DMMのマーケティング本部は、60以上の事業を展開するDMMのマーケティング活動を横断的に支援する組織です。この中でプロダクトマーケティング部は、各事業のマーケティング決裁責任者(CMO相当の権限を持つ責任者)の描く戦略を戦術に落とし込み、専門スキルを持った各マーケティングセクションと連携しながら実行まで担います。
まさに「マーケティングチームの要」とも言える同部のマネージャーを務めるのが、2015年に新卒でDMMに入社した石井漱です。2つの事業のマーケティング決裁責任者も兼務しています。
これまでDMMで、どのような成長を遂げてきたのか。また、プロダクトマーケティング部の仕事の醍醐味とは?新卒から一貫してDMMでマーケティングキャリアを積んできた石井に詳しい話を聞きました。
目次
「選択には必ず根拠や論理がある」心に響いた本部長の言葉
入社半年で数億円の予算を任され、20代で年間数十億円を動かすマーケターへ
戦略を戦術に落とし込み、チームをマネジメントする
マーケティング決裁責任者を多く輩出したい
2015年新卒入社。マーケティング本部に配属され、プランナーとして広告やCRM施策のプラニングに従事。2021年にプロモーション部 チームリーダーとなり、 部下のマネジメントや計4事業のマーケティング施策の統括を実施。2023年にプロダクトマーケティング部のマネージャー兼マーケティング決裁責任者に就任し、事業戦略を基にしたマーケティング戦略/戦術立案、広告投資計画策定、戦術実行の意思決定に従事。
「選択には必ず根拠や論理がある」心に響いた本部長の言葉
石井さんは2015年にDMMに新卒入社されています。当時どのような軸やキャリア観で就職活動をしていたんですか?
石井:就職活動をしていた2014年頃は、スマートフォンやSNSが急速に普及していたタイミングだったこともあり、IT企業を軸に志望していました。
ただ、IT活用推進の流れは様々な業界に波及していくはずだと考えていたので、金融や不動産、人材など幅広い業界の企業を受けていました。
DMMにはマーケティング職で採用されています。新卒ではなかなか珍しい選択ですよね?
石井:これは当時から考えていたキャリア戦略と言いますか(笑)何か大きな武器を持った人材になりたいと思っていたんです。
当時はウェブ系のスタートアップが多く生まれていた時期で、顧客理解、広告、データ、Web接客といったキーワードが流行っていました。こういったマーケティング知識はどんな職種だろうと重要になると確信して。以降は、事業会社のマーケティング職を視野に入れ始めました。
DMMに入社した決め手は何だったんですか?
石井:大学ではプラットフォームビジネスについて学んでいたので、GAFAに近いことができる日本企業を探していました。そんな中でたまたま説明会に参加したのがDMMだったんです。
参加する前はあまり企業としての戦略がわかっていなかったのですが、1つのアカウントで複数サービスを利用できる「シングルサインオン」をベースにした戦略や積極的な投資スタイルの話を聞くうちに「成長できそうな環境だな」と思いまして。
特に僕の琴線に触れたのが、マーケティング本部長 川端の説明です。川端が説明会の担当者だったのですが、スクリーンには2つのLPが映し出されていて、1つはごちゃっとしているが美しさを重視したデザイン、もう1つは特に美しさよりもシンプルでわかりやすさを追求したデザインだったかと思います。「どちらがよりクリックされると思いますか?」と聞かれたので、少数派の後者のほうに手を挙げたらそれが正解でした。
そのときに川端がこう言ったんです。「ユーザーの選択の裏側には必ず根拠や論理がある。それをいかに追求して投資に活かすか、それがマーケティングです」と。ビジネスにおける客観性の大切さを気づかせるようなこの体験がかなり刺さって、「この会社に絶対入ろう」と決意しました。
入社半年で数億円の予算を任され、20代で年間数十億円を動かすマーケターへ
DMM入社後はどのようなキャリアを歩まれてきたんでしょうか?
石井:まずWeb広告プランナーとしていくつかのサービス担当にアサインされました。その後アプリやEC、デジタルコンテンツ系のマーケプロジェクトなどでチームマネジメントの経験を積ませてもらい、2023年にプロダクトマーケティング部のマネージャー兼マーケティング決裁責任者に就きました。
石井さんのキャリアの中でもまず新卒入社の頃の話がかなり気になります。マーケティング職で入社したとはいえ、実務を経験したことのない新人が取り組める業務は限られてくるような気がするのですが……。
石井:いやそれがそうでもなくて、入社半年ですでに数億単位の案件を担当していました(笑)。DMMで働く面白さにも繋がる話なんですが、この会社は裁量がとにかく大きい。最初に担当したコンテンツサービスでは、月数億円のマーケティング予算を任されていました。当時の上司からは「KGIを達成するために、何ができるかとにかくいろいろ考えて動いてみて」と言われたので驚愕しましたね。もちろんプレッシャーもありましたけど、毎日刺激的で楽しく、主体的に動くことで成長できる環境でした。
マーケティング決裁責任者になってからは年間数十億円の予算を扱い、広告以外のマーケティングの上流にあたる戦略や戦術の構築、その意思決定や組織マネジメントまで一気通貫で任せられています。マーケター歴10年未満でここまで任せてくれる会社はかなり珍しいんじゃないでしょうか。
特に最初の頃はどのようなアプローチで結果を出していたんでしょうか?
石井:意識していたのは大きく3つです。
まず1つ目が、徹底的に真似ること。手探りでもいいからと割り切って、社内外の成功事例を参考にとにかく手を動かしていました。マーケティングの世界は移り変わりが激しい。現在のテクノロジーから、未来はどう変化していくのか。また、顧客の価値観やとりまく環境はどうアップデートされていくのかを常に想像しながら業務にあたっていました。
2つ目が、広告代理店の方から知識やスキルを吸収すること。最初の頃は広告代理店の方に「ここがわからないので教えてくれませんか……?」と定例会議やレポート共有時に相談をしまくって、いろいろな知識を吸収させてもらいました。まずは業界のプロと限りなく同じ目線にする」と言うことを徹底的に実行しました。
最後に、マーケティングの世界に閉じなかったことも大きかったと思います。マーケターはKPIの数字に注目しがちですが、結局売り出しているのはコンテンツとプロダクトです。セールスポイントは何で、開発側のこだわりはどこなのか。ここを知らなければマーケティング効果も月並みにしかならない。当たり前ですが、マーケティングは「売り方」だけでなく、「売るもの」にどこまで向き合えるかなと。それを深く知るために営業担当者の外回りやセミナーにも同行していました。
こうした経験を通して、コンテンツとプロダクトがあって初めてマーケティングが成立するという三位一体の仕組みに気づけたことは僕のキャリア上とても大きかった。今でも僕の仕事の土台になっています。
これまでの業務で印象に残っているプロジェクトを教えてください。
石井:決裁責任者に就任した時のことはかなり印象に残っています。マーケティング予算策定、人員計画策定、マネジメントプラン策定と、とにかく分からないことだらけで不安に苛まれました。
プロダクトマーケは実行推進の体験を味わえ、マーケ戦略の考え、ナレッジを体験できるポジションでもある。そこを体感しながら、自分のスキルや経験を積み上げていき、私は新卒から決裁責任者まで上り詰めることができました。
なにより、ステークホルダーの皆さんがしっかり歩み寄ってくれた。マーケティング本部内には様々なプロフェッショナルが揃っているので、非常に勉強になりました。ともに進んでいこうという協調体制を作ってくれたマーケティング組織や事業組織には感謝しかありません。
戦略を戦術に落とし込み、チームをマネジメントする
そんな石井さんがマネージャーを務めるプロダクトマーケティング部の役割を教えてください。
石井:一言で言うと、マーケティング決裁責任者の右腕です。DMMの各事業にCMOにあたるマーケティング決裁責任者が存在します。基本的に彼らが大きなマーケティング戦略を描き、プロダクトマーケがハブになって、各専門職とより具体を掘り下げて、実行していきます。
その中で、プロジェクトマネージャーのような役割を担っているのがプロダクトマーケティング部です。決裁責任者と「目的」「目線」「目標」を共通化し、戦略を戦術に落とし込む。これを他のメンバーと協力しながら実行していきます。
プロダクトマーケティング部のマネージャーとしてはどのような役割を担っていますか?
石井:各プランナーの業務やスキルのレベルが向上するような教育、そして機会を提供するのが僕の使命です。
例えば、ナレッジ共有は積極的に実施しています。週に1回30分程度の時間を設けて、他のメンバーにとってプラスになりそうな情報や知見を、目的とセットでアウトプットする取り組みを行っています。施策を点で捉えず線で結び、パフォーマンスを最大化するのが目的です。
また、「決裁責任者になるために何が必要か」などをテーマにワークショップも実施しています。メンバーがポストイットで意見を出し合いながら気づきを共有することで、マインドセットやソフトスキルの向上を図っています。
石井さんと話しているとなんだかすごく安心するんですが、何かリーダーとして意識していることはあるんでしょうか?
石井:新卒から会社に長くいるということもあって、空気作りはかなり意識しているかもしれません。自分でいうのはなんですが、親しみを持ちやすいキャラクターかなと(笑)。それを活かしてチームが話しやすい雰囲気作りをできるように心がけています。
DMMの勝手がわかっているという点もマネージャーとして強みになっていると思います。DMMに長くいるので、ヒト、モノ、カネの全体像を把握しています。新しいチームを作る際も、ステークホルダーがどういった特徴を持っていて、事業の理想と現実のギャップはどこにあるか、使えるツールや評価指標は何なのか、など精度高くガイドできているんじゃないでしょうか。
ちなみに評価はどのような指標で行なっているんですか?
石井:2025年10月現在はスキル評価中心です。利益目標や広告予算の達成といった数値目標は、担当事業の規模によって大きな差が出てしまい、公平性を保つのが難しいからです。評価の方法は組織フェーズに合わせて柔軟に変えていこうと考えています。
現在の評価軸は4つです。1つ目は「成果思考」で、プロジェクトマネジメントや提案力、問題発生時の対応力などを見ています。2つ目は「論理的思考」で、決裁責任者の戦略を理解して実務に落とし込めるか、対案を提示できるか、論理的で網羅的な説明ができるかなどです。
3つ目は「メンバーシップ」で、これはコミュニケーション能力のことです。情報共有や報連相、積極性、ステークホルダーとの連携力を評価しています。4つ目は「学習成長」で、Web広告やマーケティングの基本スキル、担当事業への理解度を見ています。
マーケティング決裁責任者を多く輩出したい
石井さんが仕事をする上で大切にしている価値観、マインドを教えてください。
石井:これは3つあります。
まず、「他責ではなく自責で捉える心構え」です。DMMは若い時期から裁量を持たせてくれますが、それはやりきる責任とセットです。求められることはハードで、高いメンタリティが必要です。ただ、その分大きな仕事ができる。結果を出すほど裁量も大きくなります。
次に、「論理を伴った挑戦」です。DMMでは失敗した人間は責められませんが、挑戦をしないことには失敗もありません。ただし思いつきの挑戦では意味がない。失敗の経験を次の成功につなげるために、解像度の高いプランニングと振り返りを実施しています。
最後が、「心情→行動→結果に着目」することです。人のマネジメントでもマーケティングでもすごく意識していることなのですが、結果の裏には必ず人の行動があり、その行動の背景には心情があります。仕事をする上で、ここが捉えらているか否かはは比較的に差ができるところかなと思っており、Web取り引きが多いDMMのサービスにとっては、特に想像しにくい部分。この仮説と検証とどう実務に落とせるかが重要と思っています。
コンバージョンレートが悪い、CPAが高いといった数字で一喜一憂してしまうこともあると思います。でも重要なのは、どういうターゲットがどういう行動をした結果なのか、そしてなぜそのターゲットがその行動を取ったのかという心情の部分です。
どんな方がプロダクトマーケティング部に向いていると思いますか?
石井:1つは、チームで物事を推進できる方です。事業メンバー、マーケティング決裁責任者、マーケティングの各メンバーなどステークホルダーは多岐に渡ります。プロダクトマーケティング部のメンバーは、彼らと緊密に連携しながら情報を共有し、最適な実行体制を構築できなければなりません。
もう1つは、創造性と改善志向を持った方です。常に新しいアイデアや手法を追求すると同時に、既存のプロセスや戦略に対して疑問を持てるかどうか。単に疑問を持つだけでなく、数値やデータに基づいた客観的な洞察も必要です。難易度は高いですが、ここができるかできないかで、もう1ステップ上がれるかどうかが決まると思います。
プロダクトマーケティング部のマネージャーとして、石井さんが掲げている目標を教えてください。
石井:ひとりでも多くのマーケティング決裁責任者を輩出することです。プロダクトマーケティング部で働くメンバーは、マーケティングを一気通貫で見たいと考えている人間が多いです。こうした幅広い経験を積んだマーケターのわかりやすいゴールが、マーケティング決裁責任者だと思います。
そのゴールに到達するには、どのような教育が最適で、どういった配置をするべきなのか。マネージャーとしてこれからも深く考え、目標に向かってメンバーを導いていきたいです。
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