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【プロジェクトストーリー】保険金請求をWeb化する、Salesforceを用いたDXの導入


プロジェクトストーリーのインタビューにご協力いただいたのは開発エンジニアのTさんとSさんです!

Tさん:中途でインフォテック・サービスに入社。各プロジェクトでマネジメントを行いながら、主にSalesforceを使ったアプリケーション開発を行う。

Sさん:新卒でインフォテック・サービスに入社。現在はSalesforceやAWSでの開発を行っている。本プロジェクトでは、決められた要件に沿った開発を行い、追加要望に対する対応などを行った。

プロジェクトの背景

ー業務効率化のため、アナログからデジタルへ

ケガや病気をした際、加入した保険に応じて被保険者は保険金を受け取ることができる。従来、この保険金の受け取りは、紙の書類に手書きをして申請を行うことが一般的だった。病院からの領収書もコピーを取って郵送しなければならない。しかし、誤記入や記入漏れが多く、何よりも被保険者にとっては大変な手間。また、保険会社にとっても確認作業などに大きな労力がかかる。そんな課題を抱えた保険会社様からの依頼で、本プロジェクトはスタートしました。

分からないからこその難しさと楽しさ

ー今回のプロジェクトではどのような立場で関わられましたか。

Tさん:私は、全体を統括するリーダーとして関わりました。お客様と打ち合わせを重ね、お客様が実現したいことを整理して、要件定義を行うことが最初の仕事です。そして、開発フェーズに入った後は、9名のメンバーの開発状況の管理に加え、課題が生じた場合の対応策の検討などを行っていました。
今回は、紙で行っていた保険金請求をWeb上で行えるようにしたいという、これまで当社も対応したことのないご要望だったため、大きなチャレンジが必要でした。現状で使っているシステムを別のシステムに置き換えたいという要望はこれまでに何度もあったのですが、物理的なものをデジタルに落とし込むというのははじめての取り組みで、難しいプロジェクトになるなという印象がありました。そこで、まずはプロトタイプ(試作品)を構築して、それをもとに細かく要件を整理していきました。

Sさん:私は、本プロジェクトがスタートしてある程度要件が固まった段階で参加し、Tさんがまとめてくれた内容をプログラミングしていきました。今回はお客様先で利用実績のあるSalesforceを使って開発を行い、機能のテストまで自身の手で行っていきました。
すでにもとになるプロトタイプ(試作品)は構築されていましたが、それがどういう内容でつくられているのかを自分なりに調べなければならない点は難しかったですね。ただ、現場配属後はじめての大型案件でしたので、「本格的に開発ができる」という楽しみは感じていました。スケジュールは短かったですが、Tさんがしっかりと管理してくれていたので、安心して仕事に取り組むことができました。

Tさん:プロトタイプ(試作品)の構築では、お客様からの要望を一覧化して、第三者が見ても分かりやすく整理していたつもりでしたが、情報量が多く読み解くのが大変だったと思います。その点でもS君はよく頑張ってくれたと思います。

イメージがないところから、使いやすい画面と機能を考える

ーアナログからデジタルへということですが、どの点が一番苦労されましたか。

Tさん:保険金請求というのは、その保険会社の契約者様が行うものです。つまり、今回のシステムは一般の方が使うものになるんですね。そして、お客様からご提供いただいたのは、実際に保険金請求に使用されていた紙の資料でした。「これを、Web化してほしい」という要望だったんです。お客様は紙からWebに切り替えた際の明確な画面のデザインイメージがなかったものですから、いちからご提案することになりました。

Sさん:システムを使う一般の方すべてが、理解しやすく、使いやすい画面が理想だとは思いますが、それを固めていくのは難しそうですね……。

Tさん:何も土台がないところからのスタートだったので、まずはお客様のホームページを参考にしながら、デザインのテイストや配色を合わせていくつかパターン化しました。そして、ご意見を何度もいただきながら直していくという、地道な作業を繰り返したんです。当然、一般の方に対する使いやすさも考慮しなければなりません。ですが、使用しているパソコンやスマホによっても少しずつ見え方が違ってくるので、その都度微調整をする必要があり、最終的にご納得いただくまでには時間がかかりましたね。
ちなみにS君は何が一番苦労しましたか?

Sさん:やはりアクセスログ機能の開発ですかね。この機能はプロトタイプ(試作品)には組み込まれておらず、後から追加したいと要望をいただいたものでした。具体的には、どういうデバイスからアクセスされたのか、どのくらいの時間そのページに留まっていたのか、どう他のページへ遷移したのか、きちんと請求を完了させることができたのか、そういった内容をSalesforceにデータとして収集させる機能です。
どのページからどのページに遷移した、選択肢に対するチェックの有り無し、戻るボタンが押されたなど、様々なパターンを抜け漏れなく自分で洗い出すのは大変でしたが、Tさんにアドバイスをもらいながら進められたのでうまくいきました。

エンジニアは新しい挑戦をすることで成長していく

ーこのプロジェクトを通して改めて感じた、開発エンジニアの魅力や意義を教えてください。

Tさん:アナログからデジタルへという事例をつくれたことは、当社としても成長につながる大きな経験になったと思います。紙の業務をWeb化するということは、今話題のDXにも大いに通じる部分ですからね。その知見が高められ、私個人としての成長にもつながりました。
また、今回で改めて気付きとなったのは、お客様と認識を合わせる大切さです。どのような画面にしたいのかなどをお客様と要件を詰める際、認識がずれていればもっと時間がかかったと思います。そうならないために、きちんと言葉の定義を確認したり、専門用語を使い過ぎないようにしたり、なるべく分かりやすい言い回しをしたり、コミュニケーションの部分では様々なことを意識しました。

Sさん:私は、はじめての本格的な開発でしたが、自分でつくったものが画面で想定した通りに動いたところを確認できた時は、やはり大きなやりがいを感じましたね。追加で開発したアクセスログの機能に関しては、「あの機能があってよかったよ」とお客様に喜んでいただけたことが本当によかったと思います。頑張った甲斐がありました。

Tさん:昨日まで世の中になかった価値を生み出せることがこの仕事の魅力の一つですが、それによってお客様に喜んでいただけると本当に嬉しいですよね。このプロジェクトが成功したことで、新たなプロジェクトの引き合いもいただきましたし、S君をはじめ、短期間で頑張ってくれたメンバーの皆さんには感謝するばかりです。

Sさん:こちらこそ、Tさんのサポートがあったからこそ完走できたのだと思っています。本当にありがとうございました。また、私は将来的にSalesforceのスペシャリストになりたいと思っているのですが、若手のうちからこういった開発に携われたことで、その目標も早い時期に達成できるのではないかという期待を感じることもできました。

Tさん:今回のお客様は、短期間で保険金請求のWeb化を実現し、社内業務の効率性やご契約者様の利便性向上について早期に概念実証(POC)し、リリース後もより良くアップデートしていきたいとの事でした。Salesforceは速いサイクルでの構築・改修が可能であり、その強みを活かし、短い期間でのPOC開始を実現しました。その後、業務効率性やご契約者様の利便性においてWeb化の効果が認められ、正式なシステムとして稼働していく事となりました。
常に変化・向上を求めるお客様にとって、Salesforceはその要望を叶えるための最適なツールだと考えます。その「ツール」を自在に使いこなし、お客様のアイデアを具現化し、ビジネスに貢献することが、私たちの仕事であり大きなやりがいです。
S君には、Salesforceのスペシャリストを目指すと共に、お客様の求めるソリューションをどのようにデザイン・具現化するのか意識し、ITコンサルタントとしての力を磨いていく事を期待しています。これからもしっかりサポートするので、頑張っていきましょう。

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