今回は日本が抱える労働力不足について
・どのようにその課題を解決していくのか
・なぜ、外国人労働者の受け入れを行うのか
についてお話します。
【外国人労働者は『必要』なのか?現場から見えるリアルな声】
外国人労働者の受け入れは、賛否が割れて当然のテーマです。 治安や文化摩擦への不安、制度への疑問、現場負担の増加…いろんな声があります。 一方で、私たちが日々向き合っているのは、もっとシンプルな現実です。
"人がいないと、社会は回らない"ということ。
Care Earthがなぜ“外国人労働者の必要性”を語るのか。そして、どのように受け入れていかなければいけないのか。現場からのリアルな視点で整理します。
【いま起きているのは『一時的な人手不足』という課題ではない】
人が足りない。採用しても定着しない。現場が回らない。この状況は、景気の波のような一過性ではありません。根っこにあるのは、少子高齢化による"働き手そのものの減少"です。つまりこれからは、どれだけ頑張っても「国内だけで必要人数を確保する」のが難しくなっていく。
実際、2035年に日本は「1日あたり1,775万時間」の労働力が不足するとされています。これは、労働需要が1日あたり34,697万時間ある一方で、労働供給は32,922万時間にとどまるという見通しです。
この不足分は、働き手に換算すると約384万人相当とも示されています。
さらに重要なのは、「働く人の数が増えても不足が解消しない」点です。推計では就業者数(労働供給)は2023年の6,747万人から2035年に7,122万人へ増加する。一方で、1人あたりの年間労働時間は2023年の1,850時間から2035年に1,687時間へ減少していく見込み。これは、シニア層を中心に就業者は増える一方で、短時間就業の比率が高まりやすいことに加え、働き方改革などで長時間労働が抑制される方向にあるためです。結果として、労働力不足は2023年より1.85倍深刻化するとされています。
この前提がある以上、企業の採用努力だけで解決する話ではなく、社会全体で“働き手をどう確保し、どう活かすか”を設計するフェーズに入っています。
※出所:パーソル総合研究所・中央大学「労働市場の未来推計2035」等を基に作成
【外国人労働者は「代替」ではなく、社会を回すための選択肢】
よくある誤解が、「外国人が日本人の仕事を奪う」という構図です。 「外国人を雇うくらいなら、日本人を雇えばいい」 — そんな声もよく聞きます。しかし、現場はそんなに単純ではありません。
人手不足が深刻な業界では、日本人を採用したくても応募が集まらない。採用できても、仕事内容や働き方が合わず早期離職につながるケースもあります。そして今、あなたは人手不足を身近に感じることは少ないかもしれません。でも影響は、ある日突然「生活」に出ます。
物流が回らなければ、荷物が遅れる/希望日に受け取れない/再配達が成り立ちにくい。外食・宿泊は営業時間の短縮、介護・建設は提供そのものが追いつかない状況が増えていきます。
つまり人手不足は、企業の採用課題にとどまらず、「便利で住みやすい日本」の前提が崩れていく問題です。生産性や供給力にも影響し、回り回って日本の経済力の低下にもつながっていく。
だからこそこれは、「外国人を受け入れるか否か」という二択の議論ではありません。 少子高齢化によって日本人だけでは賄えない現実がある以上、外国人を受け入れることは、もはや必然的な選択肢になっていきます。
そして実際に国の制度も、特定技能などに代表されるように、受け入れを前提に「どう活躍してもらうか」を整える方向へ動いています。言い換えると、外国人労働者は“誰かを押しのける存在”というより、社会の機能を維持するための現実的なピースになっています。
【「受け入れれば解決」ではない。問題の本質は“運用”】
ここが一番大切な前提です。「受け入れれば解決」ではありません。仕組みがないまま受け入れれば、現場の負担や摩擦が増え、結果として社会の不安も大きくなるからです。
実際に問題になりやすいのは、国籍そのものではなく「運用」です。 たとえば、ルールや文化の説明不足、生活面の孤立、職場での指示や相談導線の不在。こうした小さなズレが積み重なると、本人も職場も疲弊し、トラブルや離職につながってしまう。
だから私たちCare Earthは、ただ人材をつなぐのではなく、共生が回る状態をつくることに力を入れています。
日本の文化や働き方の理解、マナー教育、生活面のサポート、そして受け入れ企業側の運用整理まで含めて、安心して働ける・受け入れられる環境を整える。
外国人雇用の議論を“賛否”で止めず、摩擦を減らして社会を回すところまで実装する。それが私たちの役割だと思っています。
【結論として、私たちはこう考えています。】
私たちは、外国人労働者の必要性は構造上、今後さらに高まると考えています。 ただし大事なのは“人数”ではなく、受け入れを成功させる運用の仕組みです。 このテーマは、賛否で割れて当然です。
ただ、感情論で終わらせると、現場は今日も疲弊し、この問題は大きくなっていく一方です。
だからCare Earthは、現場の運用を整えることで、「不安」を減らし、「共生」を現実にしていく側に立ちたいと思っています。