学びや成長のペースがそれぞれ異なる子どもたちへ
学びや成長のペースがそれぞれ異なる子どもたちにとって、小学校以降の教育には特別支援学校の小・中・高等学校があります。しかし、その後の就職のステージに進むと、仕事に就くことは簡単ではありません。学齢期を過ぎても、社会とのつながりや、自分の能力を活かす機会が少なく、将来への不安を抱える方は少なくありません。
私の経験から感じた「働く喜び」
私自身の経験を振り返ると、人生には夢を追う時間もあれば、思うようにいかない時間もあります。私の夢はすぐにはかなわなかったものの、周りの人たちの支えのおかげで、新しい夢を見つけることができました。その夢を実現し、今は仕事として形にすることができています。
子どもたちや保護者の方々に関わり、「ありがとう」と言ってもらえる瞬間があります。そのことが私にとっての仕事のやりがいであり、生活の糧にもなっています。
長い人生だからこそ、働く時間は大切
人生を80年と考えたとき、学生時代は18歳や22歳で終わりますが、その後の働く期間は40年以上に及ぶこともあります。この長い時間をどう過ごすかは、誰にとっても大きな課題です。
だからこそ、誰もが自分らしく生き、働き、社会と関わることはとても大切です。支援が必要な方も、働くことを通じて自分の力を発揮し、社会に貢献できます。そして、その対価として給与を得ることや、人の役に立つことで自分の存在価値を実感できることは、生きるうえで大きな喜びです。
「ライフサポートSAKU」の誕生
こうした想いから、私たちは「ライフサポートSAKU」を開設しました。
この施設は、学びや成長に応援があると安心な方が、学校卒業後も社会とつながりながら、自分らしく働く場を提供することを目的としています。農作業や軽作業、給食室での補助作業など、多様な活動を通して、働く楽しさや人との関わりの喜びを感じられる環境を整えています。
活動のひとつひとつが、日々の達成感や自信につながり、将来の可能性を広げることにもつながります。
個性を活かす支援と挑戦の場
私たちが大切にしているのは、「一人ひとりが持っている力を最大限に引き出すこと」です。支援の仕方は画一的ではなく、それぞれの得意なことや興味に合わせて丁寧にサポートします。
失敗を恐れず挑戦できる環境を整え、できた喜びや達成感を共有することで、利用者の方々が自己肯定感を高め、自分の存在価値を実感できるようにしています。
働くことは生きる力
働くことは単に給与を得ることだけではありません。仲間と協力しながら物事を成し遂げる経験や、人に喜ばれる仕事を通して得られる充実感は、生活の質を高める大切な要素です。
「ライフサポートSAKU」では、そうした社会的な経験も積むことができ、自己成長や人間関係の広がりにもつながります。
夢を叶えるための一歩を
私たちは、この施設を通して、学びや成長のペースがそれぞれ異なる方が社会に参加し、自分らしい人生を築くお手伝いをしたいと考えています。
どんな人でも、自分の力で何かを成し遂げ、人の役に立つ喜びを感じることはできます。その一歩を踏み出すための場として、「ライフサポートSAKU」があるのです。
安心して前に進める未来へ
これからも私たちは、利用者の方々が夢を持ち、それを少しずつ実現できるように寄り添い続けます。
人生の長いステージの中で、働くことや社会と関わることの価値を感じながら、安心して前に進める場所。それが「ライフサポートSAKU」の目指す未来です。