会社を継いだ背景や今後についてお話しました。

これまで

私は子供の頃からよく料理をしていて、小学生のときは学校から帰って自分で夕飯やお弁当を作ったり、週末に父が開くホームパーティで料理を出して喜ばれうれしかった事を覚えています。社会人になってからはフードコーディネーターとして飲食店の経営を手伝うなど、サービス業界で働いていました。

そのころは父はテイ製作所という、紙製の器や棚を量産するために使われる「抜型」を製造している会社を2人で経営していましたが、祖母が倒れた際に父は介護のため会社を畳む事を決めたんです。私は家族を守りたいと思って決定に反対し、父と大ゲンカになってしまいました。そのときにまだ小学生だった妹が「私が学校を辞めて働くからケンカしないで！」と言ったんです。私はこの言葉を聞き「次に家族を支えるのは私の役目なのではないか」と感じ、事業継承を決意しました。

入社当時は設計を覚えつつ、営業活動ではサービス業界にいたころに学んだ接客の姿勢が役に立ちました。転じて技術的な事を伺う際も必死に学びながら、元気なコミュニケーションを心がける事で少しずつ話を聞いてもらえるようになり、取引先も増やしていくことができました。

また私は社長になるまで経営について学んだことがなく、経営者に勉強が必要な事も知らず、全て社長のセンスで経営をしていると思っていたのですが、知り合いの社長さんに招待されて経営者の勉強会に参加し、学ぶことの大事さや、理念を持ってチームで物事に当たる事の大事さを知りました。

私達は強みを生かし、育てていくために積極的な挑戦を続けています。例えば環境にも貢献出来、堅くて耐久性のあるPASCOを加工する技術は、あるお客様から他社に断られた案件としてお持ち込み頂き、可能性を見出し半年くらいかけて完成させました。この抜型を作っているのは国内では当時私達だけで、他にも様々な挑戦を続けています。

これから

現在私は社員の人生が豊かになる会社を、社員と一緒に作る事を大事にしています。そのために、社員が解決方法を自主的に考えてもらうきっかけを作ったり、経営状況も伝えるようにしています。社員の自主性が高まる事で、一つひとつの仕事に納得してもらえたり、必要性をおのずと分かってもらえるようになり、その過程で今まで知らなかったその人の得意分野を発見する事もあります。また達成できたときには「みんなで協力して達成した」という大きな喜びにつながります。

今私は会社を継続・発展させていく目標に向けて、日々全力で取り組んでいます。そんな私達の今までと、これからの挑戦に興味を持って頂いた皆様はぜひ、ご参加頂けるととても嬉しいです。