※こちらは2026年1月時点の記事です
エイトノット 船舶知能化事業部の原野です。
昨年の11月18日から20日まで、オランダ・アムステルダムで開催された「Metstrade 2025」に参加してきました。「Metstrade 2025」は舶用機器メーカー向けのBtoB展示会として世界最大規模を誇るイベントで、今回は約1,700社が出展。エイトノットはアムステルダムの船舶市場調査と知能化支援事業の顧客開拓を目的に臨みました。
展示会の様子
9月にもアメリカ・フロリダ州の「Fort Lauderdale International Boat Show(以下:FLIBS)」に参加したのですが、MetstradeはFLIBSとはまったく異なる雰囲気と内容でした。
FLIBSはボートオーナー向けのボートショーとしてお祭りムードがあったのに対し、Metstradeは業界関係者が集う展示会ということで、完全にビジネスの場。出展者にとっては来場者が顧客であることから、自社の製品やサービスについて詳しく話をしてくれる企業や、他社とのコラボレーションに前向きな企業が多かったのが印象的でした。また、オランダ開催のため欧州の事業者が中心で、推進機メーカーも電動推進機のPRが目立ったていたのも特徴的です。
アムステルダムの船舶市場について
アムステルダムの船舶市場についても情報収集ができ、船舶の自律航行に関して大きなニーズがあると感じました。
アムステルダムでは通勤でフェリーを使っている人も多く、観光客が水上タクシーや遊覧船を利用する光景が日常的に見られます。現地で遊覧船や水上タクシーに乗船してみたのですが、どの船も操船者とサーバーの2名が乗船。現場のクルーからは「船員不足は顕著な課題。船が自律航行できるようになり、運航に必要な船員の数を減らせたら助かる」という声を直接聞くことができました。
アムステルダムには約2,500隻のハウスボートがあり、船上で生活している人も多いそうです。かつて住宅危機が起きた際に多くの人が水路に住み始めたのが始まりで、現在では水路のドッキングスペースを確保するのに60~70万ユーロ(約1億3,000万円)もかかるとのこと。富裕層がハウスボートを所有しているケースが多いようです。
船が身近な存在であること、船員不足の課題、そして電動化へのトレンド。これらの要素が重なり合って、自律化へのニーズが確実に存在することを実感しました。
展示会での実り
社内の他部門のメンバーや取引先等からの紹介もあり、会期中に多くの方々とお会いすることができ、現在もMetstrade 2025で繋がった見込み顧客の企業と打ち合わせを継続しています。
何よりも収穫だったのは、自律航行技術に対する関心が日本国内と同様に欧州の舶用機器メーカーにも存在することを肌で感じられたことです。認識系ソリューションを提供するベンダー、防衛分野への参入を目指すプレイヤー、DPS(自動船位保持装置)やオートパイロットの開発を目指すプレイヤーなど、様々な領域でニーズが見られました。
海外展開に向けて
Metstrade 2025への参加を通じて、当社としては初となる海外案件をいち早く実現したいと考えています。電動化トレンドや自律化へのニーズが確認できたことから、オランダに本拠地を置く企業とのコラボレーションを通じて、欧州でも当社技術の展開を目指します。
今回の展示会参加は、エイトノットにとって海外市場への本格的な展開に向けた重要な第一歩となりました。