2024年8月29日(水)19:00~21:00に第2回マーケティングゼミ#顧客理解編を弊社代表・田岡と平安伸同工業CXO・大川さんとの対談形式で約20名の方向けに実施しました。
マーケティングゼミ#顧客理解編の概要
今回は6つのテーマに絞り、顧客理解について参加者も交えながらディスカッションを行いました。
- テーマ01:顧客理解はそもそもなぜ重要か?
- テーマ02:顧客理解のために何を実施すべきか?
- テーマ03:顧客へのリサーチ・インタビューで重要なことは?
- テーマ04:顧客インサイトを具体的にどう発掘するか?
- テーマ05:顧客インサイトを顧客体験や企画に落とし込むためには?
- テーマ06:顧客理解の重要性を社内浸透させるには?
ディスカッションの中からポイントを抜粋してご紹介致します。
テーマ01:顧客理解はそもそもなぜ重要か?
大川さん
「売上の最小単位はお客様である」というシンプルな考えを持っています。もちろん、商品を卸す取引先も大切なお客様ですが、さらに重要なのは、その先にいる消費者を理解し、そのニーズに基づいてものづくりをすることだと考えています。
田岡
自分たちのビジネスが何によって成り立っているのかを考えた時、「お客様にお金を払っていただき、その対価として価値を提供していることが、すべての始まり」であると気づきます。だからこそ、お客様が何に困っているのかを理解すること、つまり顧客理解は非常に重要だと考えています。
テーマ02:顧客理解のために何を実施すべきか?
大川さん
「お客様の目線で世界を見る」ことが最も重要だと考えています。具体的には、顧客インタビューの際に「話は聞くが、意見は聞かない」という姿勢を取ります。顧客の行動について語ってもらい、その行動を追体験しながら、「この時、この人はどのような気持ちだったのだろうか?」と想像します。そうすることで、「こうしたら喜ぶだろう」というポイントを見つけ出すことができるのです。
田岡
「顧客が置かれている環境を観察する」ことが重要です。実際にお客様の家を訪れてリサーチすると、多くの気づきを得られます。家の大きさや雰囲気、想定外の商品の使い方など、環境を観察することで新たな発見が生まれます。その際、その人の5W1H(Who、What、When、Where、Why、How)を観察することも大切だと考えています。
テーマ03:顧客へのリサーチ・インタビューで重要なことは?
大川さん
インタビューで顧客の行動を把握する際のコツとして、「なぜですか?」と質問することを禁止しています。インタビューの際には、相手に商品を購入した時の状況を思い出してもらうことが重要で、その中からヒントを得ることができます。しかし、「なぜですか?」と尋ねると、相手はその質問に答えることに集中してしまい、自由に話しづらくなってしまいます。話をしっかり聞いた後でなら、「なぜ?」と尋ねるのは問題ありません。
テーマ04:顧客インサイトを具体的にどう発掘するか?
大川さん
エクストリームなユーザーの声に注目しがちですが、実際には、顧客一人ひとりの行動が重なる部分にこそヒントがあると考えています。物を購入する際の心理は、実はそれほど多様ではなく、一定のパターンに分類できます。そのパターンの中で課題が見つかれば、それを解決するために取り組むというシンプルなアプローチが大切です。
田岡
「顧客の行動や現象を直接見に行くこと」が重要です。顧客が置かれている状況は、実際にはそれほど複雑なものではありません。現場から得られた情報をもとに仮説を立て、そこからさらに深堀りしていくことが大切だと考えています。
テーマ05:顧客インサイトを顧客体験や企画に落とし込むためには?
田岡
社内のさまざまなステークホルダーを巻き込んで企画を進めるために重要なのは、顧客インサイトをシンプルに、一言で表現することだと考えています。インサイトが短く明確にまとめられていないと、関係者に理解されにくく、結果として企画が実行に移せず、ビジネスゴールにも結びつきません。
テーマ06:顧客理解の重要性を社内浸透させるには?
大川さん
経営層に対しては、会社の長期的なビジョンやミッション、さらには売上と結びつけて、顧客理解の必要性をさまざまな方法で繰り返し伝えることが重要だと考えています。メンバーに向けては、社内勉強会を通じて共通の言語を作ったり、ワークショップを通じて顧客理解の価値を体感してもらうことが大切です。
田岡
顧客が何に困っているのかを具体的に把握し、それを解決することが自社のパーパスにつながっていることを、エモーショナルに語ることが重要だと考えています。熱意を持って伝えることで、そのメッセージが大きな力となり、社内に浸透するのではないでしょうか。
suswork株式会社について
suswork株式会社は、外資系メガブランドで活躍したマーケティングの専門家が多数在籍する戦略グロースファームです。マーケティング戦略の立案・実装を通じて、スタートアップや大企業の事業のさらなる可能性を拓き、飛躍的な事業成長に貢献します。