今年の9月、弊社は西区今宿のシェアオフィスから中央区白金へと移転をしました。
この移転において重要なミッションの一つに、「パーティを組みたい」という願望がありました。
いくつかの理由があります
・ソロプレイの限界
元々私は東京のWeb制作会社のフロントエンドエンジニアから、マーケティングのテクニカルコンサルへキャリアチェンジし、独立をした経緯があります。フロント/バックエンドどちらも対応出来るフルスタックなハイブリッドエンジニアという強みを活かしマルチに動いていますが、それらの得意領域を事業に活かそうとすると個人のリソースの壁にぶつかります。RPGでいうところの1キャラでジョブチェンジしまくるやつです。
仮想世界なら1キャラでジョブチェンジを何度しても大丈夫ですが、現実世界ではそうはいきません。寝る暇を惜しんで仕事に没頭している時期が長く続き、自分のパフォーマンスの低下と顧客へのアウトプットのクオリティが低下してしまいました。HPが減り続ける毒状態のようなもの。
更に言えば、東京出身である自分のアドバンテージをフルに利用し、東京に赴いて折衝し福岡に戻って開発と、打って走って守るような形でクライアントワークをほぼ一人でこなしている自分にとっては大きな痛手でした。
またこの頃から、個人の仕事のクオリティだけでは競合他社のアウトプットのクオリティには敵わない事を強く感じるようになっていました。ソロで攻略不可能なダンジョンを見つけてしまったわけです。
例えばWeb制作を例にとると、営業、ディレクション、デザイン、コーディングといった4つの職種が存在し、それぞれの専門分野が存在します。そして、それら職種が協力し合い、最終的なアウトプットを生みクオリティを高めます。これが仮想世界でいうパーティで、現実世界ではチームと言います。ここにソロプレイの限界を感じています。
・傭兵の限界
全ての領域を一人では出来ないので、Web業界ではどこかの部分をアウトソーシングする文化が一般的にあります。いわゆる外部委託をするのですが、同じ方向を向き、同じゴールを見据えて仕事は出来ません。
アウトソーシングをした時点で部分的な作業の切り出しでしかなく、出来上がった制作物は、個々の集合体で納品物としては大丈夫ですが、自分が求める個々のスキルのシナジー効果を感じる事がありませんでした。強化魔法かけられないんです。
単にアウトソーシングが悪いと言うわけではなく、個人と個人のアウトプットの組み合わせが別パーティのアウトプットに匹敵しないという点が課題と感じています。個人と個人にパーティという強化魔法が生まれた時に付加価値を提供出来ると考えています。
・パーティの可能性
独立後に人間とは孤独に弱い生き物であると実感しました。特に感じたのが、何か達成感が生まれた際に一緒に喜べる仲間がいない事、悩みの相談が出来ない事による孤独感。ダンジョンをクリアした時の喜びは同じ時間を共に経験しないと伝わらないと思います。
まだ企業勤めの時に一緒に働いていた同僚、先輩、後輩の存在がここまで大きいものなのかと。一緒に仕事をして案件を納品まで持っていく、通常の企業では当たり前の事がとても大きな事に感じられました。
ずっと一人で仕事をし続けられるのは一種の才能で、私には向いていないという事がはっきりわかりました。仲間と一緒にチャレンジをして何かを達成したいと思う気持ちがますます強くなっています。
・パーティメンバーと作る事業
事業は人と人との強化魔法、連携で無限の可能性を創出すると考えています。
企業をレベルアップさせる正解は一つではないですが、最も重要なのはパーティメンバーと位置づけています。
弊社はベンチャーキャピタルから多額の出資を受けた法人格ではなく、純粋な自己資本で細々と始めた法人格なので、独自の価値観で、働きやすく、居心地のいい場所を作り上げる事が可能です。そして、その一歩を一緒に模索してくれる仲間を探しています。
現在は順調に案件数も増え、今期は黒字に向かって突き進んでいます。
順調に確実に少しずつレベルアップをしています。
楽しいことが出来るパーティメンバーを探しています。
最後に
社員のほとんどがゲーマーです