「せっかくのAIが、使われずに終わるのはもったいない」そう語るのは、楽天でエンジニア・PMとしてキャリアを積み、2025年にAdeviaを共同創業した村瀬大心(Taishin Murase)さん。生成AIが“ブーム”から“実装”へと進化していくいま、Adeviaはどんな未来を描いているのか。創業の背景と、これから仲間と目指す世界について伺いました。(左:共同CEO經田原弘、右:共同CEO村瀬大心)
目次
1. 技術と課題解決の両軸でキャリアを築いた学生時代から社会人へ
Q. Adeviaを創業するまでのキャリアを教えてください。
2. 安定よりも、挑戦のワクワクを選んだ
Q. なぜ起業を決意したのですか?
3. 共同代表という選択。スピードと信頼を武器に
Q. Adeviaはどのように始まったのですか?
4. 生成AI×マーケティングで「動くAI」をつくる
Q. 現在のAdeviaで取り組んでいることを教えてください。
5. 求める仲間像:オーナーシップを持って走れる人
Q. どんな人と一緒に働きたいですか?
最後に
1. 技術と課題解決の両軸でキャリアを築いた学生時代から社会人へ
Q. Adeviaを創業するまでのキャリアを教えてください。
もともと、仕組みを考えることやものづくりが好きでした。
大学・大学院では千葉大学で「ボリュームディスプレイ」という3D表示の研究に取り組み、角度によって見え方が変わる立体映像を再現するテーマに挑戦しました。研究を通じて、抽象的な構想をどう具体的に形にするか、試行錯誤しながら考える力を磨きました。この経験が「技術を通じて人の体験を変える」という今の仕事の原点になっています。
新卒で入社した楽天では、物流システムの開発に携わりました。
エンジニアとしての開発業務だけでなく、事業側のメンバーと協働しながら、現場の本質的な課題発見からプロジェクトの立案、要件定義、実装までを一貫して担当しました。
効率化や運用改善など、仕組みを変えることで現場が動いていく実感を得られたことが、自分の中で大きな転機になりました。
その後はPM/PdMとしてチームをリードし、課題解決と開発をつなぐ役割を担いました。常に「どうすればより早く、確実に価値を届けられるか」を考えながら、エンジニアリングとマネジメントの両面で成長していきました。
2. 安定よりも、挑戦のワクワクを選んだ
Q. なぜ起業を決意したのですか?
楽天での5年間は本当に恵まれた環境でした。しかし、気づけば“居心地の良さ”が挑戦のブレーキになっていたと感じました。「このままの自分でいいのか」という思いが、少しずつ強くなっていったのです。
そんな時に出会ったのが、生成AIの急速な進化でした。ChatGPTの登場をきっかけに、社会全体がAIを“使いこなす”段階に入ったと感じました。「今この瞬間を逃したら後悔する」と思い、転職ではなく起業を選びました。リスクよりも、自分の手で何かを生み出せることへのワクワクが勝った瞬間でした。
3. 共同代表という選択。スピードと信頼を武器に
Q. Adeviaはどのように始まったのですか?
2025年の初めに、共同代表の經田(きょうだ)と「やるなら今しかない」と話したことがきっかけでした。そこからわずか3か月後の4月にAdeviaを設立し、2人で全力で立ち上げを進めました。当初は会社員を続けながら準備を進め、5月に完全独立。勢いと覚悟で走り抜けた創業期でした。
特徴的なのは、完全に対等な共同代表制を採用していることです。どちらかの意見が強すぎるとスピードが落ちてしまうため、お互いを信頼し、フラットに議論できる関係性を大切にしています。この体制が、意思決定の速さと柔軟性につながっていると感じています。
4. 生成AI×マーケティングで「動くAI」をつくる
Q. 現在のAdeviaで取り組んでいることを教えてください。
Adeviaは「生成AI×マーケティング」を軸に、事業会社のマーケティング部門を支援しています。AIを活用してユーザー行動を分析し、セグメント設計やコンテンツ生成、広告改善などを自動化しています。私たちは「技術」そのものよりも「成果」にこだわり、AIを現場で“動かす”ことを重視しています。
プロジェクトは6か月単位で進行し、AIコンサルティングから実装までを一気通貫で行っています。いわゆるPoC(概念実証)で終わらず、実装と定着まで支援するのが特徴です。短期的な売上よりも、信頼関係と継続的な成果を積み重ねていくビジネスモデルを構築しています。
5. 求める仲間像:オーナーシップを持って走れる人
Q. どんな人と一緒に働きたいですか?
Adeviaに合うのは、「自分の手で未来をつくりたい」と思っている人です。言われたことをこなすだけでなく、自分で考え、形にするのが好きな人と一緒に働きたいと思っています。そして、わからないことがあっても手を動かしながら学び続けられる人。そんな姿勢を大切にしています。
AIはまだ正解がない世界です。だからこそ、スキルよりもマインドを重視しています。
PythonやLLM API、Difyやn8nなどのツールに触れた経験があれば理想ですが、完璧である必要はありません。「まずやってみよう」という意欲があれば、確実に成長できる環境だと思います。
最後に
Adeviaは、AIで人の仕事を“置き換える”会社ではありません。AIで人の可能性を“広げる”会社です。まだ形のないものを一緒に形にしていく今だからこそ、得られる経験があります。0→1のフェーズを楽しみながら、次の10年を一緒にデザインしていきたいと思っています。
インタビュアーコメント
村瀬さんの話から伝わってきたのは、「AIを語る」よりも「動かす」ことへの強いこだわりでした。Adeviaは、技術で社会を動かしたい人にとって最高の挑戦環境だと感じます。
少しでも興味を持った方は、ぜひ気軽にお問い合わせください!