AIにラフを出させてから考える。エンジニア兼デザイナーのサムネイル制作フロー
こんにちは、iTANエンジニアチームです。
私はエンジニアとしてコードを書きながら、UIデザインやバナー・サムネイルの制作も担当しています。今回は、クライアントの事例記事用サムネイルを作った際に試した「AIの使い方」について書いてみます。
最初に参考画像を探すのをやめた
サムネイルやバナーを作るとき、最初にGoogle検索やバナーまとめサイトで参考画像を探すと思います。私もそうしていました。
でも最近、この順番を逆にしています。
先にAIにラフ構成を出させて、それを叩き台にしてから参考画像を探す。 0→1が得意ではない自分にはピッタリのやり方でした。
なぜかというと、参考画像を先に見てしまうと、どうしてもそのビジュアルに引っ張られるからです。「このレイアウトいいな」と思った瞬間に、自分の中の選択肢が狭まる。結果として、参考に似たものを作ってしまいがちになる。
AIにラフを出させると、良くも悪くも「しがらみのない案」が出てきます。それを見て「この方向は違う」「この要素は使えそう」と判断する。参考画像はその後、方向性が固まってから探す。そうすることで、参考画像が「正解を見つけるための検索」ではなく「方向性を強化するための材料」になります。
AIに任せたこと・任せなかったこと
今回のサムネイル制作で、AIに担当させたのはこのあたりです。
- レイアウトパターンの複数案出し(左右分割、人物中心、数字強調など)
- 各パターンの長所・短所の言語化
- 参考になりそうな画像の検索と収集
一方で、AIに任せなかったのはこちらです。
- 最終的なレイアウトの選択
- 色・余白・フォントの調整
- 「このデザインがクライアントの雰囲気に合っているか」の判断
後者は、クライアントのブランドや文脈を理解していないと判断できないことばかりです。AIはそこを知らない。だから、判断軸を持つのは人間の仕事だと割り切っています。
「AIが出した案は基本使えない」は正しい反応
AIにラフを出させると、案と一緒に「このレイアウトにした理由」も説明してくれます。でも大体、その意図を読んだ瞬間に「そういうことじゃないんだよな」とわかる。
これが意外と有益で、AIの意図を自分のアイデアで補足していく感覚で作業が進んでいきます。「数字を大きく見せたいのはわかるけど、もっとブランドの色を前に出したい」「左右分割の発想は合ってるけど、比率はこっちじゃない」——AIが出した骨格に、自分の判断を肉付けしていくイメージです。
感覚的には、デザインの美的センスはないけど色の組み合わせやレイアウトの知識はある人にラフを作ってもらう、というイメージに近いです。出てきた案をそのまま使うことはほぼないけれど、骨格を見ながら「ここはこう直す」という判断が自分の中からすぐ出てくる。AIのラフが、デザインを8割完成まで持っていく時間を一気に短くしてくれる。残りの2割——細部の詰めや完成度を上げる作業——をサボらずやり切るきっかけにもなっています。
おわりに
AIは、自分に足りないところを少しだけ助けてくれるものだと思っています。でもその「少し」が意外とでかい。
こういう試行錯誤を、チーム内でも気軽に共有できる雰囲気がiTANにはあります。「こんな使い方してみた」を夕会でちょっと話す、それがチーム全体の引き出しを増やしていく。そういう文化の中で働きたい方、ぜひ一度話しましょう。