全国に38——病院も併せると、それだけのクリニックがアグリグループにはある。その一つひとつが、それぞれの土地で、それぞれの暮らしを守っている。記念すべき第一回は、アグリホームクリニックかすみがうら。先日の彩りVoiceにも登場してくれた、根岸マネージャーを訪ねた。
「医療過疎」という現実と向き合う拠点
アグリホームクリニックかすみがうらが訪問診療を提供するのは、かすみがうら市を中心に、土浦、石岡、小美玉の一部、つくば市の一部に広がるエリア。
根岸さんはこの土地柄を「地元愛、仲間愛。昔ながらの付き合いを大事にする地域」と表現します。一方で、茨城県は全国有数の医師不足県で、人口10万人当たりの医師数は全国46位とされています。
さらに茨城県の保健医療計画でも、在宅医療を含む医療提供体制の整備が重要課題として位置づけられています。 かすみがうら市でも、市公式の「在宅療養ガイド」で在宅医療と介護の連携を推進し、住み慣れた地域での療養を支える取り組みを案内しており、実際に市内医療機関一覧には「訪問診療」に対応する医療機関が掲載されています。
こうした状況から、かすみがうら市を含む地域では、在宅で過ごす方や在宅を希望する方を支える訪問診療の必要性が高いと考えられます。
半径16キロを、守り抜く。
地域の医療機関やケアマネジャーとの連携で大切にしていることを聞くと、根岸さんの答えは意外なものでした。
「僕はアグリの社員ですけど、アグリが良ければいいとは思っていないんです。医療は、どこか一つだけ凄ければいいものではないので」
困っている方を救うのは、地域の医療機関みんなの役割。
すべてをアグリが対応するのではなく、みんなで支えながら医療をつくる——。
チームの内側では「患者様がどういう生き方をしたいか、どういう診療を望んでいるかが第一。医療を提供するだけではなく、一緒に生活をしていく」ことを共有しているそうです。
先日の彩りVoiceで語ってくれた「提供する側・受ける側ではなく、一緒に生活していく感覚」と、まったく同じ言葉。
この一貫性こそが、かすみがうらのチームの土台なのだと感じました。
最後に、これからの展望を聞きました。
「訪問診療は半径16キロ圏内に対応できるルールがあります。各医療機関が自分のエリアをしっかり守れれば、アグリだけでなく、みんなで地域を支え合える。僕は、かすみがうらを中心とした半径16キロ圏内を守り抜く。その意思でやっています」
競合という言葉についても、根岸さんはこう言い直しました。
「ライバルじゃなくて、そこも一緒に支えていく仲間。地域の医療機関みんなでタッグを組んで、課題を克服していく必要があると常に思っています」
これから10年、20年。病床は減り、医療を必要とする人は増えていく。
「在宅では、私たちが先頭を切って地域の皆さんを守っていく。ケアマネジャーの皆さんとも一緒に、地域を守る医療をつくっていけたら」
——それが、かすみがうら事業所からのメッセージです。
↑ 当クリニック相談員の皆様の 集合写真。
現在の体制は、院長:髙橋 和彦、医師:齊藤 和人の2名、看護師17名、相談員4名。訪問診療を約550名の患者様に 提供し、外来診療も含めると 約580名の方に関わっています。
(アグリホームクリニックかすみがうら TEL:0299-57-3005)