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2020年以降の「マズロー欲求段階説」について考えてみる。

こんにちは。新井です。

突然ですが僕の大学時代の専攻テーマは「モチベーションマネジメント」でした。

今となっては諦めまくっていて社員の自己性に任せて放棄していますが、素直にそんなことを突き詰めて考えていた時代があったのです。

そんな僕の大学・新卒時代(2005~2007年頃)を思い返すと当時はマズロー欲求段階説のモデルが素直に受け入れられた印象があります。


でも自分が仮に今の時代の新卒だとしたら素直に受け入れただろうか。
そんな事を思ったのでツラツラと。

※マズロー欲求段階説ってなんぞや。という方は各自調べてください。

## 結論
こんな雑感を思いつくくらいなので結論みえているのですが


「受け入れにくいな~…」

というのが素直な感想です。
なんか直感を図にするとこんな印象になった。




(なんだこのゴミ図は…)



当時のやや痛い感じの意識高い系だった僕を振り返り、現代の環境から受ける影響を加味すると下記のような人物になっていたと思われます。(かなり色付けはしていますが)



・生理的欲求→意識無し。衣食住?なんそれ。そんなの努力せずに存在して当たり前っしょ。そこが危機にさらされれば社会自体がヤバイはずなので、その時は人生にサヨナラするっすよ。

・社会的欲求→意識低。集団への所属欲求?う~ん…あまり考えないな。。オンラインとかで知り合いといつでもつながれるし趣味仲間いるし。会社??そんなのに拘束されるのご勘弁!いつ潰れるか解らんし。

・安全欲求→意識大生きている以上は金銭的に安定したい!自分で出来る仕事で高収入はよっ!別に高級車も一軒家もいらんけど、この荒廃した世の中で精神的な安定を得るためにワイは金を貰うんや!

・承認欲求→意識大これまでそれなりに評価されて生きてきた。ワイはできるんや!さあ世間っ!ワイを評価しなさい!

・自己実現欲求→イナズマとなり最初から最後まで居座る。最悪、生活の安定も金も名誉も無くていいのでとにかく自分の特性を認めるのじゃ~~!!


う~ん。。。




良い感じに香ばしくてカワイイですね♡

それにしてもこの15年で外部環境の何が変わったのだろう。ずらっと雑多に感想レベルのポイントを書いてみよう。
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## 前提の崩壊

・資源・エネルギーの限界

当時からエネルギー問題や資源問題は話題ではあったけど原発事故や地球温暖化の体感、人口爆発問題などで若い世代の身体に危機として刻まれている気がする。

・資本主義の限界

日本でも貧富の差が体感できるレベルになった上に、ピケティの考えや経済的な成功体験がそもそも無いことに起因する経済社会への不信感。

・大企業の凋落

リーマンでのリストラや大企業神話の崩壊などの体験。またそれに伴う家族からの期待やプレッシャーの減衰。(有名企業への就職プレッシャーが少なくなったのは良い時代ですね。)

・組織から個人へ

いわゆる日本型組織社会への尊厳が低下し、アメリカ型個人組織への羨望が潜在意識に発生。(いわゆるGoogleやAmazon、Apple等のIT会社の成功が下地にある。)※ここでは「いわゆる」とつけているので実態は無視しています。あくまで世間的な色眼鏡を意識した言葉使いですので悪しからず。「アメリカも実態はうんたら~~」とか変なマサカリはご勘弁。

## 価値観の変遷


・消費から体験

高級車に一軒家、タワマンなどの長期消費モデルの価値が減る。嗜好品の水平方向への広がりに伴う酒・たばこ・ギャンブルの価値低下。モノを所有する価値自体の低下。いまやタワマン住みで黒塗りのベンツとか乗るとダサいといわれる時代なのでは。

・企業戦士から職能兵士

いまや出世欲の高い人はレア人材。自由を得るための出世欲は残るが、企業成長や名誉獲得をモチベーションとした出世欲は少なくなっている印象。よって組織的な責任を背負った企業戦士では無く、組織的な責任が少ない職務専門職に人気が集まりつつある。天邪鬼な性格の僕としては「24時間たたかえますか?」っていう広告が打ちたくなりますね☆

・名誉自体の考え方

なんか課長や部長といったキーワードの名誉がどんどん落ちている気がするのですが如何でしょう?下手をすれば「社畜」と批判的な描写さえされかねない。そんな中のフリーランスやジョブ型雇用、高度専門職のキラキラ感。そしてYoutuberにインフルエンサー様である。

## 醜態と美意識


・資本家のモラル

どうもケチで強欲な資本家が目立ってしまっている。(なぜか「ゴーン」と鐘の音が聞えます。)経済的に成功した人のゴールが慈善活動家やエンジェル投資家になっており、地位と権力と財力を保持し続ける立場の人へのアレルギーが芽生えている印象。そのためか今の若い世代は「汚い金」に高い嫌悪感を示す。まあ、ここまで脱税や裏金や横領やマネーロンダリングやタックスヘイブンや癒着だなどのニュースにされされ続ければそうなりますよね。。
よって単なる経済的な成功者を手放しに称賛しない世界観が醸成されている。

・社会起業家の称賛

社会起業家というキーワードが生まれた。彼・彼女らはなぜか経営が困窮しているほどに注目を集める。逆に成功して経済的にも余裕が発生した社会起業家をなぜか嫌う。

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とまあ書きなぐっただけでも結構出てきました。
死生観としては環境課題の具体化。
生活観としては資本主義経済への不信感と将来不安。
が大きそうな気がしますね。



こうして考えると自分が就活をしていた時代の感覚で採用活動をしていては矛盾やミスマッチがどんどん増える一方なのは自明の理な気がします。

僕自身もアップデートして時代の死生観や生活観にあった経営方針・働き方・人間関係を構築していければいいですね。


当時の僕のような香ばしい人はちょっと面倒ですが、もう少し匂いがマイルドな方と一緒に働ける日がくればいいな。

おわり。

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