こんにちは、mui Lab 採用チームです。mui Labでは現在、くらしに寄り添う次世代プロダクトの開発に挑戦するエンジニアを募集しています。
今回お話を伺ったのは、オムロンを経てmui Labに入社し、現在はプロダクトオーナーとして新たなプロダクト開発をリードする木原さん。大手企業での開発体制と、mui Labならではのスピード感や裁量の違い、そして「未来のくらしのあたりまえ」をつくることへの想いについて、聞きました。
テクノロジーセンター Systems Architect 木原 裕太(Kihara Yuta)
大学院で情報工学を専攻後、大手電機メーカーで組み込みLinuxエンジニアとしてキャリアをスタート。 エネルギー領域でゲートウェイ・モニター機器の開発やクラウド連携、システム設計に携わり、11年間の経験を経て2024年に mui Lab にジョイン。 現在はスマートホーム領域でHEMS・IoTアーキテクトとして、自社プロダクトの新規開発やAIを活用したエネルギーマネジメント技術の開発をリードしている。
専門技術を生かして就いたファーストキャリア
——初めに、これまでの木原さんのキャリアについて教えてください。
幼い頃からコンピューターに興味があり、中学生の頃から独学でプログラミングを始めました。そのまま興味に従って高校・大学ともに情報系の進路に進み、大学では主に画像処理の分野を専攻しました。当時の「機械学習」、今でいうAIの領域の中でも、特に画像認識の技術に興味を持ち、その領域を中心に研究していました。CT画像解析によるがんの発見にもつながる可能性のある分野だったので、技術の社会実装を意識しながら学んでいました。
——ファーストキャリアは、オムロンと伺いました。
はい。純粋に技術が好きだったので、「技術力のある会社で働きたい」という軸でオムロンに入社しました。 選んだ理由は、画像認識の分野に強みがあり、学生時代にインターンへ参加した経験もあって、よく知っている会社だったからです。一人ひとりの人間性を尊重し、相互理解を大切にする社風があり、技術だけでなく、「人」をちゃんと見てくれる会社だと感じたのを覚えています。
——オムロンではどのような仕事を担当されていたのですか?
新卒で入社した直後は、工場向けネットワーク機器の開発部門に配属されました。工場内に設置されるセンサーやサーバー、それらをつなぐネットワーク機器など、いわゆる組み込み系の開発に携わっていました。その後、事業再編をきっかけにエネルギー領域の新規事業チームへ異動し、太陽光発電や蓄電池、V2H(Vehicle to Home)といった家庭向け電力設備のシステム開発に関わるようになりました。
そこでは、家庭に設置される電力設備をネットワークにつなぎ、発電量や蓄電状況が分かるモニター機器の開発、UI設計などに携わりました。一般の方が日常的に触れることのない設備の状況を見える化することで、家庭とエネルギーインフラをつなぐ、重要な役割を持つシステムでした。
——特にやりがいを感じた取り組みは何ですか?
印象に残っているのは、太陽光発電や蓄電池のシステムをクラウドと接続するアーキテクチャの設計・推進です。家庭内の設備とクラウドを結びつける仕組みをゼロから設計し、形にしていきました。
最終的にそのプロダクトは「遠隔モニタリングサービス」としてリリースされ、現在も活用されています。エンドユーザーだけでなく、販売店や保守担当者が設備の状態や異常を横断的に確認できる管理サイトのような役割を果たしており、自分が関わった仕組みが現場で役立っていることに大きなやりがいを感じました。
配属から数年経つ頃にはエネルギー関連の開発が拡大し、チームは5〜6名ほどの体制に。先輩が少ない環境の中で、次第にプロジェクト全体を見る役割を任されるようになりました。最終的にはシステムアーキテクトのような立場で、設計方針や技術選定などを担っていました。一方で、管理業務も増え、自分の手で開発する時間が減っていったことが、次のキャリアを考えるひとつのきっかけにもなりました。
エンドユーザーの体験にこだわりたい。生活に影響するプロダクト開発を志しmui Labへ
——本格的に転職を考えた背景は何だったのでしょうか。
オムロンでの仕事は、とてもやりがいがありました。特に、太陽光発電や蓄電池などのシステムをクラウドとつなぐプロジェクトでは、商品企画、設備側のエンジニア、クラウド側のエンジニア、運用・保守チームなど、本当に多くの人が関わっていました。その中で、間に立ちながら仕様を調整し、全体を形にしていくプロセスは、自分にとって大きな学びと成長の機会だったと思います。
ただ、プロジェクトの規模が大きくなればなるほど、関わる人数も増え、次第に「新しいものを自由に作る」というよりは、「いかにコストを抑えて、品質を担保するか」という視点が強くなっていきました。開発するプロダクトやサービスは、最終的にはエンドユーザーに届くものではあるのですが、実際には販売店や工務店向けのBtoBの視点で作られる部分が大きく、どうしても「使う人の顔」が遠く感じる場面もありました。
本当は、エンドユーザーにとってどうすればもっと使いやすくなるのか、という部分にこだわって作っていきたかったのですが、コストやスピードが優先されていく流れの中で、そこに最後までこだわり続けるのは難しくなっていきました。せっかく仕事をするのであれば、使う人の顔が見える環境の方がよいのではないか。そんな思いが強くなり、転職を決めました。
——転職活動では、どのような軸を置いていたのでしょうか。
第一に、技術の幅をもっと広げたいという思いがありました。これまでハードウェア寄りの領域を中心に経験してきたので、これからはクラウドの技術にも本格的に挑戦してみたい。また、受託ではなく自社のプロダクトを持ち、それを自分たちの手で育てていける環境に身を置きたいとも思っていました。
さらに、できればBtoCで、エンドユーザーに直接届くサービスに関わりたいという気持ちも強くありました。ユーザーの反応やフィードバックがダイレクトに返ってきて、「自分たちの仕事が、誰かの生活にどう影響しているか」を感じられる企業やプロダクトを中心に企業選びをしていました。
——mui Labを知ったきっかけは何だったのですか?
正直に言うと、当初はスタートアップに転職する気持ちはあまりありませんでした。ですが、複数の転職エージェントの方から「mui Labは木原さんに合うと思います」と紹介してもらいました。
最初に強く印象に残ったのは、「UI/UXをここまで大切にしている会社なんだ」ということ。これまで自分の周りにはデザイナーがほとんどおらず、前職ではデザインもエンジニアが考える環境だったので、デザイナーが複数在籍し、デザインを軸にプロダクトを考えているmui Labの組織に、とてもワクワクしました。そして、muiボードのように、これまでにない体験を自社のプロダクトから生み出そうとしている姿勢にも大きな魅力を感じました。
——入社の決め手になったのは何でしたか?
事業やプロダクト、ビジョンには強く共感していた一方で、「スタートアップであること」への不安が最後までゼロになったわけではありませんでした。ですが、muiがこれまでに多くの大手企業と協業・提携してきたことや、数々のアワード受賞歴があることを知り、外部からきちんと評価されている会社なのだと実感でき、それが背中を押してくれました。
また、面談の中で代表の大木さんから「今後はエネルギー領域を拡大していきたい」という話を聞けたことも大きかったです。「ここなら、自分のこれまでのキャリアを活かして事業に貢献できる」。そう思えたことが、最終的な自信につながりました。
技術の幅を広げつつ、エンドユーザーに向き合ったものづくりができ、新しいことにも挑戦できる。そう確信し、入社を決めました。
一見難しいエネルギー領域の取り組みを身近なものにするmui Labらしさ
—— 入社からこれまでにどのような仕事を担当してきましたか?
入社直後は、三菱地所とのプロジェクトと並行して、muiボード第2世代の開発に携わっていました。その後、約半年ほど経ったタイミングで、大学との共同研究として、エネルギーマネジメントAIの技術開発プロジェクトに参画することになり、その推進を担当するようになりました。
現在は、その技術研究の成果を実際のプロダクトとして世の中に届けるために、新たなハードウェアプロダクトの開発にプロダクトオーナーとして関わっています。研究フェーズから、プロダクトとしての企画・実装・検証まで、一貫して関与できている点は、とても貴重な経験だと感じています。
—— 具体的には、どのようなことをやっているのですか?
家庭内で使われるエネルギー、たとえば太陽光発電や蓄電池などを、できるだけ効率よく活用しながら、電気代を抑えつつ、環境にもやさしいくらしを実現する。そのための仕組みづくりに取り組んでいます。
一般的に、エネルギーの仕組みは分かりづらく、「何をしているのか見えない」という感覚を持っている人も多いと思います。だからこそ私たちは、“意識しなくても自然と最適化されていく体験”を生み出したいと考えています。
設置したら、あとは勝手に働いてくれて、しかもそれが環境にもプラスになっている状態をつくる。そうした体験を通じて、エネルギーという目に見えないものを、くらしの中で価値として感じられるものに変えていく。非常に面白い仕事をさせてもらっています。
——そういった取り組みは、世の中にまだないものなのでしょうか。
似たような取り組みは、大手企業などでも行われています。ただ、それらの多くは「機能的に制御してくれるもの」に留まっていて、どちらかというと専門的で設定も難しく、一般の人には少しハードルが高い印象がありました。
それに対して、私たちがやろうとしているのは、自然に使えて、心地いい体験につながるもの。ただエネルギーを制御できるだけでなく、ユーザー体験そのものが価値になる。この部分こそがmui Labらしさであり、他社製品にはないポイントだと思っています。
「作る」だけではない。企画、事業計画、開発までを一気通貫で担うプロダクトオーナーの醍醐味
—— 前職との違いについて、どう感じていますか?
最大のポジティブな違いは、社内に「プロダクトを作り切れるスキル」を持った人材が揃っていることです。 前職では上流工程が中心で、実装・開発は外部パートナーと協業する体制でしたが、mui Labにはハード・ソフトのエンジニアに加え、デザイナーも在籍しています。システム全体を内製できるからこそ生まれる機動力と、デザイン品質の高さは大きな魅力です。
一方で、「明確に決まった開発プロセスがない」という点には、最初は戸惑いもありました。
前職では、企画から開発、販売までの流れがある程度定義されていて、「何をすればいいのか」が分かりやすかったんです。でも今は、その場その場で考え、判断しながら進めていく必要がある。それは難しさでもありつつ、同時にすごく良い経験にもなっています。
現在はプロダクトオーナーとしての役割で動いていますが、業務範囲も、単なる開発、開発マネジメントにとどまらず、企画や事業計画にまで広がりました。周囲の力を借りながら「ゼロから新しい価値を生み出す」プロセス全体に関われるのは、前職では味わえなかった経験です。
——実際に働いてみて、ここはmui Labならではだと感じるポイントはありますか?
mui Labは、技術から事業が立ち上がる会社だと感じています。たとえば前職では、事業ありきで「これを作ってほしい」という要望が降りてくる環境でした。でも今は、「この技術があるなら、こんな世界が実現できるんじゃないか」というところからプロダクトが生まれていく。その感覚が、とても新鮮で刺激的です。
ただ、それを事業として価値提供していくためには、ユーザー視点・体験設計が不可欠で、そこをどうつなぎ込んでいくかを考えるのは、非常に難易度が高いとも感じています。同時に一番やりがいのある部分だとも思っているので、自身の、そしてmui Labの伸びしろとしてとらえ、前向きに取り組んでいきたいと思っています。
問いを立て続け、未来のあたりまえをデザインする
—— 木原さんが、今後 mui Labで挑戦していきたいことは何ですか?
muiのMVVにもつながる部分ですが、私は「未来のくらしのあたりまえをつくる」ということに、面白さを感じています。くらしはとても身近なものなので、その“あたりまえ”をデザインしていくことができる点に、この仕事ならではの価値があると考えています。「人と自然とテクノロジーをどのように調和させていくのか」という問いを、これからも考え続けていきたいと考えています。
現在関わっているプロダクトも、くらしの中に自然と溶け込み、意識せずに使われる存在になっていくことを目指しています。そのための答えを、自分なりに、そしてチームとともに導き出していきたいです。
—— mui Labで働く面白さは、どんなところにあると思いますか?
この領域には、まだ誰も明確な正解を持っていません。だからこそ、チームで考え、すり合わせながら「こうあるべきではないか」という仮説を形にしていく。そのプロセス自体が、mui Labで働く大きなおもしろさだと感じています。
誰か一人の判断によって物事が進むというよりも、自分たちの議論や意思決定によって方向性が決まっていく環境です。もちろん最終的な判断には経営層も関わりますが、そこまでのプロセスに当事者として関われる点は、非常にやりがいがあります。主体的にプロダクトづくりに関われる環境だと感じています。
これまで大きな組織や決まった枠組みの中で開発をしてきた方ほど、最初は戸惑うこともあるかもしれません。ただ、もし「もっとユーザーに近いところで開発がしたい」「仕様をこなすだけではなく、プロダクトオーナーの目線を持ち、何をつくるのかから関わりたい」と感じているのであれば、mui Labの環境はきっとフィットすると思います。もし少しでも興味を持っていただけたなら、まずは気軽に話を聞いていただけたら嬉しいです。