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ハイブリッド人材としての挑戦 日本発・旅行業界商社のグローバル企業 を目指して

「変な商社」で働く”変”な仲間たちを紹介するこの企画。第6回目はツーリズム商事事業責任者の髙橋啓さんです。髙橋さんは、「兼業でもいいから」というホヨンジュ社長の熱いオファーを受けて入社し、現在ツーリズム商事事業責任者としてチームを指揮しています。そんな髙橋さんに、仕事をする上での信条や今後の展望について尋ねました。


<目次>

①業界最大手からベンチャーへ。将来の目標は地域活性化のための起業

②壊れてしまった業界を立て直すなら、これまで以上の姿に

③闘うフィールドは世界。日本発のサービスやプロダクトで業界を盛り上げる

④まとめ


①業界最大手からベンチャーへ。将来の目標は地域活性化のための起業

――髙橋さんは中途入社なのですね。前職はどのようなことをされていたのですか?

2014年に旅行専門商社業界最大手である株式会社JTB商事に新卒入社し、4年間勤務しました。最初の2年間は仙台の営業所にて温泉地や仙台市内のホテルの消耗品・備品販売、改装提案などの営業を経験し、その後の2年間は首都圏営業所でシティホテル・ビジネスホテルを中心に営業を担当していました。


――ホ社長が学ばれた澤田経営道場の門下生でもいらっしゃいますね。なぜ道場に入門したのですか?

JTB商事入社2年目にあたる2015年、社員から経営陣に対し、会社のあるべき将来の姿や経営戦略、新規事業などを提案するプロジェクトに参加したんです。

社内でもトップセールスの先輩や、マネジメント側の所長らと共に会社の未来を考えていく中で「将来は経営者になりたい」という気持ちが生まれて……。企業経営を学ぶため澤田経営道場に入門しました。

道場で学ぶうちに、自分の出身地である東北地方に雇用を生み出し、地域を活性化させられるような機会を作りたいと考えるようになりました。将来的にはこの分野での起業を目指しています。


――変な商社にはどのようなきっかけで入社されたのですか?

澤田経営道場の実務研修で研修先企業を決める際、ホ社長からお誘いをいただきました。変な商社が業界No.1を目指すにあたり、どうすれば現在業界の頂点に君臨するJTB商事と競うことができるか共に考えてほしいと。

それに加え、社長が僕の将来の起業を応援してくださり、会社としてどのような支援ができるか、具体的にお話しいただけたことも入社の決め手となりました。


②壊れてしまった業界を立て直すなら、これまで以上の姿に

――髙橋さんが事業責任者を務める「ツーリズム商事」の事業内容について教えてください。

大きく分けて2つです。

1つ目はホテル・旅館・ゲストハウス等、宿泊事業者向けの物販です。エイチ・アイ・エス(H.I.S.)グループが展開する「変なホテル」を新規で開業する際に必要な、家電・家具・備品の納品が売上の大きな比重を占めています。

2つ目はテーマパーク向けの物販です。競合他社は通常、テーマパーク向けの物販は扱いません。テーマに合わせた商材の取扱いが必要で、よりオリジナリティや企画力が求められるからです。当社はテーマパーク事業で培った企画力・デザイン力・ノウハウを宿泊事業に持ち込み、他社と差別化を図っていきたいと考えています。

加えて、今後強化していきたいのがイベント事業。僕たちがお世話になっているホテル・旅館・テーマパークなどは「人が集まってなんぼ」のビジネスですので、人を集めるためのイベントを共に創造していきたいと思っています。


――とはいえ、昨今のコロナ禍で人が集まることが難しい状況です。旅行業界におけるコロナの影響についてどのようにお考えですか?

旅館やホテルの倒産など、旅行業界は依然として厳しい状況が続いています。

これまでホテルの宿泊者様から支持されていたのは快適性や美しい内装でしたが、今後求められるのは「安心安全」です。商社としても、どうすればこれを提供できるのか常日頃から考え、メーカーとタイアップして商品化しようとしています。

アフターコロナの世の中では、コロナが社会にもたらした変化に気づけた企業とそうでない企業で明暗が分かれるでしょうね。

また、もともと旅行業界には様々な問題がありました。たとえば、訪問客の著しい増加が地域住民の生活に負の影響を与え、観光客の満足度も低下させる「オーバーツーリズム」や、大型集団旅行に頼り切った昭和的観光モデルから抜け出せない体質などです。

旅行業界がコロナにより一度壊れてしまった以上、コロナ後、新たに市場がよみがえる時には、今までと同じ姿を目指すべきではないでしょう。より良い業界に立て直さなければならないと思っています。

③闘うフィールドは世界。日本発のサービスやプロダクトで業界を盛り上げる

――商社の仕事の面白さと難しさについて教えてください。

ひとことで言うと「バランスの取り方」ですね。僕たちのお客様であるホテルの要望には可能な限り応えたいと思いますが、ホテルの声にばかり耳を傾けていると仕入先であるメーカーや商社へ厳しい要求をすることになってしまいます。

中間を取り持つ商社というポジションには、狭い針の穴に糸を通すように両者の妥協点を探る力が求められ、ここが頭を使うところです。

個人の信念としては、「お客様は重要だが仕入先はより重要」だと考えています。なぜなら、僕たちに対する仕入先の信頼は良い商品や条件の提供につながります。それは最終的に納品先のホテルと宿泊者様の利益となるからです。

お客様であるホテルを大切にしながらも、ビジネスパートナーであるメーカーや商社とは更に良い関係性を創っていく。ここが難しいところであり面白いところでもあります。


――印象的な社名ですが、どのような思いをお持ちですか。

「変な商社」、キャッチーで良い社名ですよね(笑)。でも「実際には変じゃない」と言われることもあり、まだまだ名前負けしていると感じているんですよ。

自社ブランディングとして、次のステップに来ていると思います。「何をもって”変”というのか」という定義づけから始まり、そこからブレイクダウンしてどのようなメンバーを集め、どのような制度を作るのか考えなければならない、と。

自分の中での「変」のイメージとしては、「多様性」というのが1つ重要な要素です。各々が持つバックグラウンドや前職でのキャリアなど、様々な個性の集まる場には変幻自在性があると考えています。


――紹介したい魅力的な仲間がいれば教えてください。

ホヨンジュ社長です。こうと決めたことに純粋に突っ込んでいく突破力に感服しています。自らの信じるものに情熱を傾ける姿は自分には足りていないもので、心から尊敬しています。

また、仲間想いで、自分を含め社員に全幅の信頼を寄せてくれている。社外に対しても胸を張って自慢できる社長です。


――会社が今後目指す場所について教えてください。

僕たちが目指しているのは、本当の意味での旅行業界の総合商社です。旅行は、宿泊施設の先に最終目的となるテーマパーク・アクティビティ施設・観光名所などがあるはずです。しかし、競合他社含め、これらを顧客と位置づけ旅行業界全体をカバーしている商社は未だありません。

海外マーケットは尚のことです。変な商社は、旅行業界全体のバリューチェーンに貢献できる企業になることを世界規模で目指します。

僕が以前勤めていた会社が業界で圧倒的No.1のポジションですが、変な商社は異なる戦略・競争能力で価値を発揮していきたいと思っています。別の力を持つ別の会社が現れ、互いに切磋琢磨することで、良いサービスが生まれると信じているからです。

日本国内の競争で磨かれた能力・競争力は、グローバルマーケットでの戦いでも必ず役に立ちます。【赤い会社】と【青い会社】*1のハイブリッド人材として、また、日系旅行商社として、世界をフィールドに日本発のプロダクトやサービスを広めたい。その結果、日本や世界の観光業界を盛り上げられたら、こんなに嬉しいことはありません。

この目標を達成するため、僕たちは最大限努力をするつもりですし、共感していただける仲間にぜひ入社してもらいたいと思います。築きたい世界観があり、それを実現しようとする志ある方なら、当社にぴったりです。

*1JTBの企業ロゴは赤色、H.I.S.は青色。

④まとめ

旅行専門商社の雄・JTB商事から、業界の頂点を目指すベンチャー企業に活躍の場を移した髙橋さん。「この会社をNo.1に導きたい」というその思いの先にあったのは、自社の発展のみならず、旅行業界全体を活性化させたいという信念でした。髙橋さんの重視する「多様性」こそが、企業を、そして業界全体を面白くするカギと言えそうです。


プロフィール

変な商社株式会社 ツーリズム商事事業責任者

髙橋 啓

岩手県出身。2014年に株式会社JTB商事に新卒入社し4年間勤務した後、2018年に澤田経営道場に入門し企業経営を学ぶ。2019年10月から経営道場の実務研修として秋田県・かづの観光物産公社、ハウステンボス株式会社、ANA総合研究所などの外部企業で、主に観光関連事業やマーケティング戦略構築などに携わる。外部研修終了後に変な商社株式会社にコミットし始め、2020年4月、正式に入社。ツーリズム商事事業責任者としてチームを率いる。


インタビュアー・ライター 福丸香緒里

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