お客様から届く「撮影した映像をディスクにしたい」という一通のメール。その一通が納品に至るまでには、要望の噛み砕きから費用と納期の提案、社内の各部署との連携、発送前の最終チェックまで、地道な仕事が積み重なっています。株式会社協和産業で受付を担う課長の須藤和平さんは、この仕事のどこに難しさと面白さを感じているのでしょうか。須藤さんにお話を伺いました。
氏名:須藤 和平
所属部署:課長
経歴:前職は結婚式場の映像スタッフとして撮影から編集まで担当。映像に関わる仕事を続けたいという思いから、約8年前に株式会社協和産業へ入社。現在は映像制作プレスコピーの受付として、依頼のヒアリングから見積もり、納期管理、発送までを担っている。
撮影・編集から受付へ、映像に関わり続けたくて選んだ会社
──須藤さんのこれまでのご経歴を教えてください。
須藤:前職までは、一貫して映像関係の仕事に携わっていました。直近では結婚式場の映像スタッフとして、撮影から編集までを担当していたんです。この仕事に就いてから、ずっと自分で撮影して編集するという流れの中にいましたね。
ただ、今後のブライダル業界の挙式件数は、徐々に減少していくだろうと思っていました。それなら今のうちに別のことに挑戦しようと考え、転職を決意しました。映像に関わる仕事は続けたかったのですが、撮影や編集とは違う立場で、新たな楽しさを知りたいという気持ちもあったんです。そんなときに出会ったのが、協和産業でした。
──転職先として、協和産業の、そして受付業務を選んだ理由を教えてください。
須藤:協和産業なら、映像に関わる仕事を続けながら、受付という新しい立ち位置でお客様と関わることができます。自ら撮影・編集するのとは違う視点から、映像の新たな楽しさを見つけられる点に魅力を感じて応募しました。
それに、撮影や機材レンタルなど幅広く事業を手がけている点にも惹かれました。ドローンなども扱っており、多角的に事業を展開している会社だと思ったんです。
繁忙期は1日80通のメール対応から発送まで、受付が担う仕事の幅
──須藤さんの現在の業務内容を教えてください。
須藤:基本はデスクワークで、メールの確認と電話対応、それから納期管理です。個人・法人を問わず、「この映像をDVDにしたい」というカメラマンの方からのご依頼が中心です。秋から春にかけては学校関係のお仕事が多く、運動会シーズンや卒業式シーズンはパタパタしますね。繁忙期には1日に80通ほどメールが届くこともあります。
特にディスクの複製(コピー)の仕事は、納期が一番重要なんですよ。納期が1日でもずれてしまうと、お客様がとても困ってしまうので、そこは徹底していますね。当社がコピーするディスクは、お客様にとっては大切な思い出の1枚になるので、そのことを考えながら日々の業務にあたっています。
──ご依頼を受けてからは、どのような流れで進むのでしょうか?
須藤:お問い合わせをいただいたら見積もりを作成し、「お願いします」となれば社内の各部署に共有して進めていきます。当社は自社ビルなので、4階で作業してくれるスタッフや、3階でパッケージングから発送の手前までを担当してくれる部署と連携を取りながら動きます。お客様とのやり取りだけでなく、社内の調整もかなり多いんです。
──受付のお仕事で意識していることを教えてください。
須藤:お客様に「相談してよかった」「任せてよかった」と思っていただける安心感を大切にしています。そのために意識しているのが、見積もりやお問い合わせへのスピーディーな対応です。「何社か見積もりを取っています」というお客様も少なくありません。そうした中でも早めに対応すると、「仕事が早い会社だ!」と感じていただけるようです。実際に、その対応がご注文につながっている実感もあります。そのため、お問い合わせには即日メールで返信することを心掛けています。
──須藤さんの1日の流れも教えてください。
須藤:午前中はメールチェックと見積もり対応です。お客様から依頼されたDVDやCDが毎日届くので、そのディスクのチェックと印刷データの確認をして、各部署に渡す依頼書を作成します。それを繰り返していると午後になってしまう感じですね。
夕方からは、商品の発送を担当します。倉庫で発送伝票を貼って、枚数などの最終チェックをしてから、発送担当のスタッフに引き渡します。ずっとデスクワークをやっていると身体が鈍っちゃうので、いい運動になりますね。
相談を噛み砕いて選択肢を示し、「任せてよかった」と思ってもらう
──複雑なお問い合わせをいただくこともあるのでしょうか?
須藤:カメラマンや法人のお客様だけでなく、幼稚園の先生から直接ご相談をいただくこともあります。お客様が映像に詳しくないケースも少なくないため、「スマホで撮った映像をディスクにしたい」といった漠然としたお問い合わせになる場合もあるんです。そのため、なるべく噛み砕いてご説明して、こちらから具体的な方法を提案するようにしています。
──具体的にはどのように提案されるのですか?
須藤:たとえば、映像をそのままお預かりして、当社ですべての作業を行う方法もあれば、お客様に映像データをある程度整理していただき、当社がディスク化を担当する方法もあります。お客様にご対応いただく範囲が増えれば、その分費用を抑えられるため、ご予算や納期、ご希望の仕上がりを伺いながら、「すべてお任せいただく場合はこちら」「ここまでご準備いただければ、この金額で対応できます」と複数の選択肢をお伝えしています。
最初に伺った条件のままでは難しくても、作業の分担や進め方を調整すれば、ご希望に近づけられることがあります。一つの方法だけで難しいと判断せず、お客様と相談しながら実現できる方法を探していくイメージですね。
──クレームやトラブルがあった場合にはどのように対応されていますか?
須藤:枚数の間違いや、「複製したディスクが再生できない」といったご連絡をいただくことは正直あります。再生については、ディスクとデッキの相性が原因となるケースもあります。当社でも複数のデッキで再生確認をしていますが、すべての機器に対応するのは難しいのが実情です。そうしたトラブルが発生した際は、まずお客様のお話を正確に伺うことを徹底しています。
また、憶測で回答せず、各部署に原因を確認してからお客様へご連絡します。自分の考えだけで判断して誤ったことをお伝えしてしまうと、さらに信頼を失うことになります。ですので、自分だけでは対応が難しいと感じたら、一人で抱え込まず、すぐに周囲へ相談することも大切です。一定の期間内であれば、作り直しにも対応しています。
──受付の仕事にやりがいを感じるのはどのようなときでしょうか?
須藤:お客様から感謝のメールをいただいたときは、やはり嬉しいですね。「思った以上のクオリティで、感動しました」といったご感想をいただくこともあります。
対応するディスクの枚数自体は以前と比べて減っていますが、ご依頼の件数はそれほど変わっていません。リピーターのお客様が多いことが理由ですが、その背景には、短い納期で対応できる体制があると思います。当社では、印刷やパッケージ制作に必要な機材が自社ビル内に揃っています。何か確認が必要になった際も、エレベーターですぐに現場へ行くことが可能です。そのため、細かな修正にもスピーディーに対応できることが、強みだと感じています。
同じお客様から次の依頼が届くと、あのときの対応は間違っていなかったと思えますね。
約2ヶ月で独り立ち、求めているのは柔らかく話せる人
──入社時点で、映像の知識は必要でしょうか?
須藤:いえ、未経験でも問題ありません。もちろん、お客様と直接お話しするため、映像用語などは身につける必要があります。内容を理解できないまま対応すると、クレームにつながる可能性もあります。ですが、その辺りの基礎的な知識もしっかりとお教えします。映像の知識を身につけられれば、2ヶ月ほどで独り立ちできると思います。
──未経験の方がつまずきやすいポイントはどこでしょうか?
須藤:映像に関する知識と、商品について覚えることの多さですね。CDやブルーレイのコピー料金は、枚数に応じて細かく設定されています。ケースにもさまざまな種類があり、それぞれの特徴を把握しなければなりません。当社では、ケースやディスク自体の販売も行っています。商品の専任担当者は別にいますが、受付でもメディアやケースの知識はある程度必要です。
最初は覚えることが多く、大変に感じるかもしれません。ただ、実際の業務を数多く経験しながら、少しずつ慣れていくことが大切だと思います。
──どのような方が、受付のお仕事に向いていると思いますか?
須藤:メールと電話でのやり取りが中心なので、状況に応じて柔軟に対応できる方が向いていると思います。また、お客様に安心していただけるような、柔らかく丁寧な話し方も大切です。お客様だけでなく、社内の各部署と連携する機会も多くあります。そのため、周囲と円滑にやり取りできるコミュニケーション力も求められますね。接客業の経験がある方は、経験を活かしやすいはずです。
また、入社前に魅力を感じていた事業の広がりは、入社後にも実感しています。近年では新たにドローンショーの事業も始まりました。希望があれば、受付業務に加えて、ショー当日の現場を手伝うこともできます。入社前に感じた通り、担当業務の枠にとらわれず、新しい仕事に関われる機会があるのは、この会社ならではの面白さです。人と関わることが好きな方であれば、楽しみながら刺激を感じて働ける仕事だと思いますよ。