみたい方。
少しでもご興味のある方、まずはお話してみませんか?
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