私たちは、毎週金曜日に
金融ITの現場で感じていることや、考えていることをストーリーとして書いています。
前回のストーリーでは、
「金融ITの上流工程に行く人は、最初から金融経験があったのか」について書きました。
今回はその続きとして、
もう一歩踏み込んだテーマについてお話しします。
実装ができるだけでは足りない、と感じる瞬間
エンジニアとして経験を積んでいくと、
あるタイミングでこんな感覚を持つことがあります。
・仕様通りに実装することはできる
・でも、なぜその仕様なのかは分からない
・違和感があっても、口を出せない
最初はそれでも問題ありません。
ただ、この状態が続くと、
少しずつ違和感が大きくなっていきます。
「作る側」だけでは見えないものがある
実装は、エンジニアにとって重要なスキルです。
しかし、上流工程の現場にいると、
それだけでは足りないと感じる場面が多くあります。
例えば、
・業務上は正しくても、システムとしては非効率な仕様
・関係者ごとに認識がズレている状態
・リスクを考慮できていない要件
こうした問題は、
コードを書いているだけでは見えてきません。
上流工程で求められる3つの力
では、上流工程では何が求められるのでしょうか。
私たちが重要だと考えているのは、次の3つです。
① 背景を考える力
「なぜこの仕様なのか」を考える力です。
単に仕様を受け取るのではなく、
業務や制約、意図を理解しようとする姿勢が求められます。
② 構造を整理する力
複雑な業務や要件を、
分かる形に整理する力です。
図にする、言葉にする、分解する。
この力があるかどうかで、プロジェクトの質が変わります。
③ すり合わせる力
関係者との認識を合わせる力です。
ユーザー、開発者、他チームなど、
立場の違う人たちの間に入り、
共通理解を作る役割を担います。
実装経験は“スタートライン”になる
ここで大事なのは、
実装経験が無意味になるわけではないということです。
むしろ、
・システムの動きが分かる
・実現可能性を判断できる
・開発チームと会話ができる
といった点で、
実装経験は大きな武器になります。
ただし、それを“使う側”に回る必要があります。
キャリアの分岐点はどこにあるのか
実装を続けるか、上流に進むか。
明確なタイミングがあるわけではありませんが、
一つの目安は、
「違和感を持ち始めたとき」です。
・なぜこの仕様なのか気になる
・もっと良い形があるのではと思う
・決める側に回りたいと感じる
こうした感覚が出てきたとき、
キャリアは次のステージに進む準備ができています。
まとめ
実装ができることは、エンジニアとして大きな強みです。
ただし、それだけでは見えない領域があります。
上流工程では、
・背景を考える力
・構造を整理する力
・すり合わせる力
が求められます。
そしてこれらは、
これまでの開発経験の延長線上にあるものです。
もし今、
・実装だけの仕事に少し物足りなさを感じている
・設計や要件定義に関わりたい
・キャリアの次のステップを考えている
のであれば、
上流工程に進むタイミングかもしれません。
私たちは、
金融ITの現場で「考える仕事」に向き合っています。
興味があれば、まずは気軽にお話ししませんか。
※興味があれば、音声でも考えを発信しています。
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