「このまま人生が終わる時、もう少し攻められたなと思いたくない。」
それが、私が大手企業を辞めた理由の一つでした。
新卒で入社したパーソルで約8年間、
人事として採用や人事管理の仕事に携わってきました。
周囲から見れば順調なキャリアだったと思います。
実際に仕事にもやりがいを感じていましたし、人にも恵まれていました。
それでもどこかで、
「このままでいいのか」という感覚がありました。
そして現在、私はM&C CreationでCOOとして事業運営に携わっています。
この1年間は間違いなく人生で最も苦しく、そして最も成長を実感した1年間でした。
今回は、大手企業からベンチャーへ飛び込んだ私が感じた
リアルな苦労と成長についてお話ししたいと思います。
安定した環境を離れて挑戦を選んだ理由
パーソルでは採用、人事管理など幅広い業務を経験させてもらいました。
大手企業ならではの仕組みや制度も整っており、
本当に多くのことを学ばせてもらった環境です。
一方で、人生について考える機会も増えていきました。
30代を迎え、結婚、出産、住宅購入など、
人生の大きなイベントが少しずつ現実味を帯びてきます。
そんな中で思ったんです。
「挑戦するなら今しかないな」と。
年齢を重ねれば重ねるほど、守るものは増えていきます。
だからこそ、自分がまだ身軽に動けるタイミングで挑戦してみたいと思いました。
想像以上だった『やること多すぎ問題』
ベンチャーに入って最初に感じたのは、
「やること多すぎるな」ということでした。
大手企業では役割分担がされています。
採用担当、営業担当、経理担当、マーケティング担当。
それぞれが専門性を持って業務を進めています。
もちろん私自身も幅広い業務を経験してきたつもりでした。
しかし実際に飛び込んでみると想像以上でした。
採用。
営業。
組織づくり。
事業運営。
クライアント対応。
意思決定。
あらゆることに関わります。
業務一つひとつは嫌いではありません。
むしろ面白い。ただ問題は種類です。
次から次へと異なるテーマが飛んできます。
気づけば、「価値を出すこと」ではなく、
「タスクを消化すること」が目的になっていました。
本当はもっと考えたい。もっとこだわりたい。
もっと良いアウトプットを出したい。
そんな葛藤を抱えながら仕事をしていました。
当時はかなりしんどかったです。
ただ今振り返ると、その環境こそが自分を
最も成長させてくれた環境だったと思っています。
COOになって初めて知った『意思決定の重み』
大きな転機になったのはCOOへの就任でした。
COOになって気づいたことがあります。
それは、「社内に正解を持っている人がいない」ということです。
大手企業時代も、もちろん自分で考えてはいました。
ただ最終的には上司、そのまた上司へ確認を行い、
承認を得て進めることがほとんどでした。
良く言えば安心感があります。
一方で、最終責任を負う場面は多くありません。
しかしベンチャーは違います。
「どうしますか?」と聞かれた時、
「それを決めるのが自分だ」という場面が何度もありました。
誰も正解を持っていない。
だからこそ、自分で決めるしかない。
最初は怖かったです。
でも少しずつ、自分で決める。
責任を持つ。やり切る。
そんな感覚が身についていきました。
重圧は確実に増えました。
でも同時に、今まで味わったことのない成長実感も得られました。
10円ハゲができた話
正直、一番苦しかった時期もあります。
COOになった直後です。
当時の私は、
「自分が一番頑張らないといけない」
「自分が全部やらないといけない」
「なんとしても目標を達成しないといけない」
と思っていました。
その結果、仕事を抱え込みました。
そして見事に仕事が回らなくなりました。
様々な人から指摘を受け、
何から手を付ければいいか分からなくなり、
ストレスで10円ハゲまでできました。
今振り返ると、
COOとして必要だったのは
「自分が頑張ること」
ではなく、
「チームで成果を出すこと」
だったと思います。
当時は本当に余裕がありませんでした。
完璧主義を手放して見えた景色
そんな状態から立ち直るきっかけになったのは、代表からのある言葉でした。
「理想とのギャップと向き合うことも大切だけれども、
スタート地点と現在を比べた成長幅にも着目した方がいい」
私はずっとできていないこと、
足りないこと。目標との差。
そればかりを見ていました。
でもその言葉を聞いた時、
「1年前の自分と比べたら相当進んでいるな」
と初めて思えたんです。
ベンチャーは会社も人も急成長が求められます。
毎年、毎月、大きな目標を掲げています。
だからどうしても、
「頂上までまだ遠い」ことばかりに目が向きます。
でも振り返ると、
とてつもない距離を登っている。
そう思えるようになりました。
完璧主義を手放せたことは、この1年間で最も大きな学びだったと思います。
COOに挑戦できたことが一番の財産
転職して良かったと思う理由は何か。
そう聞かれたら「COOに挑戦できたこと」
と答えるそうです。
人生で会社のCxOに挑戦する機会はそう多くありません。
もちろん大変です。責任もあります。
プレッシャーもあります。
でも、「もう少し攻められたな」
と思って人生を終えることの1つは減らせた気がしています。
しんどさも経験もセットで、
良い30代を過ごせていると思います。
最後に|挑戦は小さくてもいい
もし今、
仕事は順調。大きな不満もない。
でもどこか物足りない。
そんな感覚を抱えている人がいるなら。
僕は挑戦した方がいいと思います。
ただし、いきなり転職しろとも独立しろとも思いません。
副業でもいい。
今の仕事で少し背伸びしたチャレンジでもいい。
大切なのは挑戦することです。
私自身も副業から始まりました。
大手企業を手放すことはリスクもあります。
だからこそ、小さく始めるのもおすすめです。
ただ一つだけ言えることがあります。
結婚・出産・介護など
年齢を重ねるほど、挑戦しづらくなるイベントは増えていきます。
だからこそ、
「若い時に挑戦しておけばよかった」
その後悔しないでほしい。
もし少しでも挑戦したい気持ちがあるなら。
その気持ちを大切にしてみてください。
その先には、今まで見たことのない景色が待っているかもしれません。