はじめに
ShippioのProduct Design Managerのにしとうです。先日、RESEARCH Conference(https://researchconf.jp/)にて「Shippio全社員UXリサーチャー化計画」というタイトルでShippioの取り組みについて紹介させていただきました。
[発表内容はこちら]
https://speakerdeck.com/shippio/2022-05-28-ux-research-conf-vf
今回はその中で触れた「サクセスケースモデリング」を簡単に紹介させて下さい。
サクセスケースモデリングとは
基本的には資料の内容のおさらいになるのですが、簡単にサクセスケースモデリングについて紹介させて下さい。サクセスケースモデリングは、「ビジネス貢献にも、価値提供にもつながっていくケースを、再現性高く増やしていく」ことを活動の起点に置くことで、組織の様々な活動を顧客目線でのPDCAにつなげていくことを目指しています。
サクセスケースモデリングを実施するためには、大きく4つのステップがあります。
- 定義
- 分析
- モデル化
- 共有・浸透
1. 定義
サクセスケースは、大抵の場合「ロイヤルティが高い(かつビジネス構造上売上に繋がりやすい)」人で定義します。個人的には(N)PS(おすすめ度合い)や、Sean Ellis Test(なくなったら困る度合い)を指標とすることが多いです。
2. 分析
分析は、時系列を追いながら、何が起きたかを辿っていきます。特に「1.定義」の際に参照した指標が「上がった/下がった」際に、「ビジネスに紐づく成果」と、「その成果を引き起こしたコアとなる体験」の観点から何が起きたかを理解していきます。
例)例えばShippioでいうと、
(体験)XXという機能を利用したことで、輸入実務における貿易実務者と倉庫とのコミュニケーションが「全くなくなった/手離れした」。
(ビジネス)結果としてその倉庫が関わる輸入に関しては、「確実にShippioのサービスを利用してもらえる」状態になった。
テンプレート的なものもあるので、もし興味ある方がいれば使って下さい。
3. モデル化
いくつかのケースを分析していくと、共通した「ステップ・階段」が見えてきます。それらをサクセスケースへの長期シナリオとして可視化することで、目指すべきゴールが明確になります。
4. 共有・浸透
正直このあたりはまだ試行錯誤中です。今試していることは、「ヒアリングテンプレートで「段階的ゴールに紐付いた成果/行動変容」を意識した問いを立てることや、モデル自体を可視化して見やすくしていく、ということです。
さいごに
まだまだ取り組みも始めたばかりなので、経過としてどうなってったかはまた共有できればと思います!また、「試してみた/試してみたい」という方もいらっしゃればぜひお声がけ下さい。一緒にナレッジシェアしながら、「愛されるサービス」を世の中に溢れさせたいです^^
また、おまけ的にですが...サクセスケースモデリングを行うことで、「インプットの質が高まる」という効果もあると思っています。
UXリサーチの大事なポイントである下記を意識できるようになるからです。
- 目的は行動変容や成果創出
- 不満ではなく、課題(理想と現状のギャップ)を捉える
- 初期仮説を持って挑む
リサーチカンファレンス、とても楽しかったです。実は当日が誕生日で、スタッフにお祝いしてもらえたのも嬉しかったです^^ 素敵な時間をありがとうございました。
最後までご覧いただきありがとうございました。