まるで、「あの時」と被る現在の市場
これは、人によって考え方は様々だと思うので、
一個人の考えとして興味を持って読んで頂けたら幸いです。
私は、東日本大震災が起きた2010年に会社を一人で創業しました。
10年経とうとしている現在、新型コロナウィルスの影響で世界的な不況を迎え、
先行きの見えない事態に、世界中が不安を抱えていますが、
毎日のように不安を煽るかのように飛び交うニュースを眺めながら
外出を控えたり、企業活動を自粛したり、就活に不安を抱える学生が増えたりと、
なんとなく10年前に経験した悪夢を思い出している経営者も多いのではないでしょうか。
私もその一人です。
当時は、就職氷河期という言葉が当たり前のように使われ、
年間25,000人という学生が就活を理由に自殺をしているとも言われていた時代で、
「学生の価値を広めたい」という想いから、この会社を立ち上げました。
リーマンショック、東日本大震災と立て続けに市場に打撃を与えるような事が起きたあの日も、
政府、自治体も「学生の活躍する場」に対してクリティカルな対策案を打ち出せていませんでした。
当時も助成金を中心に対策を講じ、
企業が、採用活動を止めないようにするために行ったことは、「金銭的援助」のみでした。
「助成金が出るなら採用してもいい」
まるで、学生にクーポン券を付けて格安セールをしているかのような状況に、
本質的な正義とは何かを考えるも、無力な自分に自己嫌悪に陥っていました。
これからの人材に対する本質的正義とは何なのか?
そんな事を考えながら、創業間もない私が行きついた答えは、
学生が、社会人と同じフィールドでパフォーマンスを示し、
正当に評価されるマーケットを作り出す事でした。
ブログやSNSで採用市場についてつぶやくだけでは何も変わらない。
学生一人ひとりのポテンシャルを引き出し、
それを形として見える形で世の中に発信できること。
それは決して「支援」なんて言葉ではなく、共に証明していく「仲間」となり
立ち向かっていく事だと確信し、
「現役大学生100%」で構成されたマーケティング事業を立ち上げました。
大手上場企業の新規事業を中心に、
10年間で約300社 延べ750のプロジェクトを大学生と共に支援してきました。
そして、これらのプロジェクトに対して延べ700名の大学生が一員となり活躍してくれました。
アッドラストとは、どういう会社なのか。
クライアントにはもちろん、
学生が就活で受けた選考先の人事の方にも、
様々な人たちに必ず聞かれる事は
・学生団体なのか?
・学生ベンチャーなのか?
・アルバイトなのか?
・インターンシップなのか?
そして、アウトバウンドマーケティングという、
社会人レベルでも大変だと思われる仕事を
なぜ大学卒業をするまで「楽しく」やり続ける事が出来るのか?
この必ずと言っていいほど聞かれる質問に、あえて明確に回答してきませんでした。
それは、私たちの中でも明確に定めた形態はないのですが
・有給であること
・会社内に存在する人事、広報、営業、ディレクション、マーケティング、新規事業
全ての業務を「大学生だけで」行うこと
働いている学生も「アルバイト」と捉えている人もいれば、
「インターンシップ」と捉えている人もいます。
中には「部活」と捉えている人もいたり(笑)
捉え方は様々ですが、
あえて会社として〇〇だ!と決めつけない方が取り組みやすいのではないかと考え、
あえて明確にしてこなかったのですが、
延べ700人の大学生に愛される組織を作れた一つの要素だったのかもと個人的には思っています。
仲間の大切さを実感できる場所
リモートワークの推奨により、
どこで仕事をするか
どのように仕事をするか
という視点での注目が集まっていますが、
私は会社のメンバーに、
上記の視点と同じくらい
「誰と」仕事をするか
という価値を持ち続けるように常に伝えています。
これは、今後社会に出ていく学生だからこそ考えて欲しい部分で、
その価値を体感できる場所こそ、アッドラストだと思っているからです。
「自分以外の人のために頑張る人」の成果は、
「自分の為だけに頑張る人」の成果を凌駕する。
この私の実体験を、学生メンバー一人ひとりに体験してもらいたい。
そのため、社内では複数のチーム制を作りながら
・関東学生VS関西学生のエリア対決
・東西全8チームでの最優秀チーム対決
などで、マーケティングパフォーマンスを競い合う環境を作り、
一人ではなく、仲間同士で切磋琢磨する環境を作っています。
「仲間」というキーワードは社内外問わず飛び交うような会社です。
3か月に1回開催される社内表彰イベントにて、
高いパフォーマンスを評価されて壇上に上がった学生からは自然と
「周りのメンバーのおかげで受賞する事が出来ました」
という言葉が出てくるのも、こういった環境が文化を作っているんだと思います。
今こそ、私たちが実現したかったフィールドをカタチに
10年間の取り組みを、どこかのタイミングで世の中に発信したい。
そんな想いが、
「FreeStyleTicket~0円採用×0日就活~」というプロジェクトとして
リリースしました。
公式HP:http://freestyle-ticket.com/
アッドラストで活躍する大学生のパフォーマンスデータを
参画企業は永年無料でリアルタイムに閲覧する事が出来ます。
参画企業は、「特別選考枠」を設ける事を条件に、
学生に無料でオファーを出すことが出来ます。
例えば、
・FreeStyleTicket経由のみ、最終選考だけで内定
・1次選考~3次選考まで免除
・特別会社説明会の開催 等
学生は、アッドラストで活躍している中で企業からオファーが入り、
特別選考枠で就活が出来るので、「就活0日」で内定をもらう事も可能です。
プレスリリース以降(https://www.atpress.ne.jp/news/193591)
お陰様で、興味を持って頂けた企業様からのお問い合わせも増えています。
企業は、採用する事にコストがかからなければ
入社後の社員に対してもっと投資する事が出来るようになる。
学生は、学歴や住んでいる場所に関わらず、
入社したいと思う会社に「実力」を示すことが出来るため
最短で納得のいく就活をする事が出来ます。
この企業と学生が互いにWin-Winを形成するためには、
アッドラストは「営利目的」ではない社会貢献活動としての立場で
マーケットを作っていきたい。
そこから見えてくる本質的価値に挑戦していきたい。
そのような想いから活動を続けています。
景気に左右される「営利目的」の新卒採用マーケットに終止符を
結局、採用マーケットは同じ失敗を繰り返しているように見えます。
景気が良くなると、採用人数を競い合ってるかのように大量採用する会社が増え、
採用に関するサービスが次々とリリースされます。
しかしひとたび景気が悪化した途端、
サービスが淘汰され、
企業も「内定取り消し」、「採用活動の自粛」が大量発生する。
路頭に迷った大学生に対して、国は助成金活用にて支援。
この流れが毎回のように起き続けるのが採用業界だと思っています。
一番の犠牲に合っているのは夢を持って羽ばたこうとしていた大学生である事を、
もっと大切に考えていきたいと思っています。
そんなマーケットに一石を投じたいと思いFreeStyleTicketを始めました。
特別な事なんかではない。
この取り組みこそ、「当たり前」な世の中にしたい。
そう思っています。
今回、このFreeStyleTicketの表彰イベントを開催すべく
クラウドファンディングも始めました。
https://camp-fire.jp/projects/view/253413
OBOGのメンバーや、参画企業の方々を中心に支援を募り
支援金も多く集めることが出来ました。
日々増えていく支援金に、このプロジェクトに対する期待が伝わってきて
逆に勇気を与えて頂いています。
私たちの挑戦はこれからです。
結局、アッドラストは何の会社なのか?
10年間、会社を経営してきて、
多くのクライアントとプロジェクトに取り組み、
延べ700名を超える大学生と共に夢を実現するために突っ走ってきました。
その中で、今まで明言していなかった「アッドラストとは何の会社なのか」について、
私から言える事は、
絶対に変わることの無い「当たり前の価値」を常に大事にし続けながら
世の中で軽視されがちな「本質」に対してローキックし続ける会社なんだと思います。
この会社がどんな可能性を秘めていて、
今後どんなインパクトを与えていく会社なのか、
私が一番わかってないかもしれません。
それぐらい楽しみな仲間に溢れた会社です。
世の中に対して、何か実現したい事がある学生の皆さんと
一人でも多く出会い、そして一緒に喜びを分かち合っていきたいと思います。