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広告運用ができるだけでは、広告運用のプロフェッショナルにはなれない

DIGITALIFTの朝長広樹は、福祉業界から広告業界へと転身した異色の経歴の持ち主。

自身のキャリアを「亀の歩みですよ」と謙遜するものの、社内外から信頼の厚い“Webエキスパート”として、後進の育成にも取り組んでいます。

メンバーに話を聞くと、朝長は「デジタルマーケターは“総合力”勝負だ」と口すっぱく伝えているそうです。

変化の激しいマーケティングの世界で、勝ち続けるビジネスパーソンになるための秘訣を聞きました。

キャリアの原点は“広く浅く”

—— DIGITALIFTの“Webエキスパート”として、広告運用のみならず、後進の育成にも取り組む朝長さん。どのようにして、デジタルマーケターのキャリアを深めてきたのでしょうか。

そもそも、デジタルマーケターとして、キャリアを十分に深められているとは思っていません。“Webエキスパート”という肩書きこそあれ、まだまだ勉強中の身です。その前提で、お話をさせてください。

デジタルマーケターとしてのキャリアをスタートしたのは、DIGITALIFTでした。

もともと福祉業界で働いていたのですが、ある程度PCスキルがあったことと、市場の成長率に興味を持ち、未経験で転職したんです。

最初に任された仕事は、DSP広告の運用です。基礎は独学で学び、応用は先輩社員に教えてもらいながら、本当にコツコツと勉強していました。

ただ、入社してまもなく、持病が原因で退職しているんです。デジタルマーケティングの世界から離れることはなかったものの、別の広告会社で2年ほど働いていました。

—— DIGITALIFTを離れた後は、どのようなお仕事をされていたのでしょうか。

デジタルマーケティングに関連する業務であれば、本当になんでもやっていました。

ランディングページの作成から、コピーライティングまで、担当する商品の商流すべてを任せてもらっていましたね。

—— 例えば、コーディングもご自身でやられていた……?

おっしゃる通りです。

社内にコーダーは在籍していましたが、「自分でもできた方がいいだろう」くらいの気持ちでプログラミングを勉強していました。

ただ、今振り返ってみると、あらゆる領域を横断的に勉強していたことこそが、私のキャリアを支える礎になっていると感じます。

一見、関係がないように思えるんですけどね。

デジタルマーケターは総合力勝負

—— DIGITALIFTに復職された理由について、教えてください。

もともとネガティブな理由で退職したわけではなかったので、離職後もコミュニケーションを取る機会がありました。

そうしたなかで、改めて代表の百本や取締役の鹿熊と話す機会があり、会社の展望を聞いているうちに、「また戦力になりたい」と思ったんです。

体調も回復していたので、今度は万全の状態で仕事に向き合えると感じ、復職を決意しました。

—— 復職後のお仕事についても、教えてください。

当時は現在のように事業コンセプトが定まっていたわけではなく、まだまだ試行錯誤の段階でした。

そうした状況下で私が任されたのは、自社メディアの立ち上げです。それも、3つ同時に。

自分でコーディングもしましたし、記事も書きました。広告費もそれぞれ200万円の予算があったので、まだ触ったことのない媒体での運用にも挑戦しました。

復職して最初の仕事は、思い出したくもないくらい大変でしたね(笑)。——ただ、ここでの経験が、キャリアを深めていくヒントになりました。

広告やサイトに対する理解にはHTMLやCSS、JavaScript、PHPなどの知識が大切だと気が付きましたし、データを管理・分析するにはSQLやPythonの知見が役立つと分かりました。また、コピーライティングのスキルは、コンバージョンを高めるための必須項目でした。

要するに、「広告運用ができるだけでは、広告運用のプロフェッショナルにはなれない」と理解したんです。

DIGITALIFTでも、それ以外の会社でも、運用で圧倒的な成果を上げている社員がいました。今よりも未熟なときは、その理由が分からなかったんです。「数字に強いんだろう」くらいに思っていました。

ただ、私の憶測は的外れでした。

彼らと一般的な社員の差は、ひとえに“総合力”です。数字、心理学、ライティング、プログラミング……と、あらゆる分野の知見を掛け合わせて業務に当たっているからこそ、成果が出ていたのです。

私の肌感覚ですが、広告運用を専門にしているビジネスパーソンの大半は、「管理画面を見ながら数字を触って、それなりの成果を出せる」くらいのスキルレベルだと思います。

それが悪いことだとは言いませんが、その程度のスキルレベルで「デジタルマーケター」を自称するのは、いかがなものかなと感じます。

とはいえ、過去の自分は、まさにそれに値するビジネスパーソンでした。

その現実が恥ずかしく思い、これまでの”広く浅く”から”広く深く”を目指すようになり、統計学をゼロから勉強するなど、学ぶことに貪欲になろうと、考え方を改めました。

有象無象の“デジタルマーケター”になっていないか?

—— 領域を広げ、学びを深めた経験は、現在のキャリアに生かされていると感じますか。

生かされてしかいないですね(笑)

具体例を挙げると、例えばJavaScriptについて理解を深めたことで、ユーザーの動きを緻密に解析できるようになったこと。

これまでは、いわゆるサンクスページでユーザーの動きを解析するのが一般的でしたが、それでは不十分な時代になっています。

マーケティングの世界は日々複雑化しているので、あらゆるパターンからユーザーの動きを探らないことには、最適な広告運用はできません。

そうはいっても、デジタルマーケターを自称するビジネスパーソンは、その技術を持っていないのが実情です。

それでも業務は成り立つでしょうが、周辺知識がないということは、その有象無象の“デジタルマーケター”に埋もれてしまっているということの証左です。

—— デジタルマーケターとして活躍しようと思ったら、あらゆる領域を学び続ける好奇心が必要なんですね。

デジタルマーケターという括りだけでなく、広告運用のスペシャリストを目指す上でも、周辺知識があることと、それらを活用するスキルセットが必要です。

翻って、新しい情報をキャッチアップしていく好奇心や、専門外の領域を自ら学ぶ自走力がなければ、デジタルマーケターには向いていません。——少なくとも、私はそう思います。

武器の有無が、活躍の分水嶺

—— DIGITALIFTでは、若手のデジタルマーケターに対して、周辺知識までを網羅する教育体制をつくっているのでしょうか。

得意不得意や向き不向きによって教育は異なりますが、少なくとも機会は設けています。

例えばチームのミーティングで、私が統計学について簡単なレクチャーをし、それに興味を持ったメンバーに対しては、私よりも詳しい社員がより詳細な指導をしています。

DIGITALIFTには領域ごとにプロフェッショナルがいるので、場合によってはチームを横断しながら学ぶ機会を設けているんです。

また、社員同士の関係性が近いので、常に学べる環境になっていると思います。

若い社員でも、代表の百本や取締役の鹿熊と日常的に会話をしているので、積極的な社員はフィードバックをもらう機会が多いはず。

横の関係性だけでなく、縦の関係性もフラットなので、技術に関していえば“数十段上”の視野からアドバイスがもらえるんです。

—— ほかにも、DIGITALIFTならではの特徴はありますか。

独自のものではないですが、実力が正しく評価される会社だと思います。

「若いうちから裁量が与えられる」「年次にとらわれず昇給できる」といった話はよく聞きますが、実情がそうなっているかは、いささか疑問な会社が少なくありません。

弊社もそうした社風を打ち出している一社ですが、社外に打ち出している情報と内情が一致しています。

若くして役職についている社員もいますし、成果はしっかりと給与に反映される。

私がDIGITALIFTを好きな理由の一つです。

—— これからデジタルマーケター(広告運用担当者)としてスキルアップを目指す若い世代に向け、メッセージをお願いします。

とにかく伝えたいのは、「広告運用だけできても、今後は通用しない」ということです。

運用スキルを持っていることは大前提で、「自分の武器」と胸を張れるスキルを、最低でも一つ以上持っていることが重要だと思います。

そのためにも、少しでも興味を持ったことは、すぐに調べて吸収していくつもりで毎日を過ごすことをお勧めします。

その積み重ねが、デジタルマーケターとして成長するための第一歩です。

2021年6月1日時点

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