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時折炎上するフェムテック業界
近年、「フェムテック」というワードが注目を集めています。フェムテックは2021年のユーキャン新語・流行語大賞にもノミネートされ、世間での言葉の認知度も高まってきています。フェムテックを広く知ってもらうことで、女性の健康の悩みを解決できる手段が増えるようになれば、これに越した事はありません。
しかし、その流行に便乗するような形で、問題のある商品やサービスも少しずつ生まれている現状があるのです。女性の実情を完全に無視した商品や医学的見地に基づかない商品が度々問題となっています。
医学的根拠が無い!?
現在のフェムテック業界では医学的根拠のない商品も流通しています。例えば、女性器に装着して女性ホルモンの分泌を促すと謳った商品が医学的根拠が無いとして過去に問題視されましたが、これは検証が十分に行われないまま発売に至った商品であると考えられます。
このように、フェムテックの流行に便乗して「それっぽい」商品を出し、瞬発的に利益を上げようとしている企業も少なくはありません。根拠もなく効用を謳い、真剣に悩んでいる女性を釣るような行為は許容しても良いのでしょうか?。
そもそもフェムテックとは
フェムテックは、厚労省の定義によると主に5つに分類されています。
1つ目は不安や悩みを相談できるサービスで、不妊治療や更年期サポートが当てはまります。
2つ目は、排卵日予測や基礎体温の管理、不妊治療の管理、陣痛トラッキングといった日々の体調を管理するサービスです。当社のアプリ「Flora」のような生理・妊活アプリもこれに該当します。
3つ目は気軽に体の状態を知れる商品で、卵巣年齢チェックや腟内フローラチェックが代表例です。
4つ目は通院や診察の負担を軽減するサービスで、オンラインクリニックが代表例です。
そして、5つ目は生活の質を向上する製品・サービスで、ウェアラブル搾乳器や避妊ピル配達サービスなどがその一例です。
これらに該当しないものは厳密にはフェムテック製品ではありませんが、フェムテックとして扱われているなど、その境界線は曖昧なものとなっています。
現状は本末転倒
フェムテックは本来、女性の健康課題を解決するための商品・サービスの事であるはずです。しかし、女性側の意見を無視した製品は後を絶ちません。
女性の健康課題を解決するための「フェムテック」が、マジックワード化して女性を混乱させる現状は、本末転倒です。この現状を招いた要因として、近年のフェムテックが過度にビジネス化したという点が考えられます。女性の本質的な問題解決は後回しで、ビジネスの一つとして世間のイメージや見た目だけを重視した商品を出し始めた所も多くあります。
中には、恋愛至上主義や外見至上主義を助長するような商品も多くあります。せっかく女性の社会進出を後押しするFemTech商品なのに、女性の地位を下げることを招く商品もあり、結果として女性からの反感を買っています。
フェムテックにおける壁
とはいえ、これらの問題が発生するのには、フェムテック市場特有の原因があります。一つ目の原因は、未発達の市場ゆえにニーズの所在が不明であるという事です。今の女性はどのような悩みを抱えていて、どういった製品・サービスを求めているのかが可視化しづらいため、企業側の思い込みや独自の理論で突っ走ってしまうケースが起こりうるのです。
二つ目の原因は、専門性が高く、実証実験が困難な分野であるという事です。フェムテックは医療分野にも関わりがあるため、女性の身体に関する専門的な知識が無くてはなりません。加えて、効果に根拠をもって製品を売り出すためにはモニターによる実証実験などが必要ですが、人材確保やノウハウが不足している企業では、医学的根拠がはっきりしないまま実証実験を経ずに製品発表に至る場合もあります。
フェムテック業界を成長させたい!
Flora株式会社は、多くの企業がフェムテック事業に挑戦する上での壁となるニーズ調査・エビデンス取得・商品創出のプロセスをサポートしています。当社では、豊富な専門家と専門知識、経験値を備えたチームが、「女性の健康課題解決を後押ししたい!」という思いを持つ企業のフェムテック業界参入をお手伝いします。
混沌とした現状のフェムテック業界でFloraは、本当に役立つ製品が増えるよう、正しい開発・販売を加速させ、持続的な文化を築く使命を担ってみせます。