事業家創造株式会社。その名の通り、世の中に多くの事業家を輩出したいと考えている会社があります。そんな事業家創造株式会社を率いるのが、代表取締役社長・大河内 晃己です。一般的な社会人とも、起業家とも違う異質なキャリアを歩んできた大河内。そのプロセスと、事業家創造株式会社のこれからについて聞きました。
独立して取り組んだシェアハウス事業で、二十歳にして数千万の借金を背負うことに
——大河内さんは、いつからスタートアップや起業に興味があったのですか?
そうですね。高校生の頃から起業に強い興味があり、学生時代から授業はそっちのけで、事業戦略や起業についての本を読んでひたすらインプットをしていました。
高校入学時はサッカーに熱を入れていたのですが、その先にプロを目指したかったわけでもなく、皆と同じように大学に進むのもなんとなく面白くないと感じていました。となると、卒業後は仕事をするしかない。当時はビジネスについて何も知らなかったので、自己啓発本、「マーケティング大全」のような本を読んで知識を蓄えていました。また、情報処理の先生のもとに行ってはシステムについて聞いて、学びを深めていました。
——そもそも若い頃から、起業に興味があったのはなぜですか?
正直に話すと、当時の気持ちは「お金持ちっていいな」くらいのものでした(笑)。加えて、人と同じ道を選ぶのを退屈に感じてしまい、好きなことをしたい気持ちが強かった。だから、ビジネスの道を選ぶのは必然だったようにも思います。
その後、高校3年の12月頃に、起業した先輩に誘われてスタートアップ企業にジョイン。18歳のときに創業メンバーとして、不動産テックの会社で働き始めました。
——高校生でスタートアップへジョインですか…。大学進学は目指さなかったのですか?
進学はしました。ただ、大学の勉強よりもビジネスの方が圧倒的に面白かったですし、仕事も忙しかったので、結局は入学後1年足らずで中退を選択しました。時期を同じくして、地元関西から東京に上京。仕事に軸足を置いた生活がスタートしました。
——その後、具体的にはどのようなキャリアを歩んできましたか?
高校在学中にジョインしたスタートアップは、半年少しほどで上場会社に買収されて、その後数社で業務委託としてさまざまな会社でPMとして仕事を進めていました。
そこで、ベンチャー・スタートアップ関係者向けのイベント運営、CtoCサービスのマーケティングなどの仕事を受けながら、次に何をするかを考えていました。
それから、独立してシェアハウス系の事業を立ち上げました。全国に約15のシェアハウスを作り、初動3ヶ月ほどで2~3億の売上が生まれました。「これはいけそうだ」と思っていたのですが、そんな矢先に、ディベロッパーが倒産。シェアハウスに入りたいとお金を払ってくれるお客さんはたくさんいたのにも関わらず、キャッシュフローが回らず、家や部屋といった商品が無い状態に陥ってしまいました。それで、二十歳で数千万の借金を背負うことになりました。
——二十歳で数千万ですか…?
そうです。消費者金融からの借り入れもあったので、毎朝あらゆる消費者金融からの電話で起きる生活をしていました。なんとか返さなければいけない。その一心で猛烈に働いていたのがこの時期です。たとえば、クライアントに「3日で納品してもらえますか?」と頼まれれば翌朝に納品し、「次の仕事はありますか?」と聞く。そうして3倍速で働いて、数千万の借金はなんとか3ヶ月ほどで返済しました。
この経験を通じて、「自分が手を動かすのではなく、取ってきた案件を外部のパートナーに依頼する」という形で、スピードもクオリティも上げるという働き方を身に着けました。借金返済後も、クライアントへの企画・提案を私が、その先の実働をパートナーのマーケターやクリエイターが担当するという座組で、多数の案件をこなしていきました。
——当時はフリーランスとして、受託で仕事をしていたということですね。その後はどのような働き方をされていたのですか?
あるとき、知り合いの方から会社を手伝ってほしいと声をかけられました。聞くと、キャッシュアウト寸前という危機的状況でした。そこで、SNS専属の代理店事業をしましょうと提案し、事業の立ち上げ・組織編制・資金調達と、事業再生するためのありとあらゆる動きを引き受けていました。実質的にはCOOの動きをしていました。
一定期間必死で動くと、その会社は何とか経営が落ち着いてきました。「どうにかしてほしい」と依頼され、私自身の感覚としても「どうにかなってきた」という感じもあり、その段階でその会社を離れることにしました。
優秀な人材を100万人、輩出し続けることこそが事業家創造のミッション
——その後、ライフスタイルアクセント株式会社(「ファクトリエ」運営会社、以下ファクトリエ)に入社されています。この意思決定の背景を教えてください。
それまでの私は、クライアントからのオーダーに応えて動く、いわゆる受託の仕事に多く携わってきました。しかし、そういった仕事を長く続ける中で、代理店としてできることの少なさに気づき始めていました。たとえば、売上を作るために実施したほうが良い施策が明らかでも、現場が協力してくれなければ成り立ちません。一方、事業側に回ればなんでも自分の手ででき、ソリューションの幅が広がると感じました。
また、カルチャーの強い環境に行きたいと思ったのも、ファクトリエを選んだ理由です。前職ジョイン後、たしかに「売上」の観点から見ると事業を立て直すことができました。しかし、売上・利益しか負わず、カルチャー作りを疎かにしていたために、どんどん人が辞めて行ってしまったんです。カルチャーを作れなかったのは、自分の力のなさに原因がある。カルチャー醸成、組織作りの力をつけるためにも、カルチャーの浸透しているファクトリエで力をつけようと決めました。
——事業家創造株式会社に社長としてジョインすることになった経緯を教えてください。
創業者の松村が社長ポジションを募集していたことがきっかけです。元々、松村とはXのDMを通じて繋がり、定期的に自身のキャリア相談をしていました。
代理店サイド、事業サイド、どちらを経験しても人に対する課題にぶつかった。HRの領域を学ぼうと興味はあったものの、ずっとBizDev職だったためにHRの知見はなく、どこかの企業のHRに未経験として入社すべきか、独立してクライアントのHRの設計から入り込むべきか——そんな相談だったと思います。
そのときに、「そもそも何を解決すれば、企業にとってプラスになるのか」を壁打ちしたんです。そうしたら、「どこへ行っても価値提供ができる人材を自分たちで輩出し続ければ、よりよい社会に貢献できるのではないか」となったんです。
“人に関わる仕事”というと、人事やHRコンサルタントがイメージされがちです。しかし、自分が事業を行う側として、自社の社員を育て、彼らが卒業して世界で広く活躍してくれれば、それが一番いいはず。そんな話から、そのビジョンを達成する会社を創ろうよ、と二人で意気統合しました。
——とはいえ、他にも多数のキャリア選択肢があった中で、人や組織課題に向き合おうと意思決定されたのはなぜでしょうか?
シンプルに楽しいから、というのが大きいです。
もう少し補足すると、少子高齢化が加速する今、一人ひとりの生産率向上は必要不可欠です。それには、若手の成長、もっと言うと、若手が成長できる環境が求められます。しかし、一般的な採用活動は、サービスがあり、サービスのKPIやそれに合わせた組織図があり、組織図に必要なポジション(人)を採用します。そのため、個人が描きたいキャリアにまで企業側がコミットするのは難しい。
そういった理由から、世の中に「本質的に個人のキャリアに向き合う会社」が少ないのであれば、自分たちがつくればいいと思ったんですよね。そうして自分たちの会社から輩出された人たちがどんどん活躍してく世の中になったらきっと面白いな、と。
さらに、僕はさまざまな企業でマーケティングやECサイトの運用・コンサルティングを行ってきました。新規事業を作り、事業の成功を目指しながら人を育てるよりも、私が経験してきたこれまでのキャリアを余すことなく全てを伝えたほうが効率が良く、確実な成長を目指してもらえるはずだと思い、人材育成を目的に、育成の手段としてのプロジェクトマネジメント事業を主軸に据えました。
「できない」はいらない、どうやったら「できる」のか
——会社として大切にしている価値観を教えてください。
クライアントに対して、社会に対して、価値を作れているかをいちばん大切にしています。その先に生まれるのが起業家であっても、事業責任者であっても、NPO法人の代表でもいい、とにかく価値を作れる人材を育成したいと考えています。
たとえば、クライアントが求めているものに対して期待値通りのものを納品するだけなら、その案件を受けるのはうちでなくても良くなってしまいます。120%で納品する、だから事業家創造に頼んでよかったと思ってもらえる、それが重要です。
アウトプットだけ120%にすることは時間をかければできるかもしれません。ですが私たちが大切にしているのは、戦略的に実行し、再現性を持たせること。そこまでできてはじめて、価値が生まれると思っています。
期待以上の価値を生む、そのために私たちは、一般的な“コンサル”の枠を超えた業務支援を行います。たとえば、クライアントの担当者の1on1を私たちが行ったり、他部署と関係値を作ってワークフローがスムーズに進行するようにサポートしたり。そこまでできる代理店はいないと自負しています。
——クライアントの期待値を超えるために徹底している点は?
成果を出すためだったら、やれる仕事は全部やります。私たちは、週次でKPIにコミットし、現場から数字の報告をもらっています。その数字に関するレポーティングを自分たちでやらないのは、現場メンバーに主体性を持ってほしいから。そして、仮にKPIが未達だった場合はデイリーでのKPIも確認し、その数値によって「今日はこの施策を回しましょう」「昨日やった施策の成果はどうでしたか?」と、日次で、現場メンバーとともに数字にコミットしていきます。
時には、社内の体制に干渉するケースもあります。成果の創出においてボトルネックになっているのが人間関係や教育体制なのであれば、そこまで踏み込んでコミットしていきます。
顧客へ成果を出すためには全部やる、事業家創造のコアバリューは「目標達成プロジェクトマネジメント」といえるかもしれません。
——そのほかに、会社で大切にされているカルチャーはありますか?
「できない」を嫌う会社です。「できない」と言っている暇があるなら、どうやったら「できる」のか考えてアクションしろ、というのが共通言語。執行役員・藤本のインタビューでも語られていますが、できる方法を考えるためだったら、私から1日に数十回のフィードバックをしますし、「具体的な提案を持ってきて」と厳しくアクションを促したりもします。
実際に藤本も、それに応え、食らいついて来たからあれだけの成長がありました。自分の成長に貪欲でなければ居づらくなるし、貪欲であればあるほど楽しくなる。事業家創造は、そんな会社です。
——大河内さんが若手育成の観点で、大切にしている点は?
わからないことは、聞いてくれれば、代表の私からすべて教えます。マネジメントレイヤーの方の中には、若手からの質問に対して、「時間を奪われて嫌だ」と感じる人もいるかもしれません。ですが、私は意識的にすごく干渉しますし、むしろ積極的に「代表の時間を奪え」と伝えたりもしています。
なぜなら、それが成長への何よりもの近道だから。遠慮や、空気を読むなんて行為は一切必要ありません。自分が成長するための手段はなんでも取ってほしいですね。
——入社後、活躍するまでにどのくらいの期間を要しますか?
入社後スピード感を持ったオンボーディングを行い、1~2ヶ月で2,3社のクライアントを持ちます。クライアントを持つということは、その企業の事業責任者と同等の動きをするということ。最初は私がサポートを行いながら、まずは事業責任者としての独り立ちを目指してもらいます。また、担当するのはコンサルワークだけではありません。営業、クライアントの担当者との1on1、月間の振り返りとレポーティング、会食にも1人で行ってもらいます。
その後、早ければ3ヶ月でクライアントを持って正式にプロジェクトマネージャーになってもらいます。粗利を出せるようになるまでは、入社から半年といったところでしょうか。入社半年を経過したら、予算管理、予算達成、施策実行、振り返りまで、文字通りすべてを担当します。ご想像の通り、すさまじい強度とスピード感になると思います。
それを経験したうえで、プロジェクトマネージャーで居続けるのか、事業家になる道を選ぶのか、他の職種を選ぶのかは本人次第です。起業するって、シンプルに大変なんですよね。寝ても覚めても会社の数字について考えなければいけない仕事なので、誰しもにそれを求めているわけではありません。
事業家を志さないのであれば、その人にあったポジションを社内に作るだけなので、全員事業家を目指さなければいけないわけではありません。もし目指す人がいるのであれば、子会社の社長みたいなポジションを自社に作っていくことが経営者としての役目かな、と考えています。
“信頼”を大切に、人に徹底的に向き合う
——なぜ、それほどまでに人やクライアントへの向き合いにこだわるのでしょうか。
先にお話しした通り、1度目の起業のとき、二十歳にして大きな借金を背負うことになりました。すると、事業が上手く行っていたときには良くしてくれた人たちが、失敗をきっかけにどんどん離れていってしまったんです。
でも、そんな状況の中でも私を見放さずに、助けてくれる人がいた。新しい仕事をくれたり、アドバイスをくれたり、どん底にいるときに手を貸してくれる人がいたんです。それ以来、自分の中に“信頼”を大切にするといった信念が強くあります。
一緒に働くメンバーに対しても、クライアントに対しても、人として関わる以上は、“信頼”を大切にして、徹底的に向き合いたいなというスタンスは常に持っています。
——今後の展望を教えてください。
3年後、5年後に何か大きな新規事業を計画しているわけではなく、プロジェクトマネジメントの事業を主軸に、今の延長線上を粛々と進んでいくイメージを持っています。ただ、メンバーがやりたければ新規事業を作ってもいい。今後の方向性としては、事業軸に強いこだわりがあるというよりも、メンバーの育成など組織軸を最優先に、状況に応じた柔軟な選択をしていきたいと考えています。
——現在採用を強化されてると思いますが、マッチするのはどのような人でしょうか。
先ほどお話したように、成長に貪欲で、負けず嫌いな人は向いていると思います。加えて、数字にコミットする力も重要です。入社した人がみな事業家を目指すと想定すると、数字へのコミットメントは欠かせません。しかし、若手のうちは、どの変数に対してアクションを取れば数字が上がるのかイメージが持てないのが現実だと思います。そういうときは、行動量で担保するしかありません。質は私たちと一緒に高めていけば良いだけなので、まずは行動量。泥臭くアクションできる胆力を持った方と一緒に働きたいです。
——最後に、入社を検討している方へのメッセージをお願いします!
上場やM&Aを目指す会社も多くありますが、実は私個人としては、それらにはあまり興味がありません。20億、30億と売上を作るよりも、他人よりも数倍努力して、結果を出していく事業家、起業家を育てるほうが世の中にとっても良いと思っています。私が働いていて一番嬉しい瞬間も、メンバーの成長にあります。
事業家創造は、決して楽な環境ではありません。学ぶべきことの量も、フィードバックの量も圧倒的で、スピードも求められます。ですがその分、成長スピードも速く、機会も多い。「個人が成長するのがベスト」と大々的に言う会社は、世の中にそう多くはありません。
だからこそ、成長欲求が高い若手には最適な環境を提供できると自負しています。一人でも多くの、成長欲求の高い方の応募をお待ちしております!