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「抽象的なものをわかりやすく構造化。次世代の“デザイナー”をめざす」――カウンティア株式会社メンバーインタビュー④ ブランディングマネージャー・高山淳平さん

2015年に創業したカウンティア株式会社は、フィンテックの研究開発を行う、いま注目のベンチャー企業。今回は、グラフィックデザイナーとしてのキャリアを積む傍ら、カウンティアでブランディングマネージャーとして活躍する高山淳平さんにお話を伺いました。

高山 淳平(たかやま じゅんぺい):1987年生まれ、千葉県柏市出身。早稲田大学政治経済学部卒業後、2年ほど製造業の営業を担当したのち、グラフィックデザイナーに転身。ウェブサイトや商品ロゴの制作などを手がける。2018年からブランディングマネージャーとして、カウンティアの経営戦略の策定に関わる。

新卒で入った会社を辞めて、グラフィックデザインの道へ

――はじめにグラフィックデザイナーになった経緯をお聞かせください。

正直、大学時代は、あまり真面目な学生ではありませんでした。就職活動も熱心には行わず、内定をもらえたのは熱収縮チューブなどの部品製造を手がけるメーカー1社のみ。ほかにあてもないので、そこに就職して営業担当になったのですが、そこで初めて「社会に出て働くということは、こんなにも大変なことなんだ!」と気づいたんですよ(笑)。

同じ苦労を味わうなら、好きなことを仕事にしようと思って、昔から憧れていたグラフィックデザイナーになることを決意しました。会社を辞め、半年間デザインの学校に通ってデザインの基礎を学んだのですが、やはり半年間だけではモノにはなりません。居酒屋などでアルバイトをしながら、ロゴや簡単なウェブサイトの制作の仕事を知人から紹介してもらって、少しずつ経験を積んできました。おかげさまで最近は、さまざまな案件をいただくようになりました。

――いつごろからカウンティア代表の姥貝さんと一緒に仕事をするようになりましたか?

3年ほど前です。私が仕事で付き合いのあった方と、カウンティア社の代表の姥貝(うばがい)さんが共同でプロジェクトを行うという話が持ち上がって、そのときに姥貝さんとお会いする機会をいただきました。

最初、姥貝さんと対面したときは怖かったですね(笑)。「公認会計士」として活躍されていた方だと聞いて、きっとカタい人なんだろう、と。でも、実際に話をしてみると、考え方が柔軟で、何より自分の理想に向かって突き進んでいる、とても情熱的な方だということがわかりました。

その後、姥貝さんからたびたびデザインの仕事をいただくようになって、お付き合いが始まりました。やがてカウンティアのブランディングについても相談が始まり、今年の初夏に、本格的にブランディングマネージャーとして参画するようになったわけです。

「フィンテックで、越えていく。」会社のビジョンを設計し、外に向けて発信

――仕事をするうえで、大切にしていることは何ですか?

「相手とよく話し合い、相手の考えや思いを理解したうえで成果物をつくる」ということです。

デザイン業界で生きていると、クライアントから「丸投げ」されてしまうということが往々にしてあります。それは「信頼の証」という見方もできますが、デザイナーひとりで試行錯誤するよりも、クライアントと一緒に考えながらゴールを目指すほうが、よいものができることが多いと思います。

姥貝さんはまさにそういうスタンスを理解してくれている方で、自分の考えや思いを残さず話してくれたうえで仕事を任せてくれるので、とてもやりやすいし、一緒に仕事をしていて楽しいですね。一つひとつの案件に対しての責任感、当事者意識が強いので、けっして「丸投げ」しない。そういう考えが、スタッフ一人ひとりに浸透していることもカウンティアの魅力ではないでしょうか。

また、姥貝さんと話し合い、共有したイメージを最終的に成果物に落とし込むわけですが、そこにたどりつくまでの意思疎通における齟齬が少ないと感じています。姥貝さんとは、「コミュニケーションコストがかからない関係」と言えばいいのか、共通認識で物事がスムーズに進んでいきます。気持ちよく仕事ができています。

――ブランディングマネージャーの役割を教えてください。

おもな仕事は、カウンティアの具体的なビジョンをブランディングに落とし込み、それを外に向けて発信していく手段を考えることです。

たとえば、最近の大きな仕事のひとつには、カウンティアの新しいコーポレートスローガンの策定があります。チームを組んで、1か月間、毎週のようにディスカッションして意見を出し合いました。そして出来上がったのが、「フィンテックで、越えていく。」です。「フィンテックのリーディングカンパニーになる」という決意を込めつつ、カウンティアの勢いや方向性を表現しました。

いまはカウンティアのことを広く周知し、ビジョンに共鳴してくれる企業や人材を増やしていく段階だと考えています。一歩踏み込んで来てもらって、一緒に戦ってくれる仲間を増やしていきたいですね。

「フィンテック」の成長を最前線で見続けたい

▲カウンティア代表取締役・姥貝(左) ブランディングマネージャー・高山(右)

――自分の強みはどこにあると思いますか?

デザインは、私より上手な人がたくさんいます。でも、相手の考えていることを引き出し、それを構造化して目に見える形にするという点については、少しだけ自信があります。

不真面目だったとはいえ、せっかく4年制大学を出たので、そこで学んだ知識や経験も活かしていきたいですね。抽象度の高いものを整理し、構造化して目に見える形にして人の共感を得られるものに仕上げていく。デザイナーという肩書を超えて、ビジネスやプロジェクトなど、さまざまなフレームワークの設計から手がけられる人物になりたいと思っています。

――では最後に、今後カウンティアで成し遂げたいことを教えてください。

現在、ネット黎明期に始まったさまざまなサービスが、社会インフラといってもいいほど成長して世の中に浸透しています。「フィンテック」は、いまが黎明期。カウンティアも数年後には、「フィンテックという新しい機能」を世の中に広く提供している会社になっていたいですね。

お金儲けももちろん大事ですが、それよりも、フィンテックが今後どんなふうに成長していくのかを最前線で見続けていたいという思いが強くあります。それは姥貝さんも同じはず。姥貝さんと一緒にフィンテックの未来を切り拓き、いい景色を見続けたいですね。

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