デザイナーとして第一線で活躍するだけでなく、後進の育成にも積極的に取り組む武内彩香。特に、デザイナーとしての成長意欲が高い彼女がディスカバリーで得ている経験とは？紙媒体からWEB媒体へ転身したきっかけから語ってもらいました。

抜け出せなくなったデザインの世界。意を決してWEB業界の門を叩く。

デザイナーとして働きだしたのは新卒から。もともとイラストレーターになりたかったのですが、なかなか募集がありませんでした。ただ、クリエイティブの業界で働いてさえいれば、いつかイラストレーターとして働くチャンスがあるのではないかと考えて、まず業界に入るためにデザイナーという仕事を選びました。

しかし、デザインという仕事はやればやるほど抜け出せなくなるというか。デザインスキルが上がったことを実感したり、クライアントからほめていただいたりすると「もっと上を目指したい」と考えるようになって、気づけば新卒で入社した会社に12年も在籍していました。

前職で制作していたのはチラシやポスターといったグラフィック系のものがほとんどでした。そういった会社にいたからこそ、紙媒体がこれからどうなっていくのかに不安を感じ、WEBに挑戦できる会社に行きたいと考えたことが転職のきっかけです。

ディスカバリーについては転職エージェントの方にすごく推されたんですよ(笑)。成長中の会社で人数も増えて拡大中だって。大きな会社の安定感も魅力的でしたが、それ以上に大きくなっていっていることや自由度が高そうに感じたことが入社の決め手だったと思います。

とまどいながらも一歩ずつ前進した1年目。

グラフィックからWEBへの転身は思っていた以上に簡単ではありませんでした。CMYKがRGBに変わるだけでこんなにも違うのかと。グラフィックだけを経験してきた人であれば、それが最初に感じることだと思います。とにかく色の再現度というか幅が広いんですよ。最初は本当に戸惑いました。

細かいところで言うと、文字のサイズに適応するのも難しく感じました。単位からして「ミリ」から「ピクセル」に変わるので。ディレクターの方に「文字が小さい」「ボタンが小さい」ってよく指摘されていました。そういった指摘をされつつ、他のデザイナーが制作したものを見つつ、少しずつWEBデザインを身につけていったように思います。

もう1つ、グラフィックとの大きな違いは、デザインのあとにコーディングという工程があることです。それまで自分の感覚でレイアウトやデザインを考えていたものが、コーディングを考えてデザインしないといけない。次の人の作業を考えてデザインするということも、この会社に入ってから考えるようになりました。

日々の業務で経験できる“学ぶ”“教える”。そのすべてが成長の糧に。

自分がデザインしたものがコーディングされてアップされてきたときは、めちゃくちゃテンションが上がりました。「動いてる！」「すごい！」って。紙媒体では絶対に体験できないことですから。そういった動きのあるサイトやLPのデザインをどんどんやっていきたいんですよね。

そのためにも、WEBデザイナーとしてまだまだ成長していかないといけないと考えています。ありがたいことに、ディスカバリーには、自分よりも経験の長いデザイナーがいるので、今はその人たちに教えてもらったり、自分から聞きにいったりして学んでいるところです。やっぱり経験のある人はデザインの引き出しが多いし、適応力が高いように感じます。

例えば、私だったどうしようかと悩んでしまうようなデザインであっても、「ここをデザインするならこれ」って思い浮かぶのが速いというか。悩んでいたところなんてすぐにバレるんですよ(笑)。そんな人たちから自分のデザインに対して意見をもらえることは本当にありがたいし、仕事をしていて楽しいなと感じます。

最近では、制作部のプロジェクトとして、経験の浅い人たちに教えることも増えてきました。なかには未経験からデザインの道に進んできた人もいますが、一生懸命取り組んでいる人がほとんどなので、成長を見てとれて楽しいですね。そんなときも、自分の後ろに経験のある人達がいるのはとても心強いです。

自分自身が学びつつ、人に教えることもする。振り返ると、そうした幅広い経験ができてきたからこそ、今の自分があるのかなと思います。ただ、まだまだ苦手だなと感じるデザインがありますし、先輩デザイナーからの要望に応えられていない部分もあります。まずは不得意をなくすことを目標に、新しいことにもどんどんチャレンジしていきたいですね。