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デザイン制作会社のディレクターって何するの?やってみてわかったこと。

こんにちは!ディレクターの吉田です。
エコムクリエーションに入社して早4ヶ月が経ち、ディレクターというお仕事についてようやく理解できてきた今日このごろです。

今回は私がはじめてディレクションを行ったプロジェクトを例に、納品までのプロセスやディレクターの業務内容、やってみて気づいたことなどをご紹介します。

【制作に関わった人たち】

クライアント:丸ポ商店 竹村さん

エコムクリエーション:ディレクター 吉田、デザイナー 本瀬

ディレクターってそもそも何するの?

英語で「監督」を意味するディレクター。一体どんなお仕事のことを指すのでしょうか?

制作会社によって位置付けや管轄する範囲は様々ですが、一般的には予算や納期までのスケジュールに合わせて、制作の指揮・演出を行う仕事です。制作チームとコミュニケーションをとりながら案件全体の進行管理をします。

今回は、京都府京都市南区東九条で野菜販売活動を行っている丸ポ商店の竹村さんからのご依頼で、丸ポ商店の活動メンバーを募集するためのチラシを制作させていただきました!

制作した丸ポ商店 活動メンバー募集チラシ

はじめにやったこと

ヒアリング

ヒアリングをして、クライアントの要望や経緯を理解します。

予算や希望納期などの基本的なことの他にも

  • 誰(エンドユーザー)に対してどんな事業を行っているのか?
  • 依頼に至った経緯は?
  • 制作の目的は?
  • 他に検討している制作会社はあるか?

など、具体的にヒアリングします。

相手の困りごとや心理を読み解くような思いで、要件定義や制作に必要な要素をひとつひとつ引き出していく......そんな大事なステップです。

デザインの前に

デザインの目的を明確にする

クライアントが要望をはっきりと伝えてくれる場合と、クライアント自身が事業のコンセプトややりたいことを言語化できず、うまく要望を伝えられない場合があります。

ここはおそらくディレクターの腕の見せ所であり、様々な解決方法があると思います。私の場合は「丸ポ商店さんが最も伝えたい思い」を抽出していくために、事業のビジョンや、竹村さんが大事にしているキーワードを書き出すところから始めました。

ヒアリングで聞いたヒントを書き出し、チラシで何を伝えたいか整理を行いました。

スケジュールを決める

希望納期をもとにスケジュールを決めます。納品日から逆算し、いつまでにデザインデータを入稿しなければならないか、具体的なスケジュールを立ててお客さんと制作チームに共有します。

この工程で役立つアプリやソフトはたくさんあります。
弊社ではNotionというツールのガントチャート表を活用しています

キックオフミーティング

事前準備

次に、キックオフミーティングを行います。キックオフミーティングは、受注後の初めてのクライアントとの打ち合わせです。

今回は事前に、キャッチコピーやメインビジュアルをスケッチしたイメージ図を用意しました。

チラシ紙面のイメージ図

キックオフミーティング当日

当日はデザイナーが同席し、クライアントと共にこれまでの経緯や制作の目的をもう1度共有します。

そのあとで、伝えたいワードと構成をまとめた資料や、前述のイメージ図を見ながら議論を重ねます。クライアントと議論を重ね、最終的には、思わず手に取りたくなるようなユーモアのある案を採用し制作を進めることにしました。

議論を活発にするためにも、たたき台でよいので、最初の打ち合わせまでにイメージを可視化した資料を用意しておくことが大事です。

資料を作成するのは、ディレクターでもデザイナーでも構いません。ひとまずは不正解でもよいので、クライアントと一緒にすり合わせができる様に情報を整理し、見える化しておくのが重要です。

チラシ紙面の構成書

デザイン制作

社内でやったこと

社内で情報共有を行なった後、制作はデザイナーに引き継がれます。その間、ディレクターはスケジュールを見ながら下記のようなことに配慮します。

  • 必要な情報が正しくデザインに反映されているか常に気にする
  • チーム外の人に純粋な目でデザインを見てもらう

これらを行う中で、デザイナーや社内のスタッフと議論するときは「なんとなく」ではなく、「このデザインは○○なので良い」「このデザインは○○だからやめよう」のように良い悪いの判断や、どのようにすれば改善できるのかをきちんと自分自身の言葉で表せないといけないなぁと痛感しました。

デザイナーが作成したラフで、イラストやキャッチコピーの入り方を確認しています。

クライアントの提案

デザイン初稿(クライアントへ見せる最初のデータ)が出来上がりました。

クライアントへのデザイン提案の際、気をつけたことが1つあります。

クライアントに提案した初稿

  • 相手が理解しやすい言葉を使う

これまでの打ち合わせでも気をつけていましたが、つい「校正」や「入稿」などの印刷用語や「ぬけ感」などのデザイン業界独特の言い回しを使ってしまいがちです。クライアントの理解レベルに合わせて表現を変えたり補足説明を加えると、伝達ミスや勘違いを減らせると感じました。

いよいよ入稿!そして納品

チラシ制作もようやく終盤。クライアントによる確認と、修正作業を経て最後に文字校正(表記の間違いを修正するチェック作業)を行い印刷会社に入稿します。

入稿データはデザイナーが作成しますが、ダブルチェックができるようにディレクターもある程度データの成り立ちや入稿方法について知っておくと入稿ミスが減るかと思います。データ作成者でないとわからない部分もありますが、サイズは正しいか?リンクが外れていないか?など、できる範囲で確認を行いました。

無事竹村さんの元へ納品できました。

今回は初めてだったので少し心配していましたが、無事1週間ちょっとで印刷物が到着しました。竹村さんの元に納品し、翌日には早速配布していただきました!

竹村さんご自身デザイン発注は初めてでこれまで丸ポ商店についてまとまったものが少なかったため、手渡しで活動や思いを紹介できるものができたことに非常に喜んでいただけました。チラシが活動の起爆剤となるように各所で積極的に配布していきたいとのお声もいただけました。

制作を通じて思ったこと

はじめてのプロジェクトを通じて気づいたのは「クライアントのためにもっと頑張れることもあるし、逆にもっと効率化できることもある。」ということです。

要望を実現するために様々な面に目を配り、デザインのクオリティ向上に尽力することは大事です。

しかし、ディレクターとして限られた費用やスケジュールを見ながら納期に間に合わせるためには、削れる工程もあると感じました。今は確認に時間がかかったり、丁寧すぎる工程を踏んでしまうことも多いですが、いずれは優先順位と配分を自身で見極められる感覚を掴みたいです。

「春からデザイン事務所でディレクターやるで!」という方、はじめは失敗が多いかもしれません。でも、挫けず一緒に頑張っていきましょう〜!

ここまで読んでいただきありがとうございます。今回はディレクターという仕事に絶賛挑戦中、新人吉田の初めの一歩についてご紹介いたしました。

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