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株式会社Antway HR部の森田です。
本記事は、「あらゆる家庭から義務をなくす」をミッションに掲げ、「お惣菜」というプロダクトを通して、"機会の平等" を実現する世界をつくることを目指すAntwayの社内取り組みを紹介する記事、『つくりおき.jpの現場を支えるテクノロジー「メニューの組み立て自動化システム構築プロジェクト」ができるまで』の後編です。
今回は、前編に引き続き、システムアーキテクト部に所属するエンジニアの佐々木さんと、調理企画部に所属する金井さんによる「メニューの組み立て自動化システム構築プロジェクト」を通して、Antwayの高いチームワーク力や、テック企業としてのあり方についてご紹介します。
後編では、「メニューの組み立て自動化システム構築プロジェクト」の詳細についてや、本プロジェクトで得られた経験や気づき、Antwayで働く魅力についてさらに詳しくお話を伺いました。
───今回おふたりが取り組んだ「メニューの組み立て自動化システムプロジェクト」について、詳しく教えてください。「メニューの組み立て自動化システム」とはどのようなシステムですか?
金井:つくりおき.jpでは、提供するメニューを、当社が週次で決めています。これは、サービスの根源ともなる「お客さまの義務をなくす」ことにも直結しています。当初から、お客様には献立を考える手間も省いてほしいという願いがあります。そのため、当社が設定するメニューというのは、できるだけ多くのお客様に満足いただける組み合わせを目指していかなければらないと考えています。
ただし、最適なメニューを決めるためには、色々な要素を考慮する必要があります。例えば、何度も同じメニューが頻繁に届いてしまうとお客様の飽きにつながってしまいます。また、メニューのバリエーションを保ちつつ、調理に必要な機材が被らないようにするなど、キッチンの製造能力や、過去のお客様の満足度、食材原価のバランスも考慮する必要があります。
実は、このメニュー構成業務は、ツールが開発されるまでは全て手動で行っていました。これらの要素を考慮したメニューを手動で組み立てることは、非常に多くの時間を要していました。
今回開発した「メニューの組み立て自動化システム」とは原価をこれくらいに保ちたい、これくらいの満足度は最低限担保したい、といった条件だけを指定すれば、サービスの各種KPIを満たす最適なメニューの組み合わせが自動で生成されるツールです。
これにより、これまで手動では実現できなかったような最適な組み合わせを実現できるようになっただけでなく、構成業務そのものの工数を1/10ほどに大きく削減することができました。
───メニュー構成を検討する時間が10分の1まで削減されるのはすごいですね!今回のプロジェクトで苦労した点はありますか?
佐々木:システム構築自体に必要な時間は約1ヶ月ほどですが、システムで必要なデータの整備にもっとも苦労しました。
サービス初期から、メニューのデータベース化をすることによって、「メニューの組み立て自動化システム」だけでなくさまざまな活用方法があることがわかっていました。そのため、まずは高品質なメニューのデータを蓄積することに注力してきました。他の業務も並行して進行している状態だったため、「メニューの組み立て自動化システム」完成までには、初期構想から足かけ1年間ほどはかかりましたね。
───今回のプロジェクトで得られた効果について詳しく教えてください。
金井:先ほどお伝えした通りメニューを検討する時間が削減されただけでなく、他にも思いがけない効果がありました。メニューを決定するプロセスにおいては、まず私が組んだメニュー案をもとに、他のメンバーと見直しを行いブラッシュアップしていきます。このツールがあることで、検討のベースとなるメニュー構成がすぐにできることにより、以前よりも全体的なスケジュールに余裕をもって進めることができるようになりました。
佐々木:部外からみていても、金井さんの工数が削減された分、メニュー決定にかかるリードタイムが短くなり、それによって食材調達チームが早く食材を調達できるようになったり、事業運営の安定化にもつながったと思います。
また、金井さんが行っていたこの業務は事業の根幹に大きく関わる業務のひとつである一方で、属人性が高いという点も課題のひとつでした。ツールを活用することで誰もがこの業務を行えるようになり、属人化の解消にもつながったと考えています。
───おふたりのチームワークを実感したという点についても詳しく教えていただけますか?
佐々木:金井さんとは、それまで業務上接点がなく、あまり話す機会がありませんでしたが、プロジェクトを通して会話をする機会が増えたかなと思います。
金井:メニュー決定の業務においては主に調理企画部内で行っていました。プロジェクトスタート時には業務の進め方などを細かくヒアリングしていただき、結果このプロジェクトが実現できたのだと思います。今回、システムアーキテクト部の力を借りてツールが作れたことに非常に感謝しています。
佐々木:今回のプロジェクトは、データベースの整理やツールの開発を含めて、システムアーキテクト部が主導で提案し進めました。金井さんには、都度、情報のインプットやデータの作成をしていただき、私はデータベースやツールを作る、という形でお互い協力しつつも、上手く分担できたのでは、と感じています。
───つくりおき.jpにはそのほかにもさまざまなテクノロジーが採用されていると思いますが、エンジニアとして魅力に感じる点を教えてください。
佐々木:他には、サービスの需要予測なども行っています。具体的には、お客様が翌週、翌々週に注文をするかということを予測したうえで、必要になるリソースを事前に予測し、集客や発注、製造に活かしています。
当社の事業では、どれだけ精緻に需要を予測できるかというのは非常に重要な点です。より正確に予測することによって無駄な発注や機会損失を防ぐことができ、それが積み重なって中長期的に大きな利益貢献に繋がっていくと確信しています。
───Antwayでエンジニアとして働く魅力について教えてください。
佐々木:BtoCの食品製造業というビジネスモデルにおいて、エンジニアとして介在できる範囲が広いことが魅力のひとつだと考えています。
もちろんお客様が使うWebサイトやアプリを作るという業務もありますが、メニュー選定や発注、製造のようにテクノロジーが発展していない領域を、テクノロジーの力で進化させていくことに大きなやりがいを感じています。
───最後に、エンジニアに向けてメッセージをお願いします。
佐々木:当社ではまだまだエンジニアが不足しており、データ活用や拡張性という観点から、本来は内製で行いたい業務も外注しているのが現状です。さらにサービスを高速に発展させていくためにも、我々のミッションに共感していただける、より多くのエンジニアの方が必要です。他のWebサービスとは異なり、つくりおき.jpの事業ドメインである宅食サービスは、まだスタンダードが確立していません。この業界のスタンダードを作っていくんだ、という気持ちで楽しめるエンジニアの方、ぜひ一緒に働きましょう!
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