当社共同代表のひとりである福森は、大手投資会社や外資系人材紹介会社での就業を経て、ストラテジックディシジョン（以下、SD）を創業しました。そんな福森に、創業までの経緯や会社への想いを聞いたインタビュー。後編となる今回の記事では、会社への想い・今後のビジョンについてまとめました。前編はコチラ

「人材業界2.0を作る」というのはSDの大きなテーマですが、人材業界のどういったことに課題を感じていますか？

属人性が強く、再現性あるビジネスモデルが構築できていないことです。また、結果を残すためにはとにかく数をこなしていくべき、という風土が根強く、プロとしての専門性やマインドといった点が軽視されていることも課題と感じています。その結果、行動ありきの過重労働になりがちで離職率が高い、そんな業界構造を変えていきたいですね。

また、前職の外資系企業では人を育てることに対する時間軸がとても短く、判断基準もKPIありきと画一的な点に違和感を感じていました。会社の制度が制約条件となり、1人1人の個性を生かしきれないのは、とてももったいないと。すぐに成果を残すことはもちろん大事ですが、もっと各人の個性を尊重して活かした方が良いのではと思っていましたし、今も思っています。成長に時間がかかる人は、長い目で育てていくべきではと。

こうした多くの課題を感じる中で、自分でそれを解決できるような理想の会社を作ろうと思いSDを設立しました。

今回お話を聞く中で、何度か「理想の会社」というワードが出ていますが、福森さんの思う理想の会社とはどんな会社ですか？

会社には様々な側面があるため、一言で申し上げるのは難しいのですが「高い顧客満足を実現できる、専門性とマインドを兼ね備えたプロフェッショナル集団」が最もイメージに近いですね。一方で「プロ」と呼ばれる世界の人々は、なによりも結果が求められる厳しい環境ですが、我々は「人」を扱う職業である以上、コンサルタント自身も、自分のキャリアや働き方に充実を感じられなければ、本当の意味で良い仕事が出来るとは思いません。

そのため、専門性や改善文化など通じて生産性を高めつつ、働き方のフレキシビリティを高めることで、プロとしての成果と充実したプライベートを両立できる仕組み作りをとても大切にしています。

「改善文化」について言うと、私はトヨタ社の企業文化をとても素晴らしいと思っています。業務上の問題に対して、長期的視点も踏まえた改善案の検討を社員がボトムアップ型で行っていく、そんな企業文化をSDにも根付かせたいと思っています。

そのため、現在も会社のことを大澤さんと二人だけでなく、皆に相談を行い、意見を聞くことを大切にしています。採用についても極力メンバーに参加してもらうことも心掛けていますね。

それに、社外の方からも「SDって、いい会社だよね」といわれる会社にしたいです。そのためにも、柔軟な働き方や自由さは大切にしており、リモートワークやカジュアルな服装での勤務をOKにするなど、極力柔軟性を持った自由な風土作りを心掛けています。

「起業したい」など、自分自身のビジョンや目標を実現するため、といった理由以外では誰も離職しない、そんな会社も理想像のひとつですね。

現在SDでは、IT・コンサル／メーカー／建築・不動産の3つの分野に特化しつつ、ミドル・エグゼクティブ領域のトップエージェントを目指していますが、トップエージェントになった先に実現したいことはありますか？

日本人のキャリア観の成長に貢献したいと考えています。この仕事をしていますと、中国など外国籍の方とお話をする機会も多いのですが、働く事やキャリアに対するマインドセットが全く違うな、と感じることがあります。

日本人の方の場合、経験やスキルが無くても「○○がしたい」など理想だけを求めて転職を希望される方が多く「自分がどんな価値を生み出せるのか、キャリア実現のためにはどのようなスキルが必要なのか」といった視点が欠けていることが多くあります。

一方、例えば中国人の方の場合、「自分の経験を活かせる環境で、より高い裁量と評価を得たい」といったマインドがベースにあり、スキルやキャリアに関する意識が非常に高いです。仮に未経験分野に挑戦する際も、とてもよく勉強をしますし、事前の情報収集も怠りません。我々エージェントに対しても、クライアントの事前情報を多く求めますし、面接対策も惜しみませんので、張り合いをもって、サポートできますね。

中国は順調にGDPを伸ばしており、アメリカすらも2030年頃に追い抜くのではといわれていますが、この成長の背景には、こういった一人ひとりの考え方もあるのではないでしょうか。片や日本では、GDP2位の座を中国に明け渡してから久しいです。少子高齢化など構造的課題も多いですが、転職支援を通じて日本人のキャリア観を成長させることで、日本が今一度、成長し世界から尊敬される国になる、その一助になりたいですね。

最後にこの記事をご覧の方に向けてメッセージをお願いします！

当社はまだまだ創業期で、整っていないことも多くありますが、その分手を挙げれば様々なことに挑戦できる環境です。起業を目標としている方や会社経営に興味のある方、成長志向や知的好奇心の強い方にはぴったりな職場だと思います。

私は代表という肩書きではありますが、会社を作っていく同じチームの一員くらいの気持ちでいろいろと提案してくれるような人が仲間になってくれたらうれしいです！