6/10、渋谷・TRUNK HOTELで開催された「Duolingo English Test リーダーシップセミナー」にDET公式パートナーとしてご招待いただき、参加してきました。
このイベントが面白かったのは、Duolingo English Test (DET)という試験の"紹介の場"ではなかったこと。テーマはもっと根っこ——「AI時代に、大学教育そのものをどう設計し直すか」でした。
翻訳AIがここまで発展今、「英語なんて、もう勉強しなくてよくない?」という声は、正直よく聞きます。DETという"英語力をどう測るか"の最前線に立つ身として、僕もこの問いからは逃げられません。
でもこ日、その答えのヒントがはっきり見えました。英語教育としても、一人の経営者としても、学びが深かった。特に刺さった3つを、シェアします。
目次
① 世界で活躍するリーダーの要件=「深い知性 × 高い視座の世界観 × 大胆な行動力」
② これからの学力は「AIを含めた集団で、どこまで遠くへ行けるか」
③「自分・子・孫」に誇れる意思決定をしているか
——AI時代に、英語を学ぶ意味は何か。
① 世界で活躍するリーダーの要件=「深い知性 × 高い視座の世界観 × 大胆な行動力」
最初に登壇されたのは、ベネッセコーポレーション代表取締役社長・岩瀬大輔さん。幼少期をイギリスで過ごし、開成→東大→ハーバードMBA。視点が、最初から最後までグローバルなキャリアを持つ方です。
その岩瀬さんが掲げた、これからのリーダーの要件——
深い知性 × 高い視座の世界観 × 大胆な行動力
僕が「面白いな」と思ったのは、この3つが、実は"英語力"とほぼ同義だということです。
・深い知性は、世界の一次情報から生まれる。最先端の研究も議論も、その多くは英語で書かれている。日本語に翻訳・要約され、遅れて届く情報だけでは、知性は"二次情報の知性"で止まる。
・高い視座の世界観は、触れられる世界の広さで決まる。日本語の中から世界を眺めるのと、世界の言葉で直接眺めるのとでは、見える地図の大きさが違う。
・大胆な行動力は、選択肢の数に比例する。英語は、組める相手も、立てる舞台も、世界全体に広げてくれる。
岩瀬さん自身、著書『入社1年目の教科書』に「情報は原典に当たれ」「まずは英語を"読める"ようになれ」と書いてあります。"英語=原典にアクセスする力"という思想は、岩瀬さんのキャリアの根っこにある。
裏を返せば——英語で情報を取りに行ける人が人口のごく一部に限られる日本は、この"リーダーの要件"に、構造的に届きにくい。だからこそ、ここに伸びしろしかない、とも言えます。
会場で踊るDuoくん
② これからの学力は「AIを含めた集団で、どこまで遠くへ行けるか」
教育現場ではいま、「AIを授業やテストにどう位置づけるか」が繰り返し議論されています。
僕が大学2年のとき、ちょうどChatGPTが広がり始めました。レポートはAIが書き、テスト対策もAIに任せる。自分の頭をまともに使って学ぶ人が、目に見えて減っていった。だから「AIを使ったら、単位は認めない」と、利用そのものを禁じる先生も少なくありませんでした。
でも、これからの時代、AIから逃げ切ることは不可能です。問いは「使うか/使わないか」ではなく、「AIとどう協働して、学びを深めるか」に移っている。
それを大学で実践しているのが、京都大学・金丸敏幸先生と、立命館大学・山中司先生でした。お二人に共通していたのは、「多くの教員が、AIとの共生を本気で模索すべきだ」という姿勢。
中でも刺さったのが、これからの学生を測る、この順番です。
自分で学べる学生 < AIと協働して学べる学生 < AIを含めた集団で学べる学生
評価の重心は、「一人でどれだけできるか」から、「AIや他者を巻き込んで、どこまで遠くへ行けるか」へ移る。
評価の対象も、"何を作ったか(プロダクト)"から、"どう取り組んだか(プロセス)"へ。成果物をAIが一瞬で作れる時代だからこそ、その人がどう考え、どう人と組んだかにしか、価値が残らない。そして、それが可能な時代になったと。
ベネッセコーポレーションの岩瀬大輔さん
③「自分・子・孫」に誇れる意思決定をしているか
最後にもう一度、岩瀬さんの言葉を。経営者に向けて投げかけられた一節です。
「自らの決断に誇りを持ち、鏡に映る自分を、正々堂々と見つめられるような意思決定を行う」
これは岩瀬さんが29歳のときに書いた"経営者の誓い"の一部で、そこにはこう続きます——その決断が、いつか自分の子どもや孫に語り継げる"自分の物語"になっているか、と。
走り出したばかりのスタートアップCEOの僕に、これ以上なく刺さりました。
意思決定の良し悪しは、短期の損得では測れない。「未来の自分が、これを誇れるか」「いつか持つ家族に、胸を張れるか」——そのくらい高い視座(まさに①の話です)から決めているか。
スタートアップは結局、創業者の意思決定の積み重ねでしかありません。一つひとつの決断が誇れるものかどうかが、そのままチームの信頼になり、文化になり、最後に"強い会社"という形になる。そう確信しました。
——AI時代に、英語を学ぶ意味は何か。
3つの学びを貫いていた答えは、結局ひとつでした。
英語は、世界の知と、世界の人と、世界の舞台に、自分を直接つなぐ力。翻訳AIが肩代わりできるのは"変換"までで、その先の知性・視座・行動は、自分でアクセスしに行くしかない。
そして、その力を本当に測れる物差しは何か——という問いに、僕はこれからも現場で向き合い続けます。
招待してくださったDuolingoの皆さん、ありがとうございました。
これからもDETとDuolingoを日本に広めまくります!
僕は、Duolingo English Testに日本中の誰よりも可能性を感じていて、徹底的に調べているからこそ誰よりも詳しい自信があります!DETのことで何か質問があれば、ぜひAIGMA ENGLISHの公式LINEを追加してご質問ください!