導入事例 | STANDAGE(スタンデージ)
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こんにちは。
STANDAGE代表の足立です。
今日は、私が新卒だった頃の失敗談をお話ししたいと思います。
今でこそスタンデージで「挑戦」とか「成長」とか、そんなことを偉そうに語っていますけど、私は新卒の頃、本当に“使えないやつ”でした。
私は新卒で伊藤忠商事に入社しました。
伊藤忠商事は本当にいい会社で、いまでも新卒で入ってよかったと思える会社です。
大森とも結果的に伊藤忠商事で出会えたわけですし...
伊藤忠に入社して学んだことは、実は今でもベンチャー経営に活きています。
例えば、最初に教わったのが、
「入金は早く、支払いは遅く」
初めは意味がわからなかった。
なんだこの謎フレーズはと。
でも後々わかるんです。
ビジネスはキャッシュフローが命なんだと。
ベンチャーになってからは、もうイヤというほど実感しています。
いまでも、社内で、
”入金は早く、支払いは遅く”
”稼ぐ、削る、防ぐ、(か、け、ふ)”
を使わせてもらっています。
入社当時、私は中核子会社に出向し、医薬品のデリバリーや予実作業、経理、入力、締め作業… とにかく細かい事務作業ばかりでした。
でも私の性格はどちらかというと営業向きで、
丁寧さとか、細かさとか、事務の正確性とか…とにかく全部苦手。
だから、ミスの連発。
毎日怒られる。
何をしても怒られる。ループでした。
質問しようとすると
「前に言ったよな?なんでメモ取ってないんだ」
と言われ、
質問しないと
「わからないなら聞きにこい」
と怒られる。
もうどうすればいいかわからない。完全にパニック状態でした。
そして飲み会で先輩から、
「いろんな新卒見たけど、お前みたいに使えないやつは初めてだ」
と言われた時、悔しくて悔しくて…本当に泣きました。
翌日から私は、朝誰よりも早く会社に行って、ノート整理して、マニュアル作って…とにかく必死に準備して覚えて、ちょっとずつできるようになっていきました。
数年経って、少し大きな案件も任されるようになった頃、私は正直、少し“おごって”いたと思います。
そんな時にやったのが、
メールの誤送信。
しかも競合企業に。
似た会社名だったので、ついアドレスを入れてしまったんです。
相手の部長から、
「これ違うメールじゃない?」
と電話が来て、血の気が引きました。
本当はすぐに指導社員(当時出張中)に電話報告しなきゃいけなかったんですが、怖くてできませんでした。
翌日も、翌々日も、、、、
「お昼になったら言おう…」、「帰ってきたら言おう…」
と先延ばしにしてしまった。
そしてその瞬間は突然訪れました。
先輩の電話が鳴り、画面に表示された発信者はあの部長。
電話に出た先輩が、途中からあきらかに空気が変わり、
ひたすら謝り続ける声が聞こえてきて、私はその場で本気で消えたくなりました。
ビルから飛び降りようかと思ったほどです。
「足立、ちょっと来い。」
先輩に会議室に呼ばれ、とんでもない勢いで怒られました。
でも、もうすべて覚悟していました。
「終わったな、私のキャリア」と、思っていました。
しかし、先輩に一番怒られたことは
「足立なぜ俺が怒っているかわかるか?ミスしたことじゃない。
ミスをしたのに、俺にいち早く電話でもメールでもして報告しなかったことだ!!
自分ひとりで仕事しているんじゃない。いい報告ではなく、
悪い報告こそ、一秒でもはやく上司に報告しろ!!!」
ということでした。
怒られるのが怖く、報告を先延ばしにした自分を悔やみました。
私はプロジェクトを外され、先輩が後任としてリカバリをしてくれることになりました。
落ち込み方は、たぶん周りの誰から見ても明らかだったと思います。
でも、甘えていた自分がいたのも事実でした。
-この時も腐らず、翌日から一番早く会社に行った-
もう自分を律するしかないと思い、翌日から“誰よりも早く”会社に行きました。
出社してきた先輩に頭を下げて、
「昨日は本当に申し訳ありませんでした。
二度と同じミスはしません。気合いを入れ直します。」
と言うと、先輩は
「一旦俺がリカバリする。任せとけ。」
と言ってくれました。
その言葉にどれだけ救われたかわかりません。
そこからまた地道に、腐らず、コツコツ積み上げていきました。
なによりも大事にしたのは、先輩・上司へのホウレンソウ。
出張に行けば、業務報告を毎日先輩が出社する前までに必ず書きました。
どんなことがあり、どんな危険性があるのかを全員に見える化を徹底しました。
そしてまたプロジェクトに戻してもらい、3年後にはあの部長とも会食で同席。 お酒が入った時に、笑いながら僕に言いました。
「君はスパイだからね。競合に情報送っちゃダメだよ?ははは。」
あの時は死ぬほど落ち込んだのに、数年後には笑い話になっている。
「仕事って自分が思っている以上に反省して真摯にむきあえばリカバリーできるんだな」
そう思えるようになった経験でした。
たった一つです。
ミスは誰でもする。
でも、“向き合い方”は人によって大きく違う。
大切なのは、
・パニックにならないこと
・一人で抱え込まないこと
・怖くても必ず相談・報告すること
・そして、同じミスを二度と繰り返さないこと
これがすべてだと学びました。
スタンデージでもミスは毎日のように起こります。
でも僕は、誰がミスしたかには一切興味がありません。
ただし、
同じミスを改善せずに繰り返す、これだけは絶対に許しません。
社内では必ず、なぜミスが起きたのか、原因は何か、
どうすれば再発を防げるか、
これらを書面にして、全員に共有するルールにしています。
ミスすることは恥じゃない。
むしろ組織にとっては重要な資産(アセット)です。
人は悪意でミスをするわけじゃない。だからこそ、そこには構造的な欠陥が潜んでいる可能性が高い。それを全員で共有し、高速でPDCAを回す。
これがスタンデージの文化です。
スタンデージでは、新卒も中途も関係なく、全員が挑戦します。
挑戦があるからミスもある。
でも、そのミスを改善し、二度と起こさず、成長に変えていく。
これがスタンデージの仕事のやり方であり、 私の原点でもあります。
足立 彰紀(あだち・あきのり)
株式会社STANDAGE 創業者 / 代表取締役CEO
1984年生まれ。大分県出身。九州大学大学院を卒業後、伊藤忠商事株式会社へ入社。医薬品の輸出入や、海外における工場建設などのプロジェクトマネジメントに従事。アジアや欧米を飛び回る日々を過ごし、2016年からは石油化学品の先物トレーダーとしてトレーディングに携わる。
ビットコインと出会い、国際貿易の経験から銀行等を介さずに価値を移動できる仮想通貨に衝撃を受ける。フィンテックが世界を変えると確信し、2017年3月に伊藤忠の後輩で現副代表の大森と共に株式会社STANDAGEを設立。現在はブロックチェーン技術を使った新国際決済システムを含む貿易プラットフォーム「デジトラッド」の開発・運営を手掛けながら、国内中小企業の輸出進出支援にも取り組んでいる。
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